さよなら由伸、そして、頼むぞ由伸―。巨人は23日、高橋由伸打撃コーチ兼外野手(40)が今季限りで現役を引退し、次期監督に就任することを発表した。この日、高橋由は球団の渡辺恒雄最高顧問(89)、白石興二郎オーナー(69)と都内で面会。就任要請を受諾し、「覚悟を持ってまい進します」と決意を語った。26日に就任記者会見を開く。巨人軍の第18代監督(14人目)は、来月7日からの宮崎秋季キャンプから始動することになる。
決断は早かった。20日に正式な監督要請を受けてから、わずか3日。高橋由が、巨人軍第18代の監督になる覚悟を決めた。この日午後に渡辺最高顧問、白石オーナーと会談し、今季限りの現役引退と、監督就任を了承する旨を伝えた。
これを受け、同日の午後6時過ぎに球団側が正式発表。広報部を通じ由伸が決意を表明した。
「本日、渡辺最高顧問、白石オーナーに今季限りで現役を引退し、来季から監督をやらせていただくことをご報告しました。巨人軍の歴代監督は偉大な先輩方が務めてきました。そこに少しでも近づけるよう、覚悟を持ってまい進します。巨人軍入団から18年間、選手・高橋由伸を応援してくださったファンの皆様には心から感謝いたします」
じっくりと考え抜いた上で結論を出した。20日に要請を受けた際、球団からは現役を引退し、監督に専任してほしい意向も伝えられた。「まだやれる自信はある」と戸惑った。だが、「そういう僕に対しての要請なので、球団の方にもいろんな覚悟、思いがあってのことなんだろうと理解できています」とも回答。身近な関係者に連絡しては相談し、熟考した。
結論を延ばせば、24日から始まる日本シリーズにも迷惑がかかることも配慮。この日からチームはジャイアンツ球場で秋季練習をスタートさせており、監督不在の現状も心配した。「一日でも早く答えを出したい」と話していた通り、早期決着に至った。
決め手はやはり、恩師からの後押しだった。監督要請を受けた20日に、長嶋茂雄終身名誉監督から「(次の監督は)高橋君しかいない。ファンもそれを望んでいるのではないか。私ができることは何でもサポートします」と背中を押された。
入団1年目の指揮官であり、人としても尊敬している。その師の期待に応えたい気持ちは大きかった。この日、球団側に受諾を通達する前、ミスターに連絡を入れて決意を報告している。
巨人では、その長嶋さん以来となる引退即監督就任。背番号24がバットを置くことを、惜しむファンは多い。その声は十分、耳に入っている。今季、代打で38打数15安打、打率3割9分5厘をマークした。まだ、やれるはずだ―。だが、リーグワーストのチーム打率2割4分3厘からの底上げなど、チーム再建は簡単ではない。監督との両立は難しいことは自身が一番分かっている。
「原野球」を継承した上で、新しい風を吹き込む―。その役割を担う。
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