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1〜2年前の事です。
その日は残業で遅くなり、仕事が終ったのは午後11時頃だった。
残っていたのは私だけ。 着替える為にロッカー室へ。
ロッカー室は別の棟の○階にあり、ロッカー室はおろか、棟全体が真っ暗。
棟の明かりを点けるのが面倒臭かったので、非常灯の明かりを頼りになんとかロッカー室へ・・・。
ロッカー室の明かりを点けて、自分のロッカーへ。
ここのロッカー室は、巨大な部屋を二つに分けて、半分が男性用。もう半分が女性用になっている。
私のロッカーは、中央の1番奥。(青色の場所)
つまり、私のロッカーと、女性側のロッカーが『背中合わせ』になってる状態。
私は自分のロッカーで着替えていた。
その時、ロッカー室女性側の中央辺り(赤丸部分)から、『コツッ、コツッ、コツッ』という、
ハイヒールの様な足音が、かなり大きな音をたてて聞こえてきた。
そして『彼女』(?)は私のロッカーの真裏で止まった・・・。
この時、私はすぐに異変に気付いた。
ここのロッカー室の扉は、男性側・女性側共に、開閉の際に大きな音がするのに、その音がしなかった。
それに、足音が聞こえ始めたのは部屋の中央辺りから。 そこまでどうやって来たのか??
それ以前に、女性社員がこんな時間まで残っているはずがない!!(当時の社内規定に反するので・・・)
そして、いつまで経っても『彼女』はロッカーを開ける気配が無い・・・。
この時点で、ヤバイ雰囲気満点・・・。
私は、静かに、そしてゆっくりと着替えをしていた。
その間、私はずっと相手の気配を探っていた・・・。
時計の秒針が聞こえるほど、その気になれば相手の鼻息さえ聞き取れるほどの静寂の中、
相手からの『音』は一切聞こえなかった・・・。
ロッカーを開ける音も、衣擦れの音も・・・。 ピクリとも動かずに立ち尽くしてる・・・そんな感じ。
私は既に着替えは終っていたが、このままでは納得がいかなかったので、
ロッカーの整理をするふりをして、更に15分程、神経を研ぎ澄まして相手の動向を探っていた・・・。
やはり、物音1つ無し・・・。 誰もいない・・・。 でも、確かに『なにか』が居る!!!
なんでもいい。出るなら早く出て来い!! その時はそんな気分だった・・・。
トータルで30分くらい居ただろうか・・・。 遂に私は諦めた・・・。
帰り際、『男性側は私で最後なので、電気の消灯よろしく』と声を掛けてみた・・・が、反応無し。
結局、逃げるように退散・・・。
次の日、信じてもらえないと思いつつも、昨日の事を友人に話した。
すると友人から意外な返事が・・・。 『お前も出会ったのか!!?』だって・・・。
『この建物を建設中に、作業員が転落事故で死んだの、お前も知ってるよな!?
その転落した場所が、ロッカーのある階なんだよ。
だから、あそこではいろんな人が目撃してるんだよ・・・あれを。』
やはりそうだったのか・・・。
ということは、あの足音は、『ハイヒール』ではなく、『安全靴(作業靴)』だったのかも・・・。
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