がんばれ西武ライオンズ//TO-Y's BLOGOLF

ライオンズマイミク109人 //褒められて伸びる子なんですo(^-^)o/

BANK_OF_SHADOW

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Bank_of_shadow第2夜

***第2夜***
○(三十年前)踏み切り・夕方
    警報音が、また響いている。電車が両車線を通過中。
    電車が過ぎ去り、警報音やむ。
    静寂の中、忍少年の泣き声。
    その前に倒れている母・百合、下半身から出血が見える。
    
○ (現代)××駅近くATM・外・朝
    数台のパトカー。「KEEP OUT」の黄色のテープ。その回りにやじ馬。
    数台のテレビの中継車。

○ 家の居間
    テレビ画面
    淡々と話すニュースキャスター。
キャスター「昨夜遅くに○○銀行××駅前店のATMのタッチパネルが割られる事件が
 発生しました。他に目立った被害は、なく怪我人もありません、警察では、酒に酔った
 うえでの犯行と見て、監視カメラの解析と目撃者探しの両面で捜査を進めています」
    テレビ画面がパチッと消える。
    その画面をリモコンで消した手、
    桜井麻子(30歳)スーツ姿出かける準備のよう。
    テーブルの上、空の透明パック、白い粉が散乱している。
    それを見て、微笑む麻子。

○ デパート内のATM
    現金を引き出す、忍の姿。
    手には、ごっそり札束。
    隣りのATMに現金を引き出している母親と男の子、
    小さい男の子が忍の札束を目を丸くして見ている。

○ カフェ内
    テーブルに上にドンと札束。
    テーブルを挟むのは、
    桜井麻子と剣持忍。
麻子「どうしたのこのお金」
忍「金は金」
麻子「答えになってないでしょ」
忍「要らないのか」
麻子「そうじゃないわよ」
忍「どっかで銀行強盗の事件でもあったのか」
麻子「ないわよ」
忍「じゃぁ盗んだ訳じゃない」
麻子「お兄ちゃん・・・」
忍「じゃ旦那によろしくな」
    忍、席を立つ。
麻子「あっお兄ちゃん」
    立つ
忍「ん?」
麻子「ありがとう」
忍「あぁ」
    壁に映る影は、麻子のノミ
    忍出て行く。

○ ××駅ホーム(夜)
    終電車が入ってくる。
    ドアが開く、忍が降りてくる。
    階段を下り、改札を抜けると、この前の娘と母、親子の姿。
    忍、しばらく目をやり歩き出す。

○ 同・駅そばATMの前(夜)
    たたずむ忍。

○ 同・中
    割れた画面は、なおっている。
    忍しばらく見つめ、かばんを画面のうえに、と
    「画面の上にモノを置かないでください」のアナウンス。
    忍、笑い出す。
    笑い声が段々大きくなる。
    その内、狂ったように笑いながら、外へ出る。

○ 踏み切り前(夜)
    笑いながら歩く忍。
    突然、警報音が鳴り出し、遮断機が下りてくる。
    忍、急に苦しそうにうずくまり
    耳をふさぐ。

○ (三十年前)踏み切り(夕方)
    救急車の音。
    集まる野次馬。
    担架に乗せられる忍の母・百合。
    泣くしかない忍少年。
    救急隊にかかえられ、救急車に乗せられる忍少年。

○ (現代)踏み切り(に戻る)
    過ぎ去る電車。
    静寂の中、嘔吐している忍。
    「どうされました」女性の声がする。
    忍、苦しそうに振り向くとあの母娘、
    忍、少し驚いた表情でまた下を向き、口を袖で拭き、
忍「いえ、大丈夫です」
    平静を装いながら立ち上がる。
    しかしそこには誰の姿もない。
    忍「えっ」といった感じで辺りを見渡す。
    ふっと踏み切りの向こう側に母娘の姿を見つける。背をむけ歩いて行く。
    忍、引きつけられるように後を追う。

○ 建設現場・事務所内(夜)
    数十個の壁かけのヘルメット置き場、一つだけポツンと残ったままのヘルメット。
    ネームは剣持忍。
    男の声が重なる。
現場監督・沖中千年(50歳)「なんだ、忍また無断欠勤か、ふざけんなよ、おう野島、
 お前なんか知らないのか」
作業員・野島(35歳)「(どうでもよさそうに)また借金とりにでも
 追われてんじゃないですか」
沖中「ちげーねー」
野島「アイツ、俺の金もまだ返してないんですよ、まったく」
沖中「そんなの期待するだけ無駄なんだよ」
野島「そんな事、言わないでくださいよ、今月ピンチなんですから」
沖中「おめーいつもピンチじゃーねーか」
野島「いや、それとこれとは、違いますよ」
沖中「おし、じゃーお前、明日見て来い」
野島「えー俺ですかーカンベンしてくださよー」
沖中「いいから、言って来いよ、お前よく、つるんでただろ、それにお前も貸した金
 返ってこないと困るんだろ」
野島「つるんでたのは、前の話ですよ、最近は、あんまかかわってないんですよ、アイツ、
 ちょっと不気味だったんすよ最近」
沖中「いいからいってこい、借金取り返す、つもりでイイからよ」
野島「えー」
沖中「行けよ、テメー(威圧気味に)」
野島「じゃーはい・・・わかりましたよ」
沖中「じゃ、たのむぞ(出て行く)」
野島「はい、はい、まったく夜勤明けにしょうがねーな」
    忍のヘルメットを殴る。

○ アパートの2階ドアの前(夜)
    表札には「吉岡美和」
    たたずむ忍。
    遠くかすかに都会のノイズが聞こえてくる。
    ドアカギの開く音。
    ノブがゆっくり回る。
    慌てて離れようとする忍。
    背中越しにドアが開く。
美和「あら、今日は夜勤じゃなかったの」
    おそるおそる振り返る忍。
    笑顔の吉岡美和(32歳)さきほどの母娘の母。
忍「あっあー」
美和「あがって」

○ 美和のアパート内(朝)
    台所から包丁とまな板の音。
    忍が寝ている。
吉岡美羽(10歳)「起きて、起きて」
    忍、目覚める。
    目の前の美羽に驚きを隠せない。
美羽「ほら、これ昨日、お母さんに買ってもらったんだよ(ぬいぐるみ)」
忍「あっあーよかったね」
美和「ほら、美羽」
美羽「はーい」
美和「(忍に)さぁ食べて」
忍「う、うん」
    3人で囲む食卓。
美羽「あっ私、今夜ケーキ食べたい」
美和「どんなケーキ?」
美羽「大きいイチゴがのっかってるのがイイ」
美和「そうなの、美羽はイチゴ好きだもんねー(忍に)いいでしょ」
忍「へっ、あっあーわかった・・・あのー」
美和「ん?」
忍「俺達ってーー」
美和「ん」
忍「その、あのー」
美和「・・・どうしたの?」
忍「いや、なんでもない」
             ***第3夜へつづく***

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