日本バプテスト川越キリスト教会 Baptist Kawagoe

加藤享牧師,山下誠也協力牧師の礼拝説教・教会週報のメッセージ、イベント・行事案内

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2012年5月20日川越教会

                 人生の明暗(前半)
                          加藤 享

[聖書]士師記10章17節〜11章11節

 アンモンの人々は集結してギレアドに陣を敷き、イスラエルの人々も集まってミツパに陣を敷いた。 民ギレアドの指導者たちは互いに言い合った。「アンモンの人々に戦いを仕掛けるのは誰だろうか。その人が、ギレアド全住民の頭となろう。」
 ギレアドの人エフタは、勇者であった。彼は遊女の子で、父親はギレアドである。ギレアドの妻も男の子を産んだ。その妻の産んだ子供たちは成長すると、エフタに、「あなたは、よその女の産んだ子だから、わたしたちの父の家にはあなたが受け継ぐものはない」と言って、彼を追い出した。エフタは兄弟たちから逃れて、トブの地に、身を落ち着けた。そのエフタのもとにはならず者が集まり、彼と行動を共にするようになった。
 しばらくしてアンモンの人々が、イスラエルに戦争を仕掛けてきた。アンモンの人々が戦争を仕掛けてきたとき、ギレアドの長老たちはエフタをトブの地から連れ戻そうと、やって来た。 彼らはエフタに言った。「帰って来てください。わたしたちの指揮官になっていただければ、わたしたちもアンモンの人々と戦えます。」 エフタはギレアドの長老たちに言った。「あなたたちはわたしをのけ者にし、父の家から追い出したではありませんか。困ったことになったからと言って、今ごろなぜわたしのところに来るのですか。」 ギレアドの長老たちは、エフタに言った。「だからこそ今、あなたのところに戻って来たのです。わたしたちと共に来て、アンモン人と戦ってくださるなら、あなたにわたしたちギレアド全住民の、頭になっていただきます。」 エフタは、ギレアドの長老たちに言った。「あなたたちがわたしを連れ帰り、わたしがアンモン人と戦い、主が彼らをわたしに渡してくださるなら、このわたしがあなたたちの頭になるというのですね。」 ギレアドの長老たちは、エフタに言った。「主がわたしたちの一問一答の証人です。わたしたちは必ずあなたのお言葉どおりにいたします」と答えた。 エフタはギレアドの長老たちと同行した。民は彼を自分たちの頭とし、指揮官として立てた。エフタは、ミツパで主の御前に出て自分が言った言葉をことごとく繰り返した。

[序]士師エフタの登場

 イスラエルの民は、またもや主なる神を捨て、他の神々に仕えるようになり、主の怒りをかいました。その結果18年間も周りの諸国の侵略・圧迫にさらされ、苦境に陥ります。耐えられなくなった民は、主に助けを求めますが、「もう救わない」と突き放されます。彼らは異国の神々を一掃し、ひたすら主に仕えようとしました。それをご覧になった主は、見るに忍びなくなって、手を差し伸べて下さいました。ここで士師エフタが登場します。

[1]のけ者がトップに

 エフタは父が遊女に産ませた子でした。妻が産んだ息子たちが成長すると、彼は家から追い出されてしまいました。同じ町で暮らせないので、20キロ離れた別の町に移りました。彼はギデオンと同じように強い勇士であるばかりでなく、人を惹きつける魅力とリーダーシップがあったようです。そこで彼の許には、同じように社会に居場所のない若者たちが集まってきて、次第に注目を集めるようになりました。

 折りしもアンモン人がイスラエルの民に戦争を仕掛けてきました。ところがイスラエル側には、頼りになる指揮官が見当りません。長老たちが連れ立ってエフタを訪ねて来ました。「帰って来てください。わたしたちの指揮官になっていただければ、わたしたちもアンモンの人々と戦えます。」

 エフタは長老たちに言いました。「あなたたちはわたしをのけ者にし、父の家から追い出したではありませんか。困ったことになったからと言って、今ごろなぜわたしのところに来るのですか。」「だからこそ今、あなたのところに戻って来たのです。わたしたちと共に来て、アンモン人と戦ってくださるなら、あなたにわたしたちギレアド全住民の頭になっていただきます。」

 かつて自分をのけ者にして父の家から追い出した兄弟たちに同調した長老たちです。のけ者にすると訳された原語は、「憎む」「嫌う」という語ですから「わたしを憎んで」と訳した口語訳の方がよいと思います。思うに兄弟たちはエフタが、自分たちよりも強くて能力があるからこそ、家督を奪われるのを恐れて、追い出したのでしょう。それに同調した町の長老たちは、自分たち部族の将来を見据えて、有能な若者を大切に育てていこうとする見識に欠けていました。

 だから戦争の危機が迫ると、うろたえる破目に陥るのです。この様な彼らならば、戦争が終れば、エフタは再びお払い箱にされかねません。エフタの返事は当然です。すると彼らは「全住民の頭(最高指導者)になってもらいます」と、神にかけて誓ったのでした。そこで彼はミツパに戻り、主と会衆の前で就任したのでした。

 エフタは、直ちにアンモン王と外交交渉に入りました。「現在我々が暮らしているこの土地は、エジプトから移動してきた先祖が、平和的に通過させて欲しいと願ったにも拘わらず、アモリ人の王が戦いを仕掛けてきて、やむなく応戦した結果、我々が勝利して、我が領土となったものだ。以来300年にわたり我々は住み続けてきたが、貴方たちは取り戻そうとしなかった。今になって戦いを仕掛けるのは不当ではないか」実に筋の通った主張です。

 何故命をかけてまで戦うのか、戦いの意義を明らかにした上で、皆が心を合わせて全力を尽くす――これは実に大切なことです。エフタは単に戦争に強い指揮官だったのではなく、部族の全住民を統率する指導者振りを発揮したのでした。この見識を彼はどのようにして身に付けたのでしょうか。それが「主の霊がエフタに臨んだ」と言われているゆえんでしょう。エフタを通して主の霊が働いて、民の心を一つにし、全力を結集して戦わせたのでした。そして激しい戦いの末に大勝利をおさめることが出来たのでした。
                       (後半へ続く)


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