線路脇の麦畑
撮影:2012年 4月28日、5月4日
例年ならこのフェンスには、街の企業や商店、大学などが寄付をしたパンジーや春の花のプランターが整然と並んでいた。今年は不況のせいかそれらのプランターは無く、無味乾燥した線路際のフェンスだった。
3月の上旬にプランターに植えられた青い麦が線路脇のフェンスの一部に架けられた。麦穂の成長を楽しみにして、懐かしさもあって麦の成長の写真を撮っていた。
5月8日の朝、麦の穂が金色になっていた。午后、写真を写そうとこの場所を訪れたら麦は全て刈り取られ、切り株だけのプランターが並んでいた。
最初に麦のプランターが並んだ場所は、丁度パン屋さんの前だった。パン屋の外壁には金色の麦穂の絵が描かれている。誰が麦のプランターを並べたのか、僕は興味を持った。
カミサンは「パン屋さんの前だからパン屋さんが並べたのでは?」・・・発想としては要を得ている。暫くすると今度は最初に並んだプランターの3倍位のプランターがフェンスに架けられた。
これはもうパン屋さんの仕業では無いと確信をした。最近の園芸家も観賞用として穀物まで育て、販売をしているのかと感心をした。
4月のある日、今度は菜の花の植えられたプランターを積んだリヤカーを引いた作業員と思しき男性が、菜の花を麦の空きスペースに架けていた。
僕はその男性に「この麦のプランターは何処から持ってきているのですか?」と訊ねた。男性は近くの小学校の名前を教えてくれた。
その直後にプランターの間に説明書が貼られた。それに拠ると、60年前はこの界隈は麦畑が広がっていた。それに因んで地元の小学6年生の生徒達が、授業の一環として育てた麦である旨が記されていた。
どうやら僕が作業員だと思った男性は、小学校の先生だったようだ。
東京のこの地域から麦畑が消えたのは理解が出来るが、日本の農業地から麦畑が消えるのと反比例をして穀物の輸入量が著しく増えている。2011年の統計では小麦に至っては14%の自給率しかない。
我々が毎日口にするパンや麺類の殆どは輸入小麦に頼っている。この麦を育てた子供達もそのことは教えられたと思う。同時に穀物一粒を作ることの大変さも。
パンジーや春の花も綺麗だが、それは何処に行っても植えられている。それよりも僕にとって嬉しかったのは、線路脇のフェンスだったが都会に輝く麦穂を楽しめたことだ。
この麦を育てた小学生達に感謝!!!
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線路際のフェンスに麦畑ーーその発想が面白いし、かうして眺めると結構きれいなものですね。時間の経過で成長や色彩の変化が確認できるのもいいです。
子供達には生きた教育になりますね。
2012/5/20(日) 午前 0:14 [ 無為庵 ]
無為庵さん:
この麦のプランターのセンスの良さには驚かされました。鑑賞用としても子供達の教育用としても最高の素材だと思います。御陰で僕もほぼ2箇月の間、楽しませて貰いました(笑)
この麦を育てた子供たちの小学校は選挙の時は投票所になります。
夏は小さな水田には稲、畑にはさつま芋などが植えられていました。
2012/5/20(日) 午前 0:35
これは面白いですね、楽しくなります(笑)
プランターで田んぼは水やりがたいへんだけど麦なら楽ですし(笑)
この麦は○○の食材として使われました、という落ちがあると最高ですね。
このプランター、麦のあとは朝顔でしょうか?
2012/5/20(日) 午前 3:01
面白いですね。
麦をさいばいしたプランターですか。
転作でムギを栽培している方がいらっしゃいますが、花にもいいですね。
2012/5/20(日) 午前 5:40
子供の頃 田舎では二毛作 冬は麦を作っていました。
麦わらで笛を作りました。
ホントに 懐かしい麦の穂です。
2012/5/20(日) 午後 5:05
エコバカさん:
プランターでの麦の栽培には一本取られました。これは中々の発想です。
多分、この収穫した麦で何かを作ると思いますが、何しろ収穫したばかりなので粉にも出来ません。少し時間が掛かりますね。
来年は麦でも栽培をしてください。
2012/5/20(日) 午後 7:05
蛙太郎さん:
プランターで麦の栽培とは中々思いつかないアイデアですね。
子供の頃、実家では水田に冬は麦を植えていましたが、何時の間にか麦の栽培はしなくなりました。これは懐かしい麦でした。
2012/5/20(日) 午後 7:08
たけさん:
僕も子供の頃、麦踏みや麦刈りをしたことがあります。この麦穂を見て懐かしい思い出でが蘇りました。
昔の人は稲藁や麦藁も大事に利用をしていましたね。
2012/5/20(日) 午後 7:11
これは嬉しいですね。わたしも見かけたらすぐに撮ってしまいそう。
パンジーなどの花より余程気が利いていると思います。発案者にポチです〜☆
2012/5/21(月) 午前 7:01
maroさん:
都会の線路際の麦畑はこんなものですが、このアイデアは素晴らしいですね。
お陰様で久しぶりに麦穂を見ることが出来ました。
ポチありがとうございます。
2012/5/21(月) 午後 9:08
ほんとうに麦畑はなくなってしまいましたね。
麦は稲穂とまたちがった美しさがあります。
麦秋という言葉も死語ですね。
2012/5/22(火) 午前 9:26
直さん:
昨今、麦畑を見る機会は皆無になりました。
麦秋は死語と化していますが、このプランターの横に貼られていた説明書には「60年前に小学校の界隈には麦畑が広がり、この季節には麦秋を見ることができた」と、記されていました。
多分、俳句の心得のある先生が書かれたのでは?と、思いながら読みました。
2012/5/22(火) 午後 8:36