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宮部みゆきさんの新刊、「泣き童子」。
三島屋のおちかが一人の客から不思議話を聞くという変わり百物語シリーズの3作目です。
宮部さんの作品はもともと外れはないのですが、この三島屋シリーズも本当に面白くて毎回一気に読ん
でしまいます。今度もむさぼるように一気に読んで、その後じっくりと読みなおしました。
今回は珍しく若い娘の「魂取の池」から始まります。
好きな人の心を試す、恋するとついついやってしまいがちですよね。結婚が決まって幸せなはずなのに
、意地悪を言って相手を困らせる娘に母親が聞かせた昔話とは。
「くりから御殿」では愛する人たちに厄災で先立たれた人への残されてしまった者の切ない想い。そして、後ろを向いて生きる人を愛する人の優しさに涙しました。
表題作の「泣き童子」は本当にぞっとしました。
自分のなかにある悪の芽。途中からぞくぞく、背中がひんやり。これは恐ろしかったです。
「小雪舞う日の怪談語り」では、おちかは「怪談語りの会」へ誘いを受けます。
気になっていた青野利一郎先生との仲は相変わらず進展しませんが、いろいろな話が入ったお得な1編
です。
「まぐる笛」はお国訛りのきつい若侍から、恐ろしい獣と獣を退治する技を持つ女の話。
不気味な話もさることながら、話し手の若侍に対するおちかの対応に大人になったと感じました。
ラストの「節気顔」は節気毎に一日だけ死者の顔になる男の話。
この作品にはおちかが知っている、あの「商人」が出てきます。
お勝が言うようにあの世とこの世を行き来する例の男とおちかは再び出会うのでしょうか?
百話を聞くことによって少しずつたくましくなったおちかですが、まだまだあの「商人」と対峙するのは早い気がします。
それより、青野先生ともう少し近づいてほしいと読者は願っていないかな? 私だけ?
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メロデイさん
面白そうですね!
中学2年の孫が宮部みゆきが好きです!
今度読んでから、貸してやろうと思います
2013/7/17(水) 午後 11:52 [ ぎんくろ ]
ぎんくろさん、相変わらず面白かったですよ。
いろんな話し手と向き合うなかで、おちかが大人っぽくなっているのを感じます。
人の話を聞くって、自分のためなのですよね。
2013/7/18(木) 午前 0:11