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往年の名機

道具ストーリーと言うよりは、ヒストリーかもしれない。

12歳からはじめた山登りも今まで居た山仲間が病に倒れ、遭難し、

もう残っているものも少なくなってしまった上にほとんどが山を降りてしまっている。

まだ、たまにでも行くのは僕を含めてほんの何人かである。

それも年々体力の低下や家庭の事情で回数は減っているのは仕方が無いかもしれない。

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3


写真は右から、今はもうメーカーすらないかもしれない 札幌カドタスペシャル

中がエヴァニュー社 RCCモデル

左は イタリー インターアルプのものである。

そして氷壁用アイスバイル

カドタは2代目のもので冬の八ヶ岳、穂高、剣、谷川と活躍してくれた。

もっとも身近にいたのはRCCモデル。アコンカグアでは雪崩から救ってくれ、

ネバドアルパマヨではクレバスで助けられ、

アウサンガテでは頂上へ導いてくれたのもこいつである。

冬の滝谷、北岳バットレス、植村さんと(植村直己さん)チンネを攻めたのもRCCモデルだった。

アルミシャフトのインターアルプは僕のピッケルの中でも画期的なものである。

(今ではもう歴史上と言ってもいいくらい古いタイプだが)

アイガーの北壁で体中ビレーでがんじがらめになって、ハンモックにぶら下がり

中間地点からちょっと上がったあたりでの岩壁のビバーク。

奇跡的な好天にもかかわらず、厳冬期のビバークはそれでもやはりつらい。

スイスメタで何とか氷を溶かして作った紅茶をすするにもこいつが役に立った。

眠れるはずもないビバーク、うとうとすると横に下げたこいつがカラン カランと

風にあおられ鳴っていた。

マッキンリーで、マウントアルバータで、マウントレーニアで、

国内外での僕の山の歴史はこのピッケルたちの歴史そのものなのだ。

「ピッケルは武士の魂である刀と同じ山やの魂だ。」だから絶対に錆びさせてはいけない。

僕はそう教えられて育った古いタイプの山やである。

今でもたまに引っ張り出して磨いているが、それでも最近は本人と同じで錆がきている。

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