旅人酒場 〜1杯やってかない?〜

慌ただしく過ぎていく毎日。でも、空は見上げよう。

映画や本のこと

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“ファヴェーラの丘”

[製作] 2005年  ブラジル・アメリカ  81分
[公式ホームページ] http://www.nowonmedia.com/favela/

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色のない世界に響くのは銃声、漂うのは暴力の匂い、子どもたちが憧れるのはギャング。
ブラジル・リオデジャネイロのスラム街“ファヴェーラ”はそんな場所。住民の誰もが、
いつ殺されるか分からない不安の中で生きる。子どもは優しい子守唄を聴きながら眠るの
ではなく銃声を聞きながら眠りに落ちる。

犯罪組織が軍警を撃てば、軍警は報復に5倍の住民を撃って行く。
理性も道徳のかけらもない、腐敗した色のない世界。
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夢も希望も持てない散々たるスラムで最も危険な地区からアンデルソン・サーは立ち上がった。
仲間とともに結成したグループ、『アフロレゲエ』。行き場のない溢れる黒人のエネルギーを、
誰の胸にも響く音楽にぶつけること。
黒光りする細い手足の子どもたちからは、想像もできない力強いパーカッションの響き。
からだ一つで表現される、メッセージ性のあるダンス。絶望的な中から生まれた希望の
リズムとダンスが見るものを熱く巻き込んでいく。
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リオデジャネイロはカーニバルだけの街ではないっ!スラム発『アフロレゲエ』が希望と
エネルギーを与えてくれる街でもある。そんな街のリズムが世界中を席巻しますように。
こうして平和的に問題解決を実現させている場所があるのだと。

(※本日4/5より恵比寿の東京都写真美術館で公開、一足早く試写会にて。)
[製作] 2007年  フランス・チェコ・イギリス合作  140分
[公式ホームページ] http://www.piaf.jp/
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エディット・ピアフ、愛に生きたフランスのシャンソン歌手。そんなふうに書かれていれば、
さぞ華やかで愛に満ちあふれた人生を送った歌手なのだろうと想像していた。

が、実際は路上で歌う母親に大道芸人の父親、預けられたのは祖母の
経営する売春宿。娼婦達に囲まれ生活した幼少期。

歌の才能を見い出されてからはナイトクラブで歌うも、アルコールが
手放せない毎日。気まぐれで我がまま放題、下品で荒い気性。

恋人を飛行機事故で失ってからは、酒とモルヒネに溺れる自虐的で退廃的な日々。
荒れ果てた生活をそのまま映し出した、老婆のような容姿の40代。
ピアフの印象は、こんなものばかり。
幼少期にピアフが置かれた生活環境、それが彼女の人格形成を決定付けて
しまった、そう感じずにはいられない人生だった。
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ただひとつ、揺るがなかったのは“歌うこと”。 どんな状況でもピアフは歌った。
声だけじゃない、体中から歌への情熱が溢れ出て、見るもの・聴くものを気圧した。
そしてみな、彼女の世界へ引き込まれていく。ひとつ一つの言葉が心の奥深くに染み入る。

またピアフを演じたマリオン・コティヤールの熱演にも驚かされた。口の動きから
姿勢、ちょっとした仕種に至るまで、ピアフに憑かれているような一体感。
アカデミー賞で主演女優賞に輝くのはこういう演技なのか、と素人ながら納得。

『愛しなさい』
47年の生涯を終えるまで歌い続けたピアフは、人は勿論のこと、歌うことを愛し続けた女性だった。

私は何を愛し、貫くことができるだろう?人生、終わってみないとわからない…かな。
[製作] 2008年  日本  131分
[公式ホームページ] http://www.nakba.jp/

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NAKBA(大惨事) ― 『誰がこんなことはじめたんだ!』

1948年、今から60年前にパレスチナの村々が消えた。その数420。瓦礫の山となり、植物
だけが時の流れを辛うじて止めずにいる。地図から消えていったパレスチナの村々、そこに暮らした
住民はどこへ行ったのか、この地で何が起きたのか…監督でフォトジャーナリストの広河隆一さんは
40年にも及ぶ取材を重ね、その記録は今日、ここ日本で公開された。
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イスラエルの建国により70万人以上とも言われるパレスチナ難民が土地を追われた。パレスチナ人
はこの事件を『NAKBA(大惨事)』と呼ぶ。地図から消えていった村々、虐殺によって消されていった人々。
周辺地域の難民キャンプでは2世・3世も生まれ、歴史の証人が減っている。

イスラエルとパレスチナ、60年も前から続く闘争を止める事は容易ではない。
そして絶望的な気持ちにさえなる。過去にも数え切れないほどの人々の血が流れているのに、悲惨な
現実を目にしているのに、なぜまた繰り返すのかと。それも60年間という長い歳月。戦禍を潜り
抜け、今この瞬間もパレスチナ難民として生きる人々のドラマ、それを少しでも理解し、たとえば
この映画を観ることが微力ながら私たちにできる理解への一歩なのかもしれない。
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2008年3月22日、東京・渋谷。『パレスチナ1948 - NAKBA』が公開となった。
1000時間以上の撮影フィルムと数万枚の写真は131分の作品となって送り出された。
公開初日の今日、監督らの舞台挨拶があった。フォトジャーナリストとして伝えることの使命感、
この作品に込められた思いを訴えた。一人でも多くの人に観てもらうこと、真実を知ってもらう
こと、そして行動してくれること ― 劇場を後に渋谷の街に出ると虚無感が押し寄せた。
ついさっき見たのと全く違う世界が広がっている。外側ばかり飾っている街と人。
でも、ふと思い直した。この街も、すれ違う一人ひとりにもドラマがあるのだと。

“ダージリン急行”

[製作]2007年 アメリカ 91分
[公式ホームページ]http://www.darjeeling-movie.jp

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ダージリン急行、一緒に乗せてもらえますか?
だってこんなに馬鹿で勝手で大人気ない3兄弟が、なぜか愛らしいから・・・

個性あふれる、でも常に危なっかしいホイットマン3兄弟が『心の旅』をするべくインドの列車の
個室に集合した。3人が抱える悩みと他の乗客たち、ターバンの車掌、エキゾチックなインド人
パーサー、それぞれのドラマを乗せてダージリン急行はインドの大地を走り始めた。

めちゃくちゃ勝手でいつまでたっても団結しない3兄弟、わけのわからないインドの薬を回し飲みし、
列車内のルールはまったく守らず遂には強制的に途中下車。
時に衝突しながらも、インドの街並み・人・景色、彼らを取り巻くすべてが彼らを動かしていく。
そしていつの間にか生まれていたのは『兄弟の絆』。それは『心の旅』がもたらせたもの。

三男ジャックが絶妙なタイミングで流してくれるiPodの音楽、父親の遺品である3人お揃いのスーツ
ケースにバッグ、端的でクールなターバンを巻いたインド人車掌。ひとつのテーマを訴えない、追求
しないからこそ心地よいと感じる映画もある、そんなことを教えてくれた“ダージリン急行”。
インドが舞台なのに、オ〜シャンゼリゼ〜を聞きながら走るダージリン急行に飛び乗りたくなって
しまう。あの3人がいるのなら…
【カストロ 銅像なき権力者】 戸井 十月
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『フィデル・カストロ・ルス。老いぼれた、極悪非道の独裁者か、はたまた理想を捨てない
不屈の巨人か。いずれにせよ、虚実を自分の目で確かめたい。』

今月19日、キューバ革命以来政権の座に就いてきたカストロ議長が退任を表明した。24日には、
実弟のラウル氏が国家評議会議長に就任との発表が正式にされた。この発表がされる前から、朝日
新聞には毎日キューバの記事が載っていた。今後のキューバを含む中南米の動向に注目し、昨年
5月にハバナ支局を置いた成果か。

米国寄りの報道が多い日本では、キューバは自由のない共産主義国、カストロは権力の座を譲らない
独裁者というイメージが“なんとなく”あるような気がする。
でもキューバって、カストロ議長って、知れば知るほど不思議なくらい引き込まれてしまう。
見えない力が潜在的にある、だから国を引っ張り続けられる。

本書は2002年、実際にカストロ議長に会った作家・戸井十月さんがキューバの“希望”を書き
綴ったもの。「特別な客」として革命宮殿でカストロと会食…の前に懇談会を通り越した演説会の
ような熱弁を聞く。ユーモラス、気配り、包容力、そして並外れた好奇心と記憶力を持つ巨人。

カストロ批判とキューバ潰しに忙しい米国は、キューバの地に立たずして大いに騒いでいるようだが、
当のキューバは今日も平穏無事に一日を過ごしているような気がする。そう、希望を持って。
たった7ページ半の第一章で始まる「カストロ、銅像なき権力者」。
しかしその数ページをめくるだけで、著者の熱い想いが自分の中に移ってしまった。

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