日本バプテスト川越キリスト教会 Baptist Kawagoe

加藤享牧師,山下誠也協力牧師の礼拝説教・教会週報のメッセージ、イベント・行事案内

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20121216日川越教会
素晴らしい決断(後半)
                                                        加藤 享
(前半より)
[2] 単なる夢大切な夢との区別
では最も信じ難い立場にあるヨセフが、悩んだ末に下した決心を、どうして変えることが出来たのでしょうか。夢に現れた主の天使の言葉を、神さまからの言葉、神さまのご命令と信じて聞き従ったからです。でも夢ほどあやふやなものはありません。大体目が覚めると殆ど正確には覚えていないのが夢です。夢はすぐに消えてしまうはかないものの代表のように言われています。ですからヨセフは、「変な夢を見たものだ」と言いながら打ち消してしまうことも、出来たはずです。
 
しかしこの時のヨセフは、眠りから覚めると、苦渋の決断を変えて、天使が命じたとおり、マリアを妻として迎え入れ、父親として、生まれた子に「イエス」と名付けたのでした。彼は夢のお告げを、神さまからの語りかけとして受け取ることが出来ました。そしてそのお告げ通りを実行したのでした。ヨセフは単なる夢大切な夢とを、どうやって区別して決断したのでしょうか。
 
    ダビデの子ヨセフ
天使のこの呼びかけ「ダビデの子ヨセフ」は、ヨセフに自分が何者であるかを自覚させる言葉です。旧約聖書の預言者は「ダビデの家系から救い主が出る」との神さまの約束を語ってきました。ヨセフはたとえ貧しい村大工であろうとも、ダビデの家系に連なる者です。神さまがヨセフとその婚約者マリアを用いて、救い主をこの世界に送ろうとなさったとしても、少しもおかしいことではありません。天使の語りかけは神さまの約束に合致しています。その事実を示されて、ヨセフは本気になって神さまのお告げに心を向けたのではないでしょうか。
 
    恐れず妻マリアを迎え入れなさい
妻マリア(新改訳聖書「あなたの妻マリア」の方が原典に忠実です)――マリアは未だ婚約者です。婚約期間中なのですから婚約解消しても許されます。ところが天使はマリアを「あなたの妻」と言いました。すると彼はマリアの婚約者ヨセフではなく、夫ヨセフなのです。なぜ縁を切ろうとしたのか?式を挙げない前に子どもが出来たと言われて、正しい男としての面目を失うからです。それよりも何よりもマリアに裏切られたのではないかとの疑いと不信感は深刻です。身に覚えのない子の父親にさせられるなど、お目出度いにも程があります。でもこれらは皆、ヨセフが自分の立場ばかりにこだわる姿です。
 
 マリアはどうなるのでしょうか。たとえ石打ちの死刑を免れたとしても、不義の女とレッテルをはられて独りで子どもを産み、育てていかなければなりません。どんなにつらくて厳しい人生が待ち構えていることでしょう。生涯を一緒にと誓い合ったマリアを独りそのようにさせながら、自分だけ安閑として生きていこうとしている。それでよいのか?お前の愛はその程度のものだったのか?
 
しかもマリアは「民を罪から救うお方の母となる」という大きな役割神さまから授かったと言います。それならば彼女を、夫としてしっかり支えていくことこそ、マリアを愛する男の生き方です。そしてそれがヨセフ自身にとっても、生き甲斐のある人生を送らせるでしょう。天使の助言は、愛をもって意義ある人生を送るという観点から、行動を決めなさいというものだったのでした。
 
その子をイエスと名付けなさい
 イエスとは、助ける、救うという意味をもつ名前です。神さまが自分の民を罪から救うために、マリアによってこの世に誕生させるお方なのです。この誕生によって預言者が語ってきた神さまの約束が実現されていくのです。ヨセフよ、マリアから誕生する子をイエスと名付けて父親となり、マリアと共にこの子を育てて、救い主として世に送り出す役割を果たして欲しいという、神さまの語りかけだったのでした。
 
 そこでヨセフはこの夢を、はかない夢としてではなく、神さまからの大切な語りかけと受けとめて、お従いすることにしたのでした。
 
[3]良い助言者と出会うには
その後のヨセフの生きざまを見てみましょう。彼は翌朝眠りから覚めると、マリアを妻として迎えました。そしてやがて生まれた子にイエスという名前をつけました。父親の役目です。ヘロデ王がベツレヘム一帯の二歳以下の男の子を殺した時、彼は夢に再び現れた天使の指示にすぐさま従って、マリアとイエスを連れてエジプトに逃げました。ヘロデが死ぬと、また天使の指示に従って、ナザレに戻ってきて、イエスを育てました。
 
聖書はイエスの成長の様子をこう記しています。「幼子はたくましく育ち、知恵に満ち、神の恵みに包まれていた。」「イエスは知恵が増し、背丈も伸び、神と人とに愛された」(ルカ2:40、52)体も頭も心も調和のとれた成長ぶりです。これはヨセフとマリアの家庭の反映にほかなりません。イエスが成人しますと、ヨセフは歴史の舞台から静かに退場していきました。何という素晴らしい生きざまでしょうか。
 
62才の男性の文を読みました。「同僚や家族にも言えないような悩みが生じた時に、人生の本質を考えるところに立って、悩みと正面から向きあえるように支えてくれる人と相談していたら、どんなに良かったことだろうと悔やまれる」
 
若いヨセフも婚約者のマリアから「神の霊によって身重になった」と告げられて 動転してしまいました。誰にも相談できません。独り苦しみ悩みました。ひそかに婚約解消を決心したものの、なお悩んで眠れぬ夜を過ごしていると、夢に天使が現れて語りかけてくれたのです。天使はヨセフに、自分が何者かを自覚させ、悩みと正面から向き合って、どう生きるべきかを考えさせようと、導いてくれました。
 
62才の男性は良い助言者にめぐり合えなかったと嘆きました。病院の院長辻口啓造も、心の中の底なしの洞窟から、次から次へと湧き出てくる恐ろしい思いに翻弄され続けています。ところが若いヨセフは天使という素晴らしい助言者に出会って人生を 一変させました。では62才の男性も、病院の院長も、どうしてヨセフのように、天使という素晴らしい助言者と出会わなかったのでしょうか。
 
パウロは「天使たちは皆、奉仕する霊であって、救いを受け継ぐことになっている人々に仕えるために、遣わされたのではなかったですか」(ヘブライ114)と言っています。天使とは、神さまからの救いを受け継ぎたいと強く願う者に、神さまが送ってくださる奉仕する霊なのですね。
 
ヨセフは、自分もマリアも共々に救われたいと強く願ったのです。ですから神さまは天使をヨセフのもとにお遣わしになりました。ヨセフは遣わされた天使に聞こうとしました。そして奉仕する霊を頂きました。そして妻マリアを支え助けて、マリアに  与えられた使命を一緒に果たして行く人生、奉仕する人生を選び取ったのです。        
 
[結] ヨセフのように
 世界を闇にしているのは、私たちが自分のことばかり考えて、周りの者にいたわりの手をさしのべないからです。ヨセフも自分にこだわっている間は、心が暗闇でした。しかし神さまから送られた奉仕する霊・天使によって、自分よりも弱い立場にある マリアを思いやり、彼女に仕えていく道を示されました。そして救い主イエス・キリストを守り育てて、世に送り出していく意義ある人生を送ることが出来たのです。
 
 世界の一番低い所に救い主イエス・キリストを誕生させて下さった愛の神さまは、ヨセフだけに限らず、悩み苦しみ悲しむ者全てに天使を送って下さっておられます。自分を守ろうとする私たちに、もっと弱い立場にある人を思いやり、仕えていこうとする心を与えて、私たちを闇から救い出してくださるのです。
 
ヨセフは平凡な村の若者でした。ですから私たち誰でもがヨセフになれるのです。クリスマスを迎えるに当たって、私たちは耳をすませて、天使を通して語る愛の神さまの語りかけを聞き取ろうではありませんか。そして人に仕えて生きる喜びを輝かそうではありませんか。       
                                 完

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