|
[製作]2004年 スイス 74分 [公式ホームページ]http://www.uplink.co.jp/burma/ 東南アジアの敬虔な仏教国・ミャンマー。 それがミャンマーの“表の顔”だとしたら、“裏の顔”は軍事政権じゃないかと思う。 民主化運動の指導者であるアウン・サン・スー・チーさんは余りに有名だが、実際ミャンマーの軍事政権が、 北朝鮮やベネズエラの政権ように度々ニュースになることはなかった。そう、昨年9月のデモが起きるまでは。 2007年9月27日、日本人カメラマンの長井健司さんがミャンマー・ヤンゴンで取材中に死亡した。 僧侶や市民のデモを取材中のことだった。 そもそも一連のデモは、昨年8月15日に政府が突然ガソリン価格を数倍に引き上げたことに端を発た。 生活が窮迫した市民の代弁者として僧侶たちが立ち上がったのだ。デモはミャンマー都市部だけでなく地方にも 広がり、僧侶・市民10万人が集まり、88年の民主化デモ以来の規模となった。 88年のデモでは社会主義独裁体制による圧政に不満が爆発、学生や市民らの反政府運動が展開されたが 軍が武力行使で弾圧、多数の犠牲者が出た。 だから昨年のデモも、ミャンマーの政権が変わらない限りいつ起きてもおかしくないものだった。 つまり、この先も。 ミャンマーのデモは終わったのではなく武力で押さえ込まれ、観光客誘致のために住民は強制移住させ られた。山岳地帯の少数民族は家を焼き払われ、川を渡り難民キャンプを目指す日々。 黄金に輝くパゴダ(仏塔)の影は想像を超えるほど大きく伸び、そして深く濃い。 撮影許可が下りない中、観光用PR番組の撮影と偽りミャンマーに潜入、この国の抱える問題点を体当たりで 取材し作品にしたスイスの女性監督、アイリーヌ・マーティー。彼女が本物の観光番組を制作するために ミャンマーを訪れる日は来るのか? 国際世論の声も空しくますます内向的になるミャンマー軍政。
この国の軍は、戦前に日本軍の訓練を受けたビルマ独立義勇軍の流れをくんでいるというから 残念で仕方ない。軍事政権による武力行使、流血は憎悪の連鎖を断ち切れない。 |

- >
- エンターテインメント
- >
- 映画
- >
- 映画レビュー



