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連休の中日、炬燵に潜り込んで午睡をむさぼっていた。買い物から帰った家内に起こされた。窓の外を目を向けると夕陽はかなり傾き、道路を挟んだ隣家の白壁を夕陽色に染めていた。 淹れてくれた珈琲もそこそこに、久しぶりに富士山方向に沈む夕日を写そうと最寄り駅の屋上に急いだ。昨年までは好天の日には何人か夕陽を写しに来る同好の士が居たが、連休で何処かへ出掛けたのか今日は誰も居ない。 吹きぬける風も無く穏やかな夕刻の屋上庭園には、小さな子供二人を遊ばせている夫婦が居るだけだった。僕は何時もの場所に三脚を立てた。 富士山頂も風が弱いのか太平洋側にたなびく雪煙が見えない。5分ほどして夕陽は沈んだ。このような風が穏やかな日は、陽が沈んでから30分もすると空は赤が強い色に染まる。 それを夕焼け小焼けの小焼けの状態を言い、その日の気象条件で大きく色が異なる。それまでの待ち時間に、一階下の本屋で笹本稜平の新刊書「その峰の彼方」を買うことにして、三脚と脚立をそのまま残しカメラだけを肩にワンフロアー下の本屋へ行ったがその本はまだ入荷していなかった。 3駅先の駅ビルの中にある別チェーンの本屋にあることは昨日確認していたので、30分もあれば戻れるだろうと、三脚脚立はそのままにして電車でその本屋に向かった。 無事に目的の本を購入、高架駅のホームから西の空を確認すると山の稜線の上が赤く染まっていた。急いで最寄り駅の屋上に戻ると、漆黒の闇に富士山のシルエットがかすかに確認できるだけで、戻るのが15分ほど遅かった。 新田次郎が亡くなってから本格的な山岳小説を書く作家が居なくなったが、笹本稜平は新田次郎以来の山岳小説作家ではないかと思って、僕は2年ほど前から暇つぶしに笹本稜平の本を読んでいる。 笹本稜平は山岳小説に限らず、警察を題材にした作品も多く、一昨日まではスペインの沈船を引き上げをテーマにした海洋アドベンチャー作品「遺産」という大作を読んでいた。 最新刊の「その峰の彼方」はマッキンリーを舞台にした山岳小説、これで数日は楽しく暇がつぶせそうだ。 |

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