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武村正義元官房長官(81)が6日、TBS系「時事放談」(前6時)に出演。東京五輪・パラリンピックの組織委員会会長の森喜朗元首相(78)に対し、五輪のエンブレム白紙撤回問題の責任をとって「組織委員会会長を辞めるべきだ」と語った。
武村氏は「今回のエンブレムは、まさに森会長の組織委員会そのものの責任。言われる前に責任を取るべき」と追求。同席した元伊藤忠商事社長で元中国大使の丹羽宇一郎氏(76)も「会社ならクビだ」と指摘し、責任者を明確にして辞任すべきだと厳しく批判した。
森氏に関しては、五輪・パラリンピックのメイン会場となる新国立競技場の総工費膨張問題でも、全面見直しに向けた「最大の障壁だった」(自民党幹部)。自身が関与してきたラグビーW杯日本大会も運営や事務手続き上の不手際から、南アフリカなどから返上論が出ている。「新国立とエンブレム問題のダブルパンチ。組織の一新が必要だ」との声が強まっている。
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オリンピック
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建築計画が白紙となった2020年東京五輪・パラリンピックのメイン会場となる新国立競技場に関して、以前から計画見直しを提言していた建築家・槙文彦氏(86)を中心とするグループに所属する大野秀敏氏(65)、中村勉氏(69)がスポーツ報知の取材に答えた。
5月末から、屋根を支える2本の巨大アーチ構造(キールアーチ)を中止すべきと強く訴えてきた槙グループ。ようやくその声が届き、安倍晋三首相が建設計画を白紙としたことに、グループ内からは安堵(あんど)の声が出た。
大野氏(以下大)「長らく主張していたことが政策の方向付けに反映されたことは良かった。とはいえ、残された時間はギリギリだった。何とか、踏みとどまったというイメージですね」
下村博文文部科学相は、秋までに工費の上限などを盛り込んだ新たな整備計画を発表し、デザインだけでなく設計や施工方法も一括したコンペを年内に行い、年明けからの着工を目指すとした。当初、予算を1300億円としていたのに、2520億円にまで膨張した当初の計画と同じ轍(てつ)を踏まないためには、何が重要なのだろうか。
中村氏(以下中)「総工費に関しては、同規模の日産スタジアム(収容人数7万2327人)が参考になる。当時の建設費は603億円。労務費などが上がるインフレ条項を考慮すると、約1000億円が妥当。できるだけ早く、首相官邸か文部科学省内にプロジェクトマネジャーを置き、総工費や工期などを厳密にチェックすべき。最初に設計を行い、おおまかな概算を出した上で、予算を決める必要がある」
「責任の所在」が明らかでなかった点が問題の原因に挙げられるだけに、一刻も早い責任者の選出を進言。同時に、政府側からの与条件の明確化も必要とした。
大「従来案では有識者会議で出た競技場への希望を、大風呂敷を広げて何でも受け入れた。そのため、さまざまな機能や設備を導入し、費用が膨らんだ。何が必要で何が必要ないかは、設計側は判断できない。その点を、政治家がきちんと決めて提示しないと」
五輪のため 中「これまでは、VIP席など機能を盛り込み過ぎていた。どこまでシンプルにできるかを追求すべきだ。五輪のために徹するということを忘れてはいけない」
その点で、両氏が声をそろえて唱えるのが、開閉式屋根の不要論だ。
中「技術的に難しい上、故障も多いため維持管理費がかかる。今回のコンペでは見送るべきだ」
大「コンサートをやるために屋根をつけるということだったが、計画では開催は年間12日だけ。それだけのために本当に必要なのか、ということ」
政府は、計画の白紙化を発表する前から槙氏を会合に招き、意見を聞いてきた経緯がある。大野氏は「見直しが決まったことで、一つの役割を終えた。グループとしては、幕引きでしょう」と、今後のコンペへの参加を否定したが、2人の言葉は新整備計画にとって、重いものとなることは間違いない。
◆中村 勉(なかむら・べん)1946年4月1日、東京都生まれ。69歳。東大工学部建築学科卒業後、槙総合計画事務所入所。槙文彦氏に師事し、建築・設計、都市計画に参加。77年に建築家の長島孝一氏とAUR建築・都市・研究コンサルタント設立。2003年ものつくり大学教授、08年同大名誉教授。日本建築学会地球環境委員会委員長、東京建築士会会長など。
◆大野 秀敏(おおの・ひでとし)1949年、岐阜県生まれ。65歳。75年、東京大学大学院工学系研究科修了。76年に槙総合計画事務所に入所。現在は、株式会社アプルデザインワークショップ代表取締役所長。元東大大学院教授。主な設計建築物にKAAT神奈川芸術劇場など。
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巨額の整備費に批判が集まっている2020年東京五輪・パラリンピックのメーンスタジアム、新国立競技場(東京都新宿区)の建設計画で、事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)は7日、将来に向けた構想を話し合う有識者会議に、整備費が2520億円に膨らんだ最終的な計画概要となる実施設計を示し、了承された。
2本の巨大なアーチなどデザインに伴う難工事に起因する整備費増は約765億円に上ることが判明し、あらためて見通しの甘さが浮き彫りとなった。JSCの河野一郎理事長は「予測できなかったこと」と弁明した。JSCは近く施工業者と契約し、10月の着工、19年5月の完成を目指す。
昨年5月の基本設計段階では、整備費は1625億円だった。今回は大会後に先送りした開閉式屋根などの設置に必要な260億円を除いて計算しており、増加分は1155億円になる。これには消費税増税の約40億円、建築資材や人件費の高騰の約350億円も含まれる。
2520億円の内訳は、屋根が950億円、スタンドなどが1570億円。完成後、50年間で必要な大規模改修費も、昨年8月試算の約656億円から約1046億円となり、約390億円増大。年間約3億3000万円の黒字を見込んでいた大会後の年間収支も、約3800万円の黒字と大幅に下方修正した。
会議ではコスト削減などのため可動式の観客席約1万5000席分を仮設にする方針に対し、小倉純二・日本サッカー協会名誉会長が、将来的なワールドカップ(W杯)招致のために常設8万席は必須と強く主張。河野理事長は「少なくとも20年以降は常設する方向で検討したい」と明言した。
有識者会議は主要関係機関のトップらで構成され、整備費の一部負担を求められている東京都の舛添要一知事や大会組織委員会の森喜朗会長らが出席。デザインの採用を決めた審査委員会で委員長を務めた建築家の安藤忠雄氏は欠席した。
森喜朗・2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会会長「新国立競技場は五輪が終わっても日本のスポーツの聖地として使われるというのが願い。国家プロジェクトであり(さらに膨らむ想定もあった)価格がここまで圧縮されたのは極めて妥当だ」
遠藤利明五輪相「整備費が高くなるのはある程度やむを得ない。世界最高水準の施設だと発信するぐらいの思いで造った方がいい。(二転三転した経過については)数字が独り歩きしてしまった。もう少し丁寧に関係者間で話をした上で出す必要があった」
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◆ソチ冬季パラリンピック第2日(8日・ソチ) 7日に開幕し、第2日の8日に競技が始まった。アルペンスキー男子滑降座位で前回銅メダルの狩野亮(マルハン)が金メダル、鈴木猛史(駿河台大職)が銅メダルに輝いた。狩野は前回のスーパー大回転を制しており、冬季大会では日本勢初の2大会連続優勝を果たした。選手団主将の森井大輝(富士通セミコンダクター)は途中棄権した。
バイアスロン男子7・5キロ座位では、久保恒造(日立ソリューションズ)が3位に入り、今大会の日本選手メダル第1号になった。開会式で旗手を務めた太田渉子(日立ソリューションズ)はバイアスロン女子6キロ立位で6位、出来島桃子(新発田市役所)は8位に入賞した。
五輪スタジアムで7日に行われた開会式では森井らが笑顔で行進した。
狩野亮「本当にうれしい。今回の方が4年前より思いが強かった。狙っていた。前半を抑え、後半で巻き返すのは予定した通り。昔に比べ、経験値が上がったと思う」
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1回目15位の清水礼留飛(20)=雪印メグミルク=は合計252・5点で10位。伊東大貴(28)=雪印メグミルク=が合計252・2点で9位。竹内択(26)=北野建設=は、合計249・3点で13位と団体へ向けて、好調な結果を残した。
カミル・ストッホ(26)=ポーランド=が合計278・7点でノーマルヒルとの2冠を達成した。
葛西紀明「誰が勝ってもおかしくない状況で銀メダルを取れた。自分をほめたい。自分の力ずくで取ったメダルなので(リレハンメル五輪団体2位の)20年前とは比べものにならないくらいうれしい。金メダルを取って本当にレジェンドと呼ばれたかったが、また金メダルという目標ができた。諦めずに頑張りたい」
清水礼留飛「条件も良かったけど、2回ともそれなりにできた。ノーマルヒルは緊張したので無心で飛ぼうと思っていた。今の実力以上のものが出せた。団体も残っているので、メダルを目指して頑張る」
伊東大貴「力は出し切れた。最低限入賞はしたかった。1回目は条件も良かったので、チャンスをものにできた。2回目は難しい条件に対応しきれなかったのが心残り。自分もメダルを取りたい気持ちがあったが、葛西さんが取ってくれてうれしい」
竹内択「1回目はソチに来て一番いいジャンプだった。今できる精いっぱいのジャンプはできた。悪い時は立て直すのが難しいけど、今回は自分なりにできた」
◆葛西 紀明(かさい・のりあき、土屋ホーム)92年アルベールビル大会から7大会連続の五輪出場。94年リレハンメル五輪団体銀メダル。1月にW杯史上最年長優勝を記録し、通算勝利数はジャンプ日本男子最多の16。本場欧州では敬意を込めて「レジェンド(伝説)」と呼ばれる。所属先では監督も兼任。北海道・東海大四高出。177センチ、62キロ。41歳。北海道出身。
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