3日に新曲「FLY」を発表した歌手のBoA(28)が、このほどスポーツ報知のインタビューに応じた。近年は本格的に女優業にも挑戦するなど活躍の場を広げているが、それに伴う葛藤も経験。
「ただ明るい曲ではなく、みんなが壁にぶつかっている時の気持ちとか、苦しみや切なさも入っている複雑な気持ちを描きたかったんです」。BoAは新曲「FLY」に込めた思いをそう明かした。テーマは「希望」。作詞・作曲を手掛けた。作詞の際に注意したのは「現実性のある歌詞を書くこと」。
切りのない不安って そう、意味のないもの―。誰もが経験したことのある漠然とした不安を描き、サビでは迷うたび少しだけ 強くなれる気がする―と前向きに一歩を踏み出す勇気を歌う。ゆったりとしたメロディーに合わせて、背中をそっと押すような優しい歌声のバラード。
同曲は、BoA自身が新たな世界にFLY=飛び出したことから生まれた。“アジアの歌姫”と呼ばれるほど歌手として人気だが、近年では女優業に本格挑戦。歌手と女優業の両立で「自分なりのジレンマもあった。それをどう乗り越えていくかによって人生は変わってくる。『できるだけ前向きにやっていきたい』という気持ちを持っていたからこの曲ができたんじゃないかな」。
日本での音楽活動に力を入れた1年。9月には4年半ぶりとなる全国ツアー(5公演)を行った。「ファンの方も変化しているんじゃないか」と不安もあったが、「若い世代が増えて、ファンの層も幅広くなっていた。皆さんに喜んでいただけて逆に私の方がパワーをもらった感じ。うれしかったです」と声援の温かさを改めて実感した。
この4年半は活動の軸を韓国や米国に置き、本格的に女優業にも挑戦した。昨年、韓国のドラマ「恋愛を期待して」でドラマ初主演。今年4月には韓国と米国で主演映画「Make Your Move」が公開された。
当初は歌手活動を第一に考えていたが、作品への出演を重ねるうちに女優業に対する心境の変化が起こった。
「歌手は1人で全部をやるけど、映画や演劇はみんなが協力して作っていくもの。人間関係など学ぶことも多かった。協力して一つのものを作り上げる、というのが楽しみにもなって、自分なりの楽しみを感じられたし、真剣に演技について考えていきたいと思うようになったんです」。まだ演技の道は歩み始めたばかりだが、確かな手応えを感じている。
「私の中では(演技と歌は)まだ別物。2つがどのようにつながってくるのかはまだ分かりません。自分が本当にやりたいと思った作品があれば参加したい。自分が納得できて、満足できる作品をずっと出し続けていくことが、これからも仕事を続けていくエネルギー」。両立させることで相乗効果が生まれ、歌姫は飛躍し続ける。
◆BoA(ボア、本名クォン・ボア)1986年11月5日、韓国・ソウル市生まれ。28歳。01年5月「ID;Peace B」で日本デビュー。02年発売の初アルバム「LISTEN TO MY HEART」は韓国人歌手として初めて日本で1位を獲得。09年3月には全米デビューアルバム「BoA」をリリース。11月27日から出演映画「ビッグマッチ」が韓国で公開されている。
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