がんばれ西武ライオンズ//TO-Y's BLOGOLF

ライオンズマイミク109人 //褒められて伸びる子なんですo(^-^)o/

トーテムポールのメガネ屋さん

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***第5話***

○ 田舎道・朝
    中学三年の哀澤、学ラン姿で登校中。
    辺りをキョロキョロ
哀澤「なんか、違うんだよなー、あーあのメガネ屋のババァふざけんな、(天に向って)ババァ早く
 メガネ取れーーー」
    ふと林の木の枝に目をやると、あの大バサミの女官が座っている。
哀澤「あーーー」
    哀澤、木の下に、
哀澤「あーねーちょっと一体どうなってる訳」
ハサミ女官「上がってくれば」

○ 木の上
    哀澤、必至にハサミ女官の横に、
哀澤「はっはっはー疲れた」
ハサミ女官「イイ景色ねーやっぱ田舎はイイわ、まるで現実の世界みたい」
哀澤「いったいこれなに? さっきの・・いや、昨日かな、あのハーレムとか、今度は、中学生に
 なってるし、家族も若返ってるし、タイムスリップかと思ったけど、でもなんかこの辺の景色とか
 昔と違うんだよ」
ハサミ女官「そんなぴったり昔を再現は出来ないのよ」
哀澤「どう言う事よ、誰が再現してるんだ」
ハサミ女官「・・・」
哀澤「なんで黙ってんだよ、おい」
ハサミ女官「・・・」
哀澤「なんだよ、あのババァと変わんねーじゃんか、あーもう」
ハサミ女官「あんたが勝手な事するから悪いんじゃない」
哀澤「はっ」
ハサミ女官「勝手にハーレムなんて入って、一歩間違ったら去勢されてたのよ、助けるの大変だった
 んだから、どうせイヤらしい事でも考えてたんでしょ」
哀澤「ばっばか、違うよ、あれはだな・・あっでもよ、俺がかけたメガネ、あのおばさんがハズせば
 済む事じゃなかったのか」
ハサミ女官「さぁでもあなたをその気にさせるには、あの位の刺激があった方がイイって判断したのよ」
哀澤「なんだよ、全然わかんねーよ」
ハサミ女官「まぁイイじゃない、この世界は全てのトーテムポール達のメガネから繋がってるのよ」
哀澤「はぁあ? なんなのあのメガネ」
ハサミ女官「うーん私達を作った人達のいままでの人生の記憶って感じかな、思念と言うか」
哀澤「は? あんた達を作った人の記憶の世界? あんたなにモン」
ハサミ女官「記憶って言っても映画やテレビで見た世界も多いのよ」
哀澤「そっそうだよな、猿の惑星やハーレム経験してる訳ねーよな」
ハサミ女官「ふふ、まぁでもあんな危ない場所には、もう行かないで平気よ、あなたにやってもらい
 事はここにあるの、これからが本題」
哀澤「ん? おばさんが言ってた条件とかってヤツか」
ハサミ女官「よく覚えてたわね、大体あんた娘の写真の入った携帯、探すんじゃなかったの」
哀澤「えっそうだよ、こんな事してる場合じゃねーよ! って言うよりなんであんた達の経験した
 世界が・・あっなんで俺とあのおばさんの会話知ってんだよ」
ハサミ女官「はい、じゃーミッションスタート」
    ハサミ女官、枝から飛び降り林の間を走り抜けていく。
哀澤「あっおい、まだ話終わってねーよ」
    枝から飛び降りようをするが、無理そう
    木を伝っておりる。

○ 同・下
    降りて来る哀澤。
    ダッシュハサミ女官を追いかける。

○ 河川敷
    林を抜け、哀澤がやって来る。
    視界の先にセーラー服の女の子、(わりはな)割華レミン(中三)が座っている。
哀澤「あっあのさ、コッチに女の人来なかった? なんか変な格好してる人」
レミン「ん、来てないけど」
哀澤「そっか、まだ話終わってないのになぁ」
レミン「あっ遅刻しちゃう学校行こうよ、哀澤君」
哀澤「えっなんで」
レミン「バッチ(バッチを指差す)」
哀澤「そっそっか、じゃぁ君はー(バッチを見て)割華」
レミン「そう割華レミンよろしくね。早く行こ」
哀澤「あっあぁ」
    レミン、哀澤の手をとり、走りだす。
哀澤「あっちょっと、」
    朝日に向かって走って行く二人。

***第6話へつづく***
***第6話***
○ 教室・前
    三年生の表札、田舎なので一クラス。

○ 教室内
    授業中。
    教壇に立つ牧村先生。
    中三の哀澤、窓際の席で外を眺め、
哀澤「やっぱ、なんか(景色)違うよなぁ」
    後の方に見つめるレミンの姿。

○ 校庭・放課後
    歩く哀澤。
    なにか、カバンに違和感を感じ、中を確認。
    中にはラブレターが数通。
哀澤「うわ」
レミン「よっ(哀澤の肩を叩く)」
哀澤「うわー」
    カバンを覗き込むレミン。
レミン「へーモテるんだぁ」
哀澤「そう言えば俺、中学の時、多少モテてたかも・・・こんな風にカバンに手紙入ってた事も
 あったな・・・」
レミン「ん? 中学の時」
哀澤「そう中学の時・・これって何?」
レミン「哀澤君・・どうしたの」
哀澤「(レミンの目の奥を伺う感じで)いや」
レミン「そうだ、卒業制作デザイン決まった?」
哀澤「なんだそれ」
レミン「もう呑気なんだから、こっちこっち」
    哀澤の手を引く、
哀澤「あ、おい、おい、またかよ」

○ 校舎裏
    段々畑のような丘があり、
    そこに高さ50センチほどの小ぶりのトーテムポールが陳列されている。
    丘を見上げる哀澤とレミン。
    まだトーテムポールが陳列されていない段の土を用務員のおじさんがならしている。
哀澤「そうだ思い出した。毎年卒業生がトーテムポール作ってここに飾るんだった」
レミン「ふふ、思い出した?」
哀澤「あぁそうだそして、そう俺のはそうそう、あの一番左端に置かれるハズ・・・あの今、
 おじさんのいるあたり・・・」
レミン「そうだよ、だって出席番号一番だもんね、哀澤くん」
哀澤「そう一番だから一番左・・・」
レミン「イイよね」
哀澤「ん? なにが」
レミン「私さぁ苗字、割華でしょ、出席番号とか、いっつも最後なんだよね」
哀澤「そっか「わり」なんてほんと最後の最後って感じだよな、渡辺より後か」
レミン「そうなんだよ、小学校の時なんかさぁ笛のテストの時とか、あと社会の発表会の時とかも、
 とにかくなんでも順番が最後だったんだ」
哀澤「ゆっくり準備出来てイイじゃんか」
レミン「そんな事ないよ、いつもドキドキしてさ、順番が回ってくるまで、ずーと緊張しっぱなし
 なんだよ、わかる」
相棒「んーそっか、そう言えば俺もさ結婚披露宴のスピーチの順番が最後の方で落ち着いて料理食え
 なかった事あるよ」
レミン「そうでしょ、小学校の卒業式の時なんかさ、卒業証書貰うのも最後だったんだよ、体育館の
 中なんかもザワザワしてくるし、そして最後に呼ばれるの」
哀澤「「割華レミン」って」
レミン「そう、そんな感じ、もう待たせれ、続けて緊張もピークでね、舞台の上のどこをどう歩いた
 かなんて、覚えてないくらい、もう最悪」
哀澤「ハハハ、また卒業式近付いて来たな、」
レミン「えっ・・」
哀澤「やっぱ今も出席番号、最後?」
レミン「・・うん・・」
哀澤「じゃぁまた・・」
レミン「そう・・トーテムポールも一番右側・・多分、みんな左から順番にみるから出来上がったら
 哀澤君のとかは、よく見てくれるけど、私のは、きっとみんなちゃんと見てくれないんだよね」
哀澤「うーん、そうか確かにここって左から見る作りになってるよな」
    改めて丘を見上げる二人。
レミン「ほんとこんな苗字嫌だ」
哀澤「そうか・・・そうかな・・・」
    用務員のおじさん降りてくる。
レミン「こんにちは」
用務員のおじさん「はい、こんにちは、3年生だね」
哀澤「はい、そうです」
用務員のおじさん「卒業までには、しっかりあの段、整えるから、バッチリ作ってね」
哀澤「えっあっはい」
レミン「これだけの丘を段にして、崩れないように整えてっておじさん一人でやってるんですよね、
 すごいですね」
用務員のおじさん「いや、いや、みんなが大人になって、ここに戻ってきて、この丘を見に来てくれ
 ると思うだけで、こんなやりがいのある事はないよ、ここに宿るのは、もう一つのみんななんだよ、
 がんばって作ってくれよ」
レミン「はい、がんばります」
哀澤「・・・もう一人の自分か・・・」
       ***第7話へつづく***
     ***第7話***

○ 哀澤(中三)の部屋
    机に向かいトーテムポールのデザイン画を書いている。
哀澤「あー消しゴム」
    辺りを探しても無い、カバンを開けるとラブレターが中に入ったまま、
    無造作に机の引き出しに入れる。
    引き出しには過去にもらったらしき未開封のラブレターが10通ほど眠っている。
    ドアが開く
美香「ご飯だよ」
哀澤「おう、すぐ行くよ」
美香「ねーお兄ちゃん」
哀澤「なんだ」
美香「なんで手紙開けないの(引き出しの)」
哀澤「えっ、なんだお前、人の机勝手に開けて見てたのか、俺が中三だったらな、怒ってるぞ、まぁ
 今考えるとたいしたもの入ってないんだけどな」
美香「それ、ラブレターなんじゃないの」
哀澤「ん? そうだな、たぶん」
美香「きっと、みんな一生懸命、思い込めて書いてるんだよ」
哀澤「うーん、でもさ、この時は受験の事で頭いっぱいでさ、イイ学校入らないと人生、先ないって
 思ってたからさ、余裕なかったのかもな」
美香「緑のペンで書いてあるのが多いでしょ」
    哀澤、封筒を幾つか手に取る。
哀澤「ああ、たしかにそうだな」
美香「それって、どういう意味か知ってる?」
哀澤「さー」
美香「緑の字で書けば、きっといい事があるって意味なんだよ」
哀澤「へーそうなんだ、今でもそんな、おまじないみたいなのあるのかな、この時代だけの話かな、
 うーん、それにしてもお前、この時は、まだ子供だと思ってたけど、色々、あーもうそんなんだっ
 たんだ、へー」
美香「ちゃんと読みなよ」
哀澤「おう、その内な、まぁでも今さら見てもな」
道子の声「ほらー早くしなさい」

○ 同・一階
    家族四人食卓を囲んでいる。
    道子が正行を肘で軽くこずく、
正行「ゴホン、おい壇」
哀澤「ん」
正行「お前、受験が終わったからって、勉強手抜いちゃだめだぞ、もう大学受験戦争は、始まってる
 んだからな」
哀澤「えっあぁそうだね」
道子「あんた、ホント解かってるの」
哀澤「ん! あぁ」
正行「お前は、黙ってろ、今、俺が話してるんだから」
哀澤「あっご飯おかわり」
道子「ほらもう、この子は全然聞いてないのよ、壇ちゃん、イイ大学入らないとイイ会社にも入れな
 いのよ、イイお嫁さんだって来ないんだから、これからの3年間があなたの人生決めるのよ」
正行「そんな事、壇は解かってるんだよ、黙ってろ」
道子「あなたがちゃんと言わないからでしょ、手遅れになったらどうするの」
    哀澤「バーン」と机を叩く、
    美香ビクッと箸を止め、
美香「おっお兄ちゃん?」
哀澤「この三年間が人生決めるだって、笑わせるんじゃねーよ、あー俺は必至で高校時代勉強したよ、
 ラブレター貰ったって無視てさ、イイ大学入ったさ、一流企業にも入ったよ、都内の有名女子大の
 マドンナとも結婚したさ、それで幸せな人生か、嫁は気位高いお嬢様で、家事はロクにやらないく
 せに、俺のカードでブランド品買いあさって、景気が傾いてリストラされりゃぁ、すぐに他の男作っ
 てさよならだ」
    正行、道子、あっけに取られている。
哀澤「あーいいよ、あんな女、こっちから願い下げだ、清々するよ、でも、でも、だけど(泣き出す)
 未来、俺のカワイイ未来まで、奪いやがって、くそーくそー俺から全部、奪いやがって」
美香「おっお兄ちゃん」
哀澤「(両親に)あんたらのせいだ、あんたらが俺に勉強、勉強って、俺の高校生活を返せぇ(リフ
 レイン)」
        ***第8話へつづく***
***第8話***

○ トーテムポール内
    哀澤、目覚める(大人に戻っている)
    目の前には、哀澤のかけていたメガネを外したおばさんの姿。
    哀澤、興奮気味。
哀澤「あっあんた」
おばちゃん「大丈夫」
哀澤「(まだ興奮気味)なんで戻した」
おばさん「さぁ」
哀澤「レミン」
おばさん「ん」
哀澤「レミンなんて子、昔、居たか? 」
おばさん「あんたね」
哀澤「おい戻せ、俺トーテムポール作りたい」
おばさん「どうしたの急に、携帯どうすんの」
哀澤「それより先にやってみたいんだ。俺、あんなの作るのくだらねーってそんな暇あったら勉強し
 なきゃって、俺、俺だけ一人、トーテムポール作らなかったんだ、もう一度あそこからやり直したい」
おばさん「言って置くけど、あの世界は本当の過去ではないのよ、あなたが中学生から人生やり直す
 事は出来ないのよ」
哀澤「わかってる、わかるよなんとなく、でもさ、あんたが、言ってた条件となんか関係あるんだろ、
 ほらこの店、なんか一致してるじゃんか」
おばさん「解かったわよ、でもその前にここに行って来なさい」
    おばさん、哀澤にメガネを渡す。
哀澤「なに、なんだよ今度は」
    哀澤、メガネのレンズを覗き込み文字を見る。
哀澤「占いの部屋、なんだよこれ」
おばさん「つべこべ言ってると、もう中学校に行かさないわよ」
哀澤「わかったよ(渋々メガネをかける)」

○ 占いの部屋
    部屋中にいくつもの水晶玉がふわふわと浮遊している。
    水晶の中をよく見ると哀澤がメガネ屋に来てからの出来事(バンジージャンプから実家での
    口論などが)映し出されている。
哀澤「うわ、なんだこれ」
占いババァ「(後から、不気味な声で)いらっしゃい」
哀澤「わー(ビックリ)」
    前のめり気味に正面の水晶玉に額をぶつける。
哀澤「いてぇー」
占いババァ「はいこっち来て座って」
    ババァ角のテーブルにつく。
占いババァ「ほら、早くあんたの遅さは、いっこく堂なみねー」
哀澤「誰だよ、それ」
占いババァ「いいから座りなさい」
    哀澤、額を押えながらババァの向かいに腰掛ける。
    ババァ浮遊中の水晶玉を一つ取り机に置き、両手の平で気を送り込む様なしくさで水晶玉を
    で出す。
占いババァ「あなたの過去が見えます、あなた、バンジージャンプしましたね」
哀澤「そこにさっきから映ってたじゃねーか」
占いババァ「(無視)うう」
哀澤「おい、シカトかよ」
占いババァ「あなた、親にも暴言を吐きましたね」
哀澤「だからそんなのそこに見えてんじゃねーかっつてんだよ、俺は急ぐんだ、用があるなら早く
 しろよ」
占いババァ「黙らっしゃい(怒)」
哀澤「はっ?」
占いババァ「あんたタバコ持ってる」
哀澤「あっあぁ」
占いババァ「一本頂戴」
哀澤「あ、まったくタバコも安くねーんだぞ」
    哀澤、ババァに一本渡し火をつけてやる。
    うまそうに、一服やるばばぁ「すーはー」
哀澤「なんなんよ、いったい」
占いババァ「じゃぁ今度は手相見るから」
哀澤「はっ? 水晶占いじゃねーのかよ」
占いババァ「いいんじゃ、早く出さんか」
哀澤「なんだよまったく(手の平を出す)」
    ババァ、哀澤の手首をギュっと掴み、自分の方に引き寄せ手の平をじっと見つめる。
占いババァ「うーん」
哀澤「なんか見えるのか」
占いババァ「うーん」
哀澤「どうなんだよ」
占いババァ「(さらにデカイ声で)うーん」
哀澤「おい、なんとか言えよ」
    次の瞬間、ババァ哀澤の手の平にタバコをギューと押し付ける。
哀澤「ぎょえーー」
    必至に手を戻そうとするが、ババァガッチリ手首を離さない
哀澤「あちー離せ、わー」
    ババァやっと手首を離す。
哀澤「なにすんだバカ」
占いババァ「バカはあんたよ」
哀澤「なにぃ」
占いババァ「ほらこれ見なさい(一つの水晶玉を指差す)」
    水晶には食卓で沈んだ哀澤の父母妹の姿が映っている。
哀澤「・・・」
占いババァ「あんたが、高校時代ずっと勉強してたのは親が言ったから? あんたが一流大学から
 一流企業に入ったのは親が言ったから? あなたがリストラされたのも親のせい? 娘を奥さんに
 取られたのは? やっぱり親のせいなの?」
哀澤「・・・」
占いババァ「ちゃんと親に謝って、それから始めなさい、あんたも人の親でしょ」
哀澤「なんでだよ」
占いババァ「あんた、未来ちゃんの前で、パパの子供の頃、親の教育が悪かったから、未来と暮らせ
 なくなった、離婚したって言ってごらんよ」
哀澤「そんな事、言うわけないだろ」
占いババァ「じゃぁ誤りなさい、わかったの」
哀澤「あぁぁわっわかった」
    占いババァ「いえぇぇぇ」と雄叫びを上げる。
    すると浮遊していた水晶玉が次々と落下してくる。
哀澤「うわー(下敷きになる)」
    
      ***第9話へつづく***
***第9話***

○ 哀澤家・哀澤の部屋・朝
    中学生の哀澤目覚める。
哀澤「痛てぇ、もっと他にやり方ないのかよ」
    頭、押える。

○ 同・居間
    家族四人無言の食卓。
    哀澤、手の平にクッキリ残る火傷の跡を見つめる。
哀澤「あ、あの俺さ」
    道子、正行、美香、哀澤を見る。
哀澤「き、昨日は悪かった、ゴメンなんか俺どうかしてたんだ、でもさ、今は高校受験終わったばっか
 だし、ちょっと今、やって見たい事出来て、って言ったってたいした事じゃないんだけど」
美香「なにやるの」
哀澤「あーいや、いや、卒業制作頑張ろうかなーなんてハハハ」
    急に真顔になり、
哀澤「昨日はゴメンナサイ(ペこりと頭を下 げ)いってきます(出ていく)」
正行「(道子に)これ捨てとけ」
    春季ゼミのパンフレットを渡す。
    微笑む美香。

○ 3年生教室内
    全員の机に丸太。
    丸太を見る哀澤の目輝く、早速、鉛筆でラインを入れ出す。
    哀澤を微笑んで見つめるレミン。
    哀澤を見つめる視線がもう一つ、
    司順平こちらの目線はなにか憎悪漂う。

○ 放課後・校舎裏
    歴代の卒業生のトーテムポールが置かれる場所を見上げる哀澤とレミン。
レミン「間に合わなかったらどうしよう」
哀澤「ばか言うなよ、今からそんなんでどうするよ」
レミン「ううん、でも」
哀澤「なに」
レミン「でもやっぱり、私の一番右奥だし、きっと誰も見てくれないし」
哀澤「そんな事ないって、俺のが一番左で、お前のが一番右で、それってなんかカッコイイよ、目立
 つぜきっと、それにさ右から見るヤツだってきっといるよ」
レミン「そうかな」
哀澤「そうだよ、両サイドにすげーカッコいいトーテムポール作ろうぜ」
レミン「うん」
    順平がやって来る。
順平「おい壇」
哀澤「ん? おう順平村長、あっいや、なんか懐かしいなー」
順平「ふざけるな、お前、卒業制作なんかやらないって言ってなかったか」
哀澤「ん! あぁそれはもう何年も昔の話だ俺はやるぞ、一番カッコイイやつ作ってやるからな
 (笑顔)」
順平「ふざけるな、塾で忙しいのにあんなガキ見たいにトーテムポールなんか作ってられるか、バカ
 バカしいって言ってたのは何処の誰だよ」
哀澤「悪かったよ、昔の・・あの時の俺どうかしてたんだ」
順平「あの時? 先週の話だぞ、俺はな、最近のいつも人を小バカにしたようなお前の態度が気にい
 らねーんだよ、ちょっと女にチヤホヤされるからって調子にのるな」
哀澤「なんだとこのガキ」
レミン「哀澤君やめて」
順平「お前のトーテムポールなんか俺達と一緒に置いて欲しくねーんだよ」
    順平去って行く。
レミン「気にしない方が・・・」
哀澤「気にしてねーよ、もう昔の俺じゃない」

○ 後日・教室
    丸太を掘っている生徒達。

○ 教室内・放課後
    みんな残って丸太を掘っている。
    見守る牧野先生。
    ほとんど作業が進まず「うーん」と丸太と睨めっこのレミン。
    そこに哀澤。
哀澤「なんだ、どうした」
レミン「うーんなんかちょっとね」
哀澤「ちょっとなに」
レミン「なんか違うんだよね、イメージ」
哀澤「って言うかまだほとんど彫ってねーだろが」
レミン「もっとさ、こう言う感じが欲しいんだよ(両手を軽く広げてパタパタさせる)」
哀澤「ん? こう言う感じ(レミンと同じく両手を広げてパタパタ)・・ん! これって、翼じゃん」
レミン「あ、うん、うん、翼、そうそう、ばーって翼があるとイイかも・・でもこの丸太じゃ小さくて
 無理だなー」
   自然とみんな二人の方に集まってくる。
哀澤「うーん接着剤とか釘で着けたら何年かしてダメになりそうだし・・あっそうだ、もっとデカイ
 丸太使えばいいんじゃん、そうすれば、翼ごと全部彫れるし」
レミン「あっそれイイ、どっかないかな」
A「あっイイな、それ」
B子「あっ裏山に大き目のヤツあったよ」
C子「哀澤くん流石だね」
    乗り気。
順平「そんなのダメに決まってんだろ、みんな同じ丸太から彫らなきゃ不公平じゃんか、勝手な事
 するなよ」
    みんなシーンとなる。
レミン「ゴ、ゴメンなさい、勝手な事言って」
   教室のやり取りを遠めから聞いている牧野先生。
哀澤「いや、まて、先生」
牧野「んーー」
哀澤「今の聞こえてましたよね」
牧野「んんああ」
哀澤「トーテムポールは出席番号順に並べるから、割華のって一番右になっちゃうんですよ」
牧野「そうなるな」
哀澤「あれって、みんな左から見るじゃないですか」
B子「そっか、校舎裏は左から回るからね」
C子「つまりー、見る人って左は真剣に見るけど、右に行くほど、段々まともに見なくなって来る感
 じかな」
牧野「言われて見ればそうかもしれないな」
哀澤「だから、一番右の割華のが一つだけ、翼広げてたら、そっちに向ってみんな見てくれると思う
 んですよ」
A「うーんそれもそうだなぁうーん」
牧野先生「みんなどうだ、割華の丸太変えてもイイか」
みんな「はーい、イイです」
牧野「よし、じゃぁ持ってこよう」
  × × × × ×
    ふた回りほどの大きな丸太。余分な部分を先生が電ノコで削っている。
    その様子をみんなで見守る。
    その脇、一人作業を止めて帰っていく順平。
    哀澤、順平を目で追う。

         ***第10話へつづく***

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