日本バプテスト川越キリスト教会 Baptist Kawagoe

加藤享牧師,山下誠也協力牧師の礼拝説教・教会週報のメッセージ、イベント・行事案内

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[聖書]使徒言行録16章6〜15節
さて、彼らはアジア州で御言葉を語ることを聖霊から禁じられたので、フリギア・ガラテヤ地方を通って行った。 ミシア地方の近くまで行き、ビティニア州に入ろうとしたが、イエスの霊がそれを許さなかった。 それで、ミシア地方を通ってトロアスに下った。 その夜、パウロは幻を見た。その中で一人のマケドニア人が立って、「マケドニア州に渡って来て、わたしたちを助けてください」と言ってパウロに願った。 パウロがこの幻を見たとき、わたしたちはすぐにマケドニアへ向けて出発することにした。マケドニア人に福音を告げ知らせるために、神がわたしたちを召されているのだと、確信するに至ったからである。
わたしたちはトロアスから船出してサモトラケ島に直航し、翌日ネアポリスの港に着き、 そこから、マケドニア州第一区の都市で、ローマの植民都市であるフィリピに行った。そして、この町に数日間滞在した。 安息日に町の門を出て、祈りの場所があると思われる川岸に行った。そして、わたしたちもそこに座って、集まっていた婦人たちに話をした。 ティアティラ市出身の紫布を商う人で、神をあがめるリディアという婦人も話を聞いていたが、主が彼女の心を開かれたので、彼女はパウロの話を注意深く聞いた。 そして、彼女も家族の者も洗礼を受けたが、そのとき、「私が主を信じる者だとお思いでしたら、どうぞ、私の家に来てお泊まりください」と言ってわたしたちを招待し、無理に承知させた。

[序]アジアからヨーロッパへ
ユダヤの小さな田舎町ベツレヘムの家畜小屋で誕生し、30を少し過ぎた年で十字架につけられて死なれたイエス・キリストは、葬られた墓から復活されると、弟子たちにお命じになりました。「全世界に行って、すべての造られたものに福音を宣べ伝えなさい」(マルコ16:15)「あなたがたの上に聖霊が降ると、あなたがたは力を受ける。そして、エルサレムばかりでなく、ユダヤとサマリアの全土、また、地の果てに至るまで、わたしの証人となる」(使徒1:8)

弟子たちの働きはイエスさまのお言葉通りに展開されていきました。今日の聖書は、福音がアジア州からヨーロッパ大陸に伝わった様子が記されている大切な箇所です。 世界伝道を覚えて祈る日曜日に相応しい箇所と申せましょう。

[1]福音がヨーロッパへ
エルサレムの使徒会議から帰って来たパウロとバルナバは、早速第一次伝道旅行で生まれた各地の信者たちが、その後どうしているか訪ねて回ろうと考えました。どの町にもイエスさまを十字架にはりつけにして殺したユダヤ教の信者たちが、安息日ごとに会堂に集まって礼拝しています。悔い改めてイエスさまの福音を信じた者の生まれた一方では、福音に反撥した者たちは、パウロたちの伝道を激しく妨害しました。リストラではパウロは石で打たれて死んだ状態になり、町の外に引きずり出されました。その様な町々でキリストを信じて生活していくことは、並大抵ではありません。パウロたちの心配は当然でした。

ところが嬉しいことには、諸教会はしっかりと礼拝を守っていたのです。それどころかパウロが殺されかかったリストラの町の教会からは、信者仲間で評判の良いテモテという青年が、パウロの伝道旅行に加わってくれたのでした。パウロは喜び勇んでアジア州全域に福音を伝えようとしました。ところが再三にわたってその試みは実現せず、道が閉ざされるままにとうとうアジアの西の端トロアスという港町まで来てしまいました。海の向うはマケドニア州、すなわちヨーロッパ大陸の東の端です。

ここでパウロは夜、夢の中で幻を見ました。一人のマケドニア人が立って、「マケドニア州に渡って来て、わたしたちを助けてください」とパウロにしきりに願っているのです。 翌朝パウロはこの不思議な幻を同行している仲間に伝えました。そして「マケドニア人に福音を告げ知らせるために神がわたしたちを召されているのだ」と確信して、すぐさま船出してマケドニア州に向ったのでした。

パウロ一行はローマの植民都市フィリピに到着すると、安息日に川岸に集まっている婦人たちの祈りの輪に加わり、福音を伝えました。するとリディアという女性がパウロの話を心を開いて福音を信じ聞き入れ、家族ともどもバプテスマを受けて信者になったのです。リディアはアジア州ティアティラの出身で高級な布地を扱う豊かな商人でした。彼女はパウロたちを自分の家に来て滞在するように熱心に申し出てくれました。こうしてヨーロッパでの最初の教会が誕生したのです。フィリピ教会はその時以降、パウロのヨーロッパ伝道を物心両面で支え続けたのでした。

[2]不思議な導き
それにしても、パウロに助けを求めてヨーロッパに招いた幻のマケドニア人の働きは大きいですね。私はこの幻の人は使徒言行録の著者ルカではないかなと思います。なぜなら10節の「パウロがこの幻を見たとき、わたしたちはすぐにマケドニアへ向けて出発することにした」とわたしたちという言葉が突然出て来ているからです。 ルカは医者でマケドニアに住んでいた言われています。ユダヤ人ではありません。どうしてここで医者のルカがパウロの一行に加わったのでしょうか。

思うに、パウロの健康状態が医者を必要としたからでしょう。6節に「アジア州で御言葉を語ることを聖霊から禁じられた」とありますが、もしかしたらパウロの健康状態が弱まり、迫害をはねのけて伝道することが出来なかったことを意味しているのではないでしょうか。7節の「ビティニア州に入ろうとしたが、イエスの霊がそれを許さなかった」とあるのも、同じ理由ではないでしょうか。そこで医者ルカが呼ばれて、主治医としてパウロに付き添うようになったのでしょう。
ルカの介護・治療のお蔭でトロアスに到着する頃には、パウロも元気を取り戻しました。そこでルカは、ここまで来たのなら思い切ってマケドニアに渡って福音宣教を広めて下さいと、熱心にパウロに訴えたのではないでしょうか。10節に「マケドニア人に福音を告げ知らせるために、神がわたしたちを召されているのだと、確信するに至った」とありますが、確信するとは「よく検討して結論を出す」という時に使われる語です。マケドニアに渡ってというルカの提案は、先ずアジア州全域に伝道する考えしかなかったパウロを、驚かせたに違いありません。

しかしアジア州全域への道はその都度阻まれて、出来なかったのです。よくよく考えてみると、復活のイエスさまのご命令は「全世界に行って福音を宣べ伝えよ」であり「聖霊が降ると力を受けて、地の果てに至るまで、わたしの証人となる」でした。だからこそアジア全域しか頭にない自分たちを全世界、地の果てまで宣教する思いを持たせるために、アジア州への道、ビティニア州への道を閉ざされたのだ。あれは聖霊の導き、イエスさまの霊の導きだったのだ。とするとマケドニアへというルカの提案こそ、神さまのお召しに違いないという結論に導かれて、一同は納得したのではないでしょうか。

そうです。マケドニア州に着いたパウロたちが先ず訪れたフィリピの町で伝道を始めました。すると富裕な紫布の商人リディアが、心を開いて信じ受け容れ、自分の家にパウロたちを迎えいれました。パウロのヨーロッパ伝道を生涯にわたって支えた教会の誕生です。神さまはリディアを備えていて下さったのでした。

小林さんの家に、オーストラリアからの井石さん夫婦が滞在して居られます。昔同じ高校で教師仲間だったそうです。井石さんは36歳の時に、学校を退職してオーストリアに渡りました。シドニーに近い町に着くと若いインド人に声をかけられ、コーヒーを一緒に飲みました。オーストラリアで暮したくて日本から来たと言ったら、この人を訪ねろと教えてくれました。その人は教育界の大御所で、永住権をとるために移民局に手紙を書いてくれました。こうして不思議な出会いが38年間にわたるオーストラリア暮しの道を開いてくれたのだそうです。予期しない人との出会いが人生の新しい局面を開いてくれた。これは神さまの導きです。

病気がパウロとルカを結びました。ルカがパウロにマケドニアへの道を示しました。フィリピの町でのリディアとの出会いが、パウロのヨーロッパ伝道を支えることになったのです。神さまの導きの不思議さを覚えます。

[結]聖霊に動かされて
それにしても、医者の介護を必要とする病弱な身体で、パウロはよくも西へ西へと進んで行ったものですね。大抵の人は、病気になれば出発点に戻るのではないでしょうか。どうして彼は戻らなかったのでしょうか。全世界に出て行って福音を伝えるというイエスさまの心、聖霊がパウロに働いていたからに他なりません。私たちの教会も、地の果てまで至る聖霊の力・神さまの導きをいただきたいものです。 


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