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朝霜の山ノ鼻ビジターセンターや尾瀬植物研究見本園で写真を撮っていたら、多くのハイカーが至仏山への登山ルートに入っていった。 山ノ鼻から至仏山の頂上までの標高差は約828M、時間にして約3時間と地図には書かれていた。他のガイドブック2冊には2時間10分とも書かれていたが、この時間は相当早く歩くか?走らないと達成できない時間だ。 尾瀬ヶ原 尾瀬は度々訪れてはいるが、至仏山に登るのは初めてだった。通常の登山道だと標高300Mを登るのに1時間を目安にする。僕は写真を写しながら登るので、地図記載の3時間で行程を組んだ。 木道から針葉樹林帯(シラビソ?)の中に作られた登山道に取り付く。木の階段や石の入った蛇篭で作られた階段を急登すると、紅や黄色に色を染変えた潅木帯に、やっと色鮮やかな秋らしい風景に出会った。 紅葉の多くはドウダンツツジ 振り返ると尾瀬ヶ原の湿原の草もみじ、その向うに秋の高層雲をバックに燧ヶ岳が悠然と構えていた。気温が上がったのか少し霞んで来た。目を凝らせば尾瀬ヶ原の木道を歩くハイカーが見える。 山頂までの中間点と書かれた標識を見つけたので、近くのベンチで立ったまま小休止。蛇紋岩の滑る登山道を登り切ると森林限界が終わり、今度は天空へと続く木の階段を只管登る。 天空への回廊 木の階段が終わったら頂上かと思ったが、頂上直下は熊笹の中の緩やかでぬかるんだ登山道を少し歩かされた。標高2228.1Mの狭い頂上ではハイカー達がひしめき合って記念撮影や昼食を摂っていた。 頂上からの展望は360度開けていたが、景色は薄い霞のベールで鮮明さを失っていた。風当たりの少ない場所に陣取り、谷川岳方面を眺めながら昼食を終え鳩待峠へと下山した。 小至仏山側から至仏山を望む 尾瀬国立公園は環境庁の管轄だが、その中で東電の土地がかなりのエリアを占めている。東電の土地の木道には東電マークと工事をした年の焼印が捺されている。 その中で真新しい木道があったので焼印を確認したら、なんと今年、H24と捺されていた。福島原発事故が解決していないのに東電が経営赤字の中で、尾瀬の木道の補修工事は行われていた。 左上の雲に覆われているピークが至仏山 東電の土地とはいえ、管理は子会社の尾瀬林業が行なっているようだ。東電の資産売却話の中で確か尾瀬の土地の売却話もあったような気がしたが、未だに東電所有のままだ。しかし、東電は国有化同然なのでそのままでも良いか? 木道の東電マークの焼印を見ると1Mの工事費用が20万円とも言われている木道を、只で歩かせてもらうのは何となく気が引ける。この際、尾瀬国立公園は思い切って2000〜3000円位の入園料を徴収して、木道の管理費や徴収率の悪いチップ制を廃止して、トイレの運営費用に充当すれば良い。 尾瀬の自然や景色は十分にその価値はあると思っている。
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トレイルと富士山
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7時、朝食を終えて至仏山へ向かう為に、尾瀬植物研究見本園を横切る木道に入る。このエリアも草もみじが広がり、樹林帯との境界に白樺林がある尾瀬特有の風景を見せてくれる。 見本園に入ると7時を過ぎ少し高く登った朝日は、雲の切れ間から霜の白い化粧を施した草もみじや周辺の景色を気まぐれに照らした。 まだ霜は溶けずに残っていたが、あと一時間も太陽に照らされれば霜は溶けてしまい、そのあとは色鮮やかな昼間の草もみじが蘇る。この白い草もみじの景色は早朝だけのお楽しみだ。 写真を撮るために先に出た僕は、木道脇で霜の化粧をした植物や景色を暫く写していた。暫くしてカミサンが、ネックウォーマーにダウン、その上にウィンドブレーカーのフル装備でやって来た。 トイレに行き、準備万端を整えていたので遅くなったらしいが、登り始めると直ぐにダウンやウィンドブレーカー、ネックウォーマーは脱がなくてはならないが、零下3度の寒さに耐えられず着込んだらしい。 カミサンを先に行かせて僕は写真を撮りながら後を追った。 昨今の山の多くのトイレは殆どチップ制になっているために、小銭入れに100円玉を最低でも5枚程度は忍ばせておく。 尾瀬のトイレは鳩待峠のトイレから、公園内の全てがチップ制のトイレになっている。トイレの入り口にはチップは100円を目安にと書かれている。ゲーム用コインは入れないようにとも。 先般、山の雑誌を読んでいたらチップ制トイレにチップを払うか?否か?のアンケート結果が出ていた。そのアンケートには自己申告で70%のハイカーがチップを払うと回答をしていた。 山ノ鼻方面、燧ヶ岳を望む 反面、トイレを管理する側の調査では、チップを払ってトイレに入る人は30%というデータになっていた。僕も尾瀬や上高地、八ヶ岳の美濃戸口などチップ制のトイレの前で、個体数は少ないが調査をしたことがある。 上高地のバス停近くのトイレは風呂屋の番台のような処に、夜行バスが到着する時間帯を見計らって管理人が座っている。管理人が居る時間帯は7割位の人はチップのコインを投入していた。管理人が居なくなれば、やはり投入率は30%以下と低くなっていた。 因みに八ヶ岳では最新の山ファッションに身を包んだ、山ガール達のコイン投入率は圧倒的に低かった。 山雑誌の調査では自己申告と実際の40%の開きがある。40%の嘘つきな人と、嘘はつかないがチップを払うのが嫌な30%の人を合計すると70%の人がチップを払っていない。山雑誌の調査は正しいが、何となく心寂しくなる話だ。
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尾瀬ヶ原一帯は例年、10月10日前後に草紅葉や周辺の山々の紅葉の見頃を迎える。先週、テレビでは尾瀬や日光の紅葉が見頃を迎えたと報じられていた。 4年ほど前にこの季節の尾瀬を訪れている。その時は尾瀬ヶ原の草もみじにくわえて、水を湛えた池塘は秋空の蒼を映し込み、その蒼色をキャンバスに描かれた白樺の白い幹と黄色い葉、また周辺の山々のブナやコナラの広葉樹が、其々が自分色の秋色に染まり、それらが草もみじと見事な調和を見せてくれた。 秋色に染まった尾瀬は、カメラで何処を切り取ってもそれなりの絵になった。その秋色に染まった尾瀬を今年も見たくて再び訪れたが、今回は草もみじの周辺の山々の木々の葉は、色が変わり始めたとは云え、まだ緑色を多く残していた。 未明、満天の星空の下、東京からの夜行バスを戸倉で、交通規制がされている鳩待峠までのマイクロバスに乗り換える。鳩待峠についた頃には、空も濃紺から色を薄め星も姿を消し、代わりに白い高層雲が至仏山の上空に棚引いていた。 薄明かりの中、歩き慣れた木や石の階段、乾いた木道を尾瀬ヶ原の入り口の山ノ鼻を目指して降った。樹林の中に点在する楓類は紅葉を始めていたが、目的のブナやミズナラ、白樺やダケカンバは辛うじて色が変わり始めたばかりだった。 山ノ鼻ビジターセンターの前で小休止、尾瀬ヶ原を歩くことは止めて少しでも紅葉が期待できる至仏山へ登ることにした。カミサンを山ノ鼻のビジターセンターの前に残して、一人で尾瀬ヶ原への木道に取り付いた。 木道は霜が降りていて滑る。一面に広がる草もみじや木道脇の紅や黄色、緑色の草花の葉は白い霜の縁どりを施していた。代り映えしない草もみじの景色に愛想をつかして、15分ほど歩いて山の鼻に引き返した。 6時20分過ぎに朝日が山の稜線から顔を出し、反対側の山の頂上を照らし始めたが、朝の雲がそれを覆い隠す。そして、時折雲の隙間から漏れた朝の陽光が西側の山の斜面を照らし出した。 紅葉が遅れているとは云え太陽が山々や木々を照らすと、尾瀬もそれなりの秋の景色を見せてくれた。 フリースを着ていたが歩いていると寒さは感じない。木製のベンチは霜が降りていて座れない。立ったままで暖かい珈琲を淹れて簡単な朝食を採る。風は無いが動かないでいると寒くなる。ザックに取り付けている温度計を見ると、外気温はー3度だった。 朝夕の冷え込みが厳しくなっているので、尾瀬の紅葉のピークは今週末頃か?。それにしても今年の紅葉は著しく遅れている。
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山頂は生憎のガスで眺望は無い。徒広い頂上の岩陰で風を避けて昼食を済ませた。山頂を覆うガスの切れ間から、地面に這い蹲るように生えた這松の中に小鳥が四羽動くのが見えた。 ホシガラスかと思って近付いて見ると子連れの雷鳥の親子、子鳥は三羽だった。雷鳥は僕が近寄っても急いでは逃げないが距離は4,5Mに保っていた。 親鳥はあっちこっちへと動く三羽の子雷鳥を見守っている。その子雷鳥との距離も4,5Mの範囲に保っている。そして、四羽の雷鳥は山頂の人の居る方向に向かって行った。 山頂の近くには高校の山岳部か?若い男女6名のパーティが休んでいた。高校生たちが雷鳥の親子に気付いてカメラを向けていたが、雷鳥の親子はそのカメラの視線を振り払うように、無事に山頂の向こうのガスの中に消えた。 ホシガラス 岩陵ではホシガラスやイワヒバリが歩く先々の岩の上で、我々を迎えてくれた。先行するカミサンが「小鳥が居るわよ!」と大声で教えてくれる。 其のたびに折角構えたカメラのファインダーから、小鳥たちが居なくなる。御陰でイワヒバリは写せなかった。しびれを切らせた僕は「もう小鳥が居ても教えてくれなくても良いから」と。 5分も歩くと一羽のホシガラスが目の前のケルンの上に「さぁ写してよ」とばかりに止まってくれた。 最近、レッドデータブック・絶滅危惧種にこの雷鳥が含まれると報道されていた。日本での個体数が2,000羽とか。北アルプスなどに出かけると毎回雷鳥に出会うので個体数がそんなに減っている、まさか絶滅危惧種に指定されているとは思わなかった。レッドデータブックに登録されているので、一応撮影地は伏せました。 同じく、日本うなぎも絶滅危惧種に登録されたと報じられていた。土用の丑の日が近づいた頃に日本で鰻の稚魚、シラスが著しい不漁で鰻の価格が高騰すると報じられていた。 その時に日本鰻協会?が、シラス漁は良いが、天然鰻の捕獲を禁止すると決定したことも報じられていた。稚魚は捕っても良いが親鰻の捕獲は禁止する・・・この決定には何となく釈然としない。 雷鳥は焼き鳥にするわけでは無いが、個体数は著しく減少した。減少した原因の究明は明らかにはされていないが、登山者の急増で生態系が壊れつつあるのか? 鰻はマリアナ諸島近くで産卵するらしいが、まだその生態は未だに全てが解明されていない。世界中の鰻を日本人が食べ尽くしていると悪評だが、このままではマグロなどと同じように捕獲制限や輸入の禁止につながる恐れがある。 子供の頃、田舎の川がコンクリートで護岸されていない頃には、鰻は嫌になるほど捕れた。田舎に居る頃は鰻はお金を出して食べたことが無かった。 川がすっかりコンクリートで固められてからは鰻の棲家が無くなり、田舎の川に鰻が極端に少なくなった。日本の河川の殆どが鰻には住みにくい川になっていることも確かだ。 日本鰻を本当に守りたいなら親鰻の捕獲禁止だけではなくて、鰻の稚魚の捕獲も禁止すべきでは?それとコンクリートやダムで破壊し尽くした日本の河川を元の状態に、鰻が住みやすい河川に戻すことも重要だと思う。 鰻に優しい環境は人間にも優しいはず。
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北岳から間ノ岳にかけての標高が3000Mの登山道脇は高山植物の宝庫だが、その中でもトウヤクリンドウの白い蕾を一番多く目についた。 特に間ノ岳カールでは、お花畑の中で白い蕾が目立ち、トウヤクリンドウの群生地があった。北岳山頂直下では紫色のチシマギキョウが多く咲き、トウヤクリンドウと珍しく二つ並んで仲良く岩陰に咲いているのを見つけた。 チシマギキョウ リンドウとキキョウの花はよく似ているが二つは異なる属の植物だ。そして、お互いにその仲間の数も多い。 写した写真の中にチシマギキョウとよく似ているイワギキョウを探したが、生憎イワギキョウの写真は無かった。北岳の標高が2800M位の場所でミヤマリンドウを写していたのでアップをした。 間ノ岳カール 手前の草叢(お花畑)に白く点在するのがトウヤクリンドウ 間ノ岳カールのお花畑のトウヤクリンドウ トウヤクリンドウ ミヤマリンドウ |




