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先日、五・四広場でベンチに座って、ぼーっと海を眺めていると、
見知らぬおじさんが話しかけてきました。
すぐ日本人だと気がついてくれて、日本語でしばらくおしゃべりしました。
以前、日本人とメリヤス工場を共同経営していて、日本語を覚えたそうです。
「日本語は易しいです。中国語みたいに四声がないから、すぐ話せます」
とは言っても、仕事が終わるといつも同僚と一緒に日本語の勉強をしたそうです。
日本語という言語は、中国人にとって易しいのか、難しいのか。
日本語を教えている者としては、気になるところです。
私の教室の上級クラスの学生に、
「今まで日本語を学んできて、いちばん難しかったところはどこですか」
と聞いてみました。
「特に難しいと思ったところはありません」
異口同音に、あっさり言われて、ちょっとがっかりしました。
「動詞の活用」が難しかったとか、「助詞の使い方」が難しかったとか、
いろいろ言われると思っていたので拍子抜けです。
日本語の「動詞の活用」は、五十音図の通りに活用するから覚えやすい、と言います。
私の教室の初級クラスでは、いよいよ「動詞の活用」に入りました。
最初は「て形」の作り方を練習します。
書きます→書いてください→書いています。
遊びます→遊んでください→遊んでいます。
という形を作ります。
中国語にはない「動詞の活用」ですから、はじめはちょっと戸惑っています。
でも、すぐ慣れてスムーズに変換できるようになります。
日本語の文法は案外、規則正しくできています。
コツさえつかめば簡単です。
かつて梁啓超が自分の体験として、
「日本文の学習は数日で小成、さらに数日で大成・・・」
と書いたそうですが、あながち大げさな表現ではなさそうです。
外国人にとって、日本語で日常会話をこなすのは、それほど大きな障害はないのです。
上級レベルになると学生の悩みは増えます。
日本人のあいまい表現。
特に、何か頼まれて断わるとき、中国人には何を言っているのかよくわからない。
「複合動詞」が難しいという人もいます。
例えば、
「落ちる」と「込む」がくっついて、「落ち込む」という全く別の意味になること。
そして最後の難関は、「敬語」です。
日本語の敬語はもっと簡素化すべきです。
敬語の先生といわれる方々は、これまで敬語の複雑化に貢献してきました。
敬語が複雑になればなるほど、「敬語の本」が売れるからです。
(敬語については、別の機会に改めて書きます)
(2006年5月27日)
※写真は五・四広場の花。5月上旬撮影
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