ガボンで青年海外協力隊

首都リーブルビルの精神病院で活動していました

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突然ですが、私の同僚への気持ちを一瞬で皆様に理解してもらうために、久しぶりに我が家の番犬「ミル」の登場です。

こんな感じ。

結果はご想像にお任せします(笑)
以前保健省のストライキが1月末−5月末まで行われ、各公立病院は最小限の業務もせず地方では死人が続出…云々と書いたような。

実は5月末より保健省と入れ替わりに社会福祉省がストをはじめまして、私の同僚たちは医師や看護師とは異なりここ所属。というわけで、満を持して自宅待機ストを開始。
保健省のときだって「仕事ないから週1日勤務で交代にやるか」→来る人来ない人の差があまりにありすぎ、まじめにやっている人が「不公平だ!」と腐ってしまい、みんな来なくなる。しまいに自主的に毎日頑張ってこようとしている私をダシに使い「マユミがいるから最小限業務は全うしている」と言い出したので、私も呆れて自分のできることを一人で看護師や医師と協力して仕事することに決意。

ああ、早く終わると思っていて終わらないとショックだから、自分の任期終了までに終わったらラッキーと思わなくちゃ。むしろ、来た当初でなくて後半1年だったからなんだかんだ私も院内で仕事できるんじゃないか。一人でやってればいつか誰かが助けてくれるかもしれないし…。

そして、10月。ストは終わらない。
何のためのストライキかって『給料あげて〜』なんです。
そして、大臣は要請に承諾し、書類もサイン済み。今はちゃんと約束通り上がった給料が振り込まれるのを待っている状態。

交渉が完了した大臣は「OKしたのだからちゃんと各職場で最小限業務くらいしなさいよ」ということで、同僚は復活しなければならないが、4か月も実質有給休暇(公務員のストなんですが、ガボンでは首になりません。家にいるだけで毎月同じ給料は入ってきてます)とってしまったら、全員が職場に来るのに1週間かかり、あげくどのように働くかに1週間の時間をかけて議論し、結論は

《訪問はせず、窓口相談のみ》

これはソーシャルワーカーの仕事として何にもできない状態です。
しかも、院内回診も事務所で待機しているのみで、前を通りかかる看護師に「今やってる?」と聞くだけで病棟まで足を運ばない。

わあ、やっとみんな来たよ、とぬか喜びし、手伝ってと言ってもかたくなに拒否し、事務所で世間話を続ける同僚に、こりゃあ一人の時より気を使って疲れる…ともはや2週間経つ前にギブアップしそうな私。

書類にサインしたのは社会福祉省でも、お金を出すのは財務相管理。ここが遅れたら、また一ヵ月自宅待機のストをするという。

そして、時期を同じくして保健省も「約束の金が振り込まれない!!」とストを再開するらしい。

私が働くのは12月いっぱい。

自分を慰めるために作っておいた口実はもはや現実。

それでもあきらめたら終わり。

ぐちぐちぐちぐち・・・・・なメールを送り、弱音を吐く娘に父が言った言葉が「腐らずに最後までやりなさい」本当はもっといっぱい書いてあったけど、要約しました。ふう。

お国事情だけど、タイミングですよね、ホント。

こんなこと書いても…と今まで我慢してきたけど、最後のひと踏ん張りにブログを通して宣言しといて自分を奮い立たせるという、見栄っ張り手段を売ってみました!!

最終報告書もフランス語で書く時期に、何を書くか悩む。

話は変わりますが、パソコンで書いてネットでJICAには活動報告書を提出する仕組みになっています。
パソコンを前に、いろいろ考えながら、つい、ネットサーフィン…

そんな私に!!一石二鳥なのがクリック募金。

以下2サイトはまとめていろんなとこに募金できるのでよく利用します。
考えが煮詰まったとき、ぼーっとクリッククリッククリック。

受け身な私にぴったり。

皆様もお試しあれ。

明日からまた一週間の始まりです。働くぞー!!

イーココロ!クリック募金 http://clickbokin.ekokoro.jp/
クリック募金 クリックで救える命がある http://www.dff.jp/

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世界精神保健の日

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昨年同様、今年もお祭り。病院の年内行事の最たるもの、それが10月10日の世界精神保健の日。世界保健機構(WHO)が提唱しております。HPちょこっとのぞいたのですが日本語のページは少ししかないですね。ご参考まで http://www.who.or.jp/indexj.html

毎年テーマがあるのですが、今年は「予防と啓発」ということで、病院の紹介と精神疾患について書かれたパンフレットを1千部ほど刷り、職員で手分けして街頭で配ることになりました。このサンプリングがTシャツをもらう条件。

説明しよう!!Tシャツとは?

ガボンではイベントの時に欠かせないもの。ロゴやキャッチフレーズをあしらい、参加者みんなに無料配布。結婚式にいたっては新郎新婦のハートマーク2ショット写真つきだったり(私なら絶対やらない)、お金のある場合はTシャツでなく、特別注文した布を配り、思い思いの服に仕立てる。選挙期間中は候補者みんな配ってました。

9日午後に街中の主要交差点などでパンフレットを職員が配り、テレビでも「明日は世界精神保健の日ということでメレン精神病院がイベントを行います」という宣伝をニュースで取り上げてもらう。予防と啓発、というテーマから、例年のごとく院内で開催はせず、もう少し街中の(立地がかなり郊外なものですから…)公立の無料診療所の中庭を借りて行うことになりました。ここで街頭相談しよう!ということらしい。

私もTシャツをゲットし(会議で院長が各個人の名前をメモしつつ配るという徹底ぶり。どこでパンフレットを配るかもメモられる)、パンフレットを配り、初めて行く無料診療所の場所がわからず迷子になりつつ、炎天下時間前にちゃんと到着。

時間前。

院長は「9時半にWHOのお偉いさんが来るから、9時には皆来るように。いや8時くらいから来い!」と言っていた。実は私がついたのは9時15分。

実際にセレモニーが始まったのは10時半で、私はやはり先に着いた組であった。Tシャツ同様なくてはならないものとされる音楽→音響部隊はなんと10時着。ぎりぎりWHOの人より早かったくらいで、院長は「8時から来て準備してるのに音響はなぜ来ないかー?!」と叫びまくり。

ここで登場するのがガボン人アーティスト:カキ・ディスコ氏。セクシーダンサーズを引き連れ・・・と思いきや、最も目を引いたのは車いすダンサーであった。同僚の話によると彼の兄弟らしいのですが、この方お尻は振りまくる、基本両腕で他のダンサー同様踊りまくり、みんなから大絶賛。おひねりを稼いでました。

お偉方の挨拶−カキ・ディスコ氏が歌って踊る−展示をお偉いさんが見学

以上過ぎましたところで、軽食タイム。
これが殺伐とした雰囲気のなか、まるで小学生のような取り合いになる。我こそは!と横入りするママたちを上司である医者が「ちょっと!ちゃんと並びなさい!あ!あなた2回目でしょ?!いい加減にしなさい、とりすぎよ!!」と必死に全員に行き渡るように整列させる…みんな、大人になろう。と心のなかで祈る私。

結局、イベントのメインは食事とカキ・ディスコ。テレビや新聞にも紹介されたので、まあ例年通り多少ながら精神科のイメージ向上と広報活動に役立ったのではないでしょうか。
私はビュッフェに殺到する仲間の姿に大爆笑し、歌手とダンサーの写真と動画を頑張って撮りました。

え?患者さんはどうしたかって?!

そこは尊敬する院長のこと「あっちまで連れて行けないから患者さんのために金曜日にご飯作ってパーティーをするぞ」とのお言葉。それが明日です。

院内でご飯付きイベントをする=女性職員総出で準備をせねばならない、わけです。

私は去年やる気満々で行ったものの、あまりにバナナを剥くのが遅くてクビになり、エビ剥き班にまわりました(笑)

今年は羊羹でも持って行こうかな。

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ストをストしたい

久しぶりにネットが通じました。

最近、ちょこちょこ不通になっているのですが、通信会社が本格的なストライキに突入したから、というのが理由。大統領選挙の投票日が日本と同じ8月30日と決まり、その情報操作か?!という噂もありましたが、単純にストのせい、というセンも出てきております。彼らの事務所は全て閉鎖され、扉の前に、スト実施中!!とかかれた横断幕が。

だから全く通じないわけではありませんが、通信網が不安定、ネットだけでなく電話も取り扱う会社で、固定電話も被害を受けます。そして、JICA事務所がここの会社とネット&電話の契約をしているので、首都で事務所でネットをしている私もそれにふりまわされているわけです。

そう、ガボンでは今ストライキが大流行中。

1月より保健省や教育省が全国的に行っていたのはブログにも書いた気がするんですが、私の身近で同僚達→社会福祉省が本気ストライキ中。5月末より、誰一人出勤せず、実質一人で勤務中。院内でも、まあストじゃ仕方ない。と見守られちゃっているわけで、もう私は12月の任期修了まで終らないと睨んでいます。

彼らによると、現大臣はこのスト交渉に対し、まったく要求にこたえる気がないそうで、無期限のストに進行中。うちの職場にも「無期限スト実施中!」の手書き書きなぐりポスターが貼られています。

ああ、剥がしたい、剥がしたい。

でも。

お国事情なので、と諦めている部分もあります。こういう文化なんです。
まだ自分の生活がそれぞれ大変で、じゃあ仕事で他人の生活環境を支援し改善していくという社会システムが浸透するほど、国全体に余裕がないのかも、と思います。

同僚達は公務員です。スト中は自宅待機で事務的な手続き(今はバカンスシーズンであるので、その休暇申請など)以外職場へ来ません。でも給料は毎月出ます。クビにもなりません。他の隊員からの情報を集めると、経費を使い込んだ職員(残念ながらガボンではよくある話)が飛ばされた、ということはあっても辞めさせられたという話は聞いたことがない。給料はそれほど高くなくても、じゃあ他の仕事、とはいかず、なぜ文句を言っても同じ仕事に踏みとどまるのか。

職を見つけるには1にコネ。2にコネ、とにかくコネが物を言う。家族に同業者がいる、とか、口コミで就職先がある、とか、あとはものすごく学校で優秀で、とか。選ばなければ仕事がある、という状況ではないようです。その点、公務員(あくまで、私が同僚に聞いた話、社会福祉省所属のソーシャルワーカー)は学校を卒業したら、省庁に登録され、人事決定を待つ。自分から辞表でも出さない限り、ずっと定年まで働けるようです。この間に出世できるかは人脈やその人の能力が関ってくるわけで、コネもなく、運もなく能力があれどヒラのまま終る人も。でも、ガボンで定職に就けるって素晴らしいことなんですね。

ストで給料アップが認められない、と同僚達は怒っていますが、この状況で給料が出てクビにならないんだから良いじゃん、と私はひねくれております。だから全面ストができるんだよねえ、と堂々巡り。

院内はバカンスシーズンで、職員は半分近く1ヶ月の有給に入ります。ガボンでは平均的なバカンスの期間なのです。というわけで、患者さんも削減中。今の病床稼働率は3分の1くらいになりつつあります。

役割分担するほどの人数も当然いないわけで、みんなチームで働こうぜ!とやっていきたい私にとっては、いろいろな人が普段やらないことをやらざるを得ない立場に陥っている現状は、個人的に好き勝手に動き回れるし、職員の意外な一面も発見できるので、楽といえば楽なのですが。

大統領選挙投票日は8月30日、日本と同じ。23人の立候補者が70万といわれる票を争う・・・らしい。ていうか、1人のイスに23人て、多いですよね。故ボンゴ大統領の後継者は息子のアリー・ボンゴ氏。防衛大臣をやっており、来日経験あり。彼は与党所属であるので、他の野党からの候補者達がコレを敗れるのか?!というところ。

23人中、今までに出馬したことのある人や政治家経験からいって大統領にふさわしいといえるのは、4人くらいらしい(私の職場のある看護師の説明による)。そして、なぜ23人もいるかといえば、ガボンが多民族国家であるから。政権交代のチャンス、主だった民族はうちから大統領を出せ!と立候補者を立てているのだそうな。

さてさて、新政権になれば、このスト流行にも歯止めがかかるのではないかと期待しているのですが、どうなることやら。

というわけで、私の家族・友人の皆様、ブログの更新が途切れたりメールが届かないのはストのせいです(笑)音沙汰ないけど、元気にやっているので、気長に更新&返信をお待ちくださいませ。

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選挙

ガボンの選挙は8月30日に行われる、というのが有力らしく、今から選挙管理委員会は投票準備に大忙し。

日本だと各有権者に投票してね、とハガキが郵送されますよね。

ちょっと待てよ。
ガボンってお金持ちや会社が私書箱を持っているくらいで、地区名くらいまでしか住所もないので、個人で郵便を受け取る、というのは一般庶民には無縁の出来事なのです。

じゃ、どうやるの?と私もかねてから疑問であった。
なにせ、先日書いた通り人口と有権者数があってないといわれるくらいの管理をしているわけなので、しばし見守っていたわけです。
そして、選挙日もおおよそ確定してきた、最近1週間くらい、やっとそのシステムが垣間見えてきました。でも、情報源がテレビニュースなので、私のフラ語力にも関連してうっすら、なんですみません。
新聞は300Fで毎日買うともったいなくて・・・(>_<)

選挙委員会が把握している有権者の名前一覧表を設置した会場(多分市役所とかだと思うのですけど)があり、そこにみんな出向いて名前を確認し、書類を受け取るようです。

18歳以上に権利があって、もし自分の親族で亡くなったり新たに有権者となっているはずなのに名前がない!という場合は教えてね!というお願い付き(丁寧というか腰が低いというか仕事が雑というか?)で、会場の様子が映し出され、最後に『投票は国民の義務です!』とのフレーズで締めくくられる。

さあ、この確認方法により、何人の有権者が出るのでしょーか?!
公表では現在人口145万となっているガボン。

そして8月に行われるのか?

日本も麻生内閣が解散するそうで、隊員他在留邦人みんな在外投票のチャーンス。
ネットで政情をさぐってみたり、民主や自民どっち?みたいな難しい話題が珍しく会話に登場。

事務所スタッフ「選挙が8月中旬だって」

私「へー!!8月30日より早いじゃないすか。ガボンもやりますねえ。(本来の規約で行けば7月中に行わねばならなかったんですけど)」

事務所スタッフ「あ、違うよ、日本の話。一部ではそんなに時間かけるなって言われてるらしいよ。」

私「なるほどー。でも海外にいて投票できちゃうんだし、投票結果はちゃんと反映されて与党と野党が入れ替わるかもしれないから、やっぱり民主主義というものが存在するんですよねえ」

つづく。

そう、日本はやっぱりすごい。

ガボンに来たばかりの頃にホームステイ先のママが「ガボンには日本のような民主主義は存在しないのよ」と嘆いていた。彼女はフランスで大学等高等教育を受け、教育省お偉いさん(各州の長官とかそのくらい偉かった気が)のポストに就いており、特に幼児教育が専門。自身も私立の学校を経営し、エイズ孤児のための教育にも熱心。ということで、いろいろ仕事や政情や今後についてなど、難しい話もいっぱいするので勉強になるのでした。

その意味が今なんとなくわかってきた気がします。

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ある患者さんの入院

その日は朝からどしゃ降りの雨が降り続いていた。
タクシーを借り切り、病院までたどり着いたものの、雨は大降り小降りとやむことなく、もちろんそんな雨の日に、必死にタクシーを捕まえて同僚が来るはずがない。ガボンでは雨が降っている間はみんな雨宿りをして待つのである。それで遅刻もありあり。
道が軽く洪水のような状況になっており、来たはいいけど足がずぶぬれ。

ということで、すっかり仕事する気がなくなり、次小降りになったらさっさと帰るかー、と隣の病院の同期隊員(メレン地方病院の老人科勤務)を待っていたところ…

「賛美歌が聞こえるなあ〜、若い女の人の声だね。ここは老人科だから職員さん?」
その声があまりに大きく、長ーく続くのでそっと覗いてみると、ホールで若い女性がおばあちゃんを抱きしめ院内を歩き回りつつ大声で歌っているではありませんか。

まわりには必死にそれを止めようとする職員が群がり、おばあちゃんはされるがままの困った顔。
女性、まったく耳を貸さず、ますます大声を張り上げる。
科長は私を見ると「あなたんとこの患者さんじゃないの?!」

……そういうことですか。いえいえ、私は女性病棟の担当ですけど、彼女入院してないです。顔知らないから今日来たのかも。

てなことを説明しつつ、これじゃ埒が明かんなあ、と職員が隣の精神病院の職員を呼びに走って行った。
全く知らない人をいくら疑いがあるからといって私が病院へ引っ張っていくのは嫌だったので、とりあえず、ホールで彼女の行動を見ている私。

看護師長がやってきて、彼女を見ると「ああ、知ってるよ。うちの患者だ。3回は入院してるな。」

彼女、なんだかんだ歌って祈りまくっているが、周りの反応をよく見ている。その上で無視しているので、歌と祈りの合間に師長と私で説得を開始。

私「今日は一人で来たの?」
彼女「(問いに頷きつつ)ああ!!マリア様お助けください、私はずっと祈っているのですう!!」
師長「今日は診察?」
彼女「(バッグを指差しつつ)主よ!私の声が聞こえていますか?私はあなたのためにも歌います!!」
私「処方箋はあるけどうちの病院じゃないですよ、師長」
師長「ドクター待ってるから行こう(首を振っていやいやをする)」

もう1時間にもなるというのに、まったく歌声&祈り声の張りは衰えることなく続く。
老人科のホールに置いてある1mはあるマリア像を見た途端、彼女のスイッチが入ったらしい。
彼女、おばあちゃんの頭にイエス・キリストのプリントされた教会用フラー(頭に巻く布のこと)を巻きつけ解放後、マリア像の前にひざまづいて動かない。

歌って祈っているけど暴れてるわけでなし、気のすむまで祈らせてあげたいのはやまやまなんですが、なんせここはよその病院のホールであるので、やはりご迷惑。20分ほどでようやく彼女を立ち上がらせ、診察室へ連れてゆく。

即、入院が決定。病棟で注射を待つ彼女。私も付き添っていたのですが、病棟に新人が来たとわかるや(彼女はまだ祈り続けている)患者さんたちが次々と病室から出てきて、彼女に促されるがままみんなで一斉にお祈り開始。→どうやらみなクリスチャンであった様子
クリスチャンではない私もとりあえずこの場は一緒に祈って十字架きって「…アーメン!!」

やっと彼女が一息つく。びしょぬれの彼女、雨の中5km離れた家から歩いてきたという。そりゃあ疲れるでしょう、今日は休んで…などと会話をしつつ、前からいた患者さんが「水でも飲みなさいよ」とペットボトルを差し出す。

もともと治療をしたくて一人で病院へやってきたらしい彼女、注射に抵抗を示したものの、素直に入院して直そうという気はあるようで。

それにしても、ああ、患者さんたちはなんて自然に受け入れるのでしょう。すこしはびっくりしないのかなあ?
誰も不思議そうな眼で見ることなく、部屋から出てきて祈っている彼女を見たらそのままみんな祈り開始。
宗教が生活に根付いていない私には少し唐突にも思える祈りと賛美歌、病棟では何の問題もなく受け入れられていた。

その後彼女は注射(鎮静剤)をして眠りにつき、先輩患者さんは私を見て、やれやれといった表情でかたをすくめてみせる。

一週間後、すっかり落ち着いた彼女は私のところにやってきて
「老人科のおばあちゃんに挨拶に行きたいのだけれど…」

二人で一緒に「こんにちは、この間はありがとうございました」とご挨拶。

それから1ヶ月が経ち、彼女はもうすぐ退院します。あーめん。

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