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光畑京子の「終戦日記」(五) (学校の農園でお弁当を) 昭和20年(1945年) 【4月15日 日曜日】 今朝は少し早めに起きて庭の手入れをする。 前蒔いた小松菜が大分伸びて 今では5センチ位に伸びたので少し間引きをしてやる。 すると何だか心が浮き浮きしてくるような気がして、 だまって立ちどまって聞き入ると、 カトリック教会の鐘が低くなったり高くなったりして聞こえて来る。 日曜があったり、楽しい音が聞こえたりして、 内地の人にくらべたら本当に幸福だと思った。 【4月17日 火曜日】 今朝は少し寒くてどんより曇って霧雨が降ってくる。 芝生や小松菜、杉の木等が嬉しそうに久しぶりの雨にたいへん喜んで、 何だか大口をあけて雨水を飲んでいるようにみえて、 いつもと違っていきいきとして元気があるようだ。 私が毎朝毎夕水をかけてやっても、 雨水がかかった時よりも喜ばないのでふしぎに思ったり、 憎たらしくなったりする。 【4月18日 水曜日】 今日は先生からこんな注意を受ける。 よその人の事や組の事をあれやこれやと鑑賞(干渉か?)をしない事、 とおっしゃる。 私は本当にこんな事をしたりするのは一番いけない事だと思った。 そして今まで自分もしていたかもしれないから、 これからは人の事を言う時は 先ず自分の事をきちんとなおしてからでなければいけないと思った。 ↑青島高女農園:昭和19年卒業記念アルバムより 【4月19日 木曜日 日本晴れで風少し強し】 4時間目の音楽の時間にふと窓のほうを見ると、 農園の桜が満開である。 遠くから見ているとまるで雲がつもっているような感じがする。 じーっとしていると花にもう少し匂いがあったらいいなあーと、 欲な考えが出てくる。 敷島の大和心を人問はば 朝日ににほふ山桜花 ちる桜 ちらぬ桜も ちる桜 【4月20日 金曜日 日本晴れの好い天気】 音楽の時間に、あまり桜がきれいなので 桜を見ながら音楽会をしましょうと先生がおっしゃったので、 各組から一名ずつ出て独唱することになって 4組からは林田さんが独唱を方山さんが独奏をした。 食事は先生のお許しがあったので裏の農園でいただきました。 久しぶりで外で食事をしたので、 とてもおいしくいただいた。 【4月21日 土曜日】 月曜より授業が行われると飯島先生がおっしゃった。 皆はたいへん喜びあった。 でも何だか内地の女学生の人にすまないと思った。
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