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「海軍博物館を見学」 小学6年生のとき。 先生に 「戦地の兵隊さんに慰問文を書きなさい」 と言われて、みんなで手紙を書いた。 その手紙は学校でまとめて、 あちこちの部隊へ送られたのだろう。 しばらく経って、 「兵隊さんから返事が来たぞ」 と、先生から一通のはがきを手渡された。 はがきは、青島の海軍基地に勤務する水兵さんからだった。 慰問文というのは、 遠い戦地の最前線に送られるものと思っていたので、 同じ市内から返事が来るとは意外だった。 文面には、 「日曜日に遊びに来なさい」 と、書いてあった。 日曜日、クラスの寺尾君を誘って海軍基地に行ってみた。 入り口に立つと、 衛兵が不動の姿勢で、 子供の私たちを迎えてくれたのがうれしかった。 はがきをくれた水兵さんは、 にこにこしながら出てきて、 まずは、酒保に連れて行ってくれた。 そのころは戦時体制で、 一般では甘いものは手に入りにくい状況だったのに、 そこには、お汁粉や羊羹など、甘いものがふんだんにあった。 水兵さんにお汁粉をご馳走してもらいながら、 「軍隊には何でもあるんだな」 と感心したものだ。 そのあとは、寺尾君と基地内を飛び回って遊んだ。 基地内の様子や、どんな建物があったかなど、 今ではまったく記憶にない。 青島に海軍博物館がある。 この海軍博物館が、 ドイツ、日本、中国と受け継がれた海軍基地跡である。 旧ドイツ以来の海軍基地の歴史を調べたいという 思いがあって、 今度初めて見学に行ってみた。 同行してくれたT君は、 小学生のとき、学校で見学に連れて行ってくれたそうだが、 「全然おもしろくないですよ」 と笑っていた。 博物館に展示されているのは、 解放以後の資料や写真ばかりで、 旧ドイツや日本時代の資料や遺跡はまったく残っていなかった。 T君の言う通り、期待はずれではあったが、 博物館内の建物はほとんど古いものばかりで、 海軍基地跡の歴史を感じるものがあった。 この建物のどこかに、昔の日本海軍基地の酒保があって、 私がお汁粉をすすった場所があるのかもしれない。 最後に潜水艦の中に入ってみた。 博物館の入場料は30元。 ちょっとぼり過ぎの感ではある。
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