ワーク・アウト BARONの戯言!!

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野山の花

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いびつの葉

いびつの葉
撮影:2017年 6月12日 南平丘陵公園
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 そろそろ山百合が咲いている頃では?と、近くの南平丘陵公園に開花状況を確かめに行った。山百合の蕾は小さく開花までは、今しばらく時間がかかりそうだった。

 山百合の近くで、久々に見る丸い「いびつの葉」を見つけた。、正式にはサルトリイバラ(山帰来)の葉っぱで、潅木に絡まって生えていた。

 紀伊半島南部ではこの丸いサルトリイバラの葉を「いびつの葉」と呼んでおり、大きい葉は直径が10CM位ある。僕の田舎では子供の日にこの葉っぱで柏餅を作る。柏の葉ではないので「いびつ餅」。

 そして、植物の葉で包んだ餅、柏餅や桜餅などを総称して「葉餅」と言われているようだ。いびつの大きい葉は二つ折りにして、小さい葉の場合は上下二枚の間に、生地に包んだ餡子を挟んでセイロで蒸して作る。

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 小学校2、3年ごろだったと記憶しているが、僕にはこの「いびつの葉」にはあまり思い出したくない出来事、事件と言った方が良いかもしれない、がある。

 子供の日が近づいた数日前に、祖母から「いびつの葉」を採って来るように言われた。近所の子供達数人で少し川の上流部にあるサルトリイバラの群生地へ出かけた。

 その場所は比較的開けた場所で、陽当たりが良くサルトリイバラには適地だった。その場所に着くなり異臭を感じた。動物の強烈な腐敗臭に思わず鼻をつまんだ。頭部と思しき黒い物体を背の低い下草の中に見つけた。

 最初は猿が死んでいるのかと思った。その近く数メートル離れた場所にある、あまり背の高くない松の木にネッカチーフが結びつけられていた。見つけた猿の頭部かと思っていた物体は、首吊り死体の首が胴体と離れて落ちて転がっていたのだった。そして、腐敗して真っ黒の胴体は松の木の真下に横たわっていた。

 死体とわかり「いびつの葉」どころでは無くなった。急いで家に帰り父親に報告、僕の実家は警察官立ち寄り所だったので父親は警察に通報した。身元はすぐに判明、隣村で捜索願が出ていた女性の遺体だった。

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 僕はその夜から丸一日、腐敗臭が鼻について食事が喉を通らなかった。そして、子供の日に祖母が「いびつ餅」を作ってくれたが、これも喉を通らなかった記憶がある。

 「いびつの葉」を見つけて久々に「いびつ餠」が食べたくなった。いまは一年中売られているようなので、友人に電話をして送ってもらおうかと思っている。
日本すずらんの群生地・笛吹市芦川町
撮影:2017年 5月28日
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白樺の下草の中にスズランが群生している。

 今朝、JR中央本線の石和温泉駅に9時過ぎに降りる。駅のホームでは白や真紅のフェンス一面の薔薇が出迎えてくれる。駅前のバス停前にも薔薇の花が品よく植えられていた。

 その薔薇の写真を写す時間も無く路線バスに乗る。温泉の市街地を抜けると桃畑や葡萄畑が広がっている。春は桃の花が一面に咲いて小高い丘や谷間は桃源郷となる。

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 その桃源郷は花の季節から1ヶ月も過ぎると、一面が濃い緑色に変わっていた。桃畑では、果実の保護袋を被せる農作業に余念がない。

 路線バスは桃畑や葡萄畑の間の農道と間違うような細い道路を走り、中央高速の境川IC近辺で高速道路を潜る。今度は綺麗に舗装された緑に包まれた国道をジグザクに登っていく。

 峠を越えると道路は狭い谷間に降りていく。丁度、富士山側の河口湖から御坂山塊を挟んで反対側になる。

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 カミさんがすずらんの群生地まで行く道順は、バスの終着の鴬宿(おうしゅく)というバス停で降りて、タクシーか徒歩だと調べていた。

 鶯宿に着いてバスの運転手にすずらんの群生地への行き方を聞くと、かなり手前の停留所の上芦川で降りなければいけないことが分かった。バスの運転手は僕たちを乗せて、上芦川まで約8KMを引き返してくれた。

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イカリソウ

 石和温泉から乗ったバスの乗客は僕たち二人だったが、僕たちは親切な運転手さんに助けられた。

 小さな集落の上芦川の農産物直売処で売られていた巻き寿司とおこわで腹ごしらえをする。野菜の直売処のオバさんに「ここからタクシーが呼べますか?」と聞いたら「さて来てくれるかどうか?」色よい返事が無かった。

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 すずらんの群生地は上芦川から、浅川の沢沿いに車では10分、徒歩だと1時間30分かかる。距離にして4,5KMくらいか?車が行き交う舗装道路を登ってすずらんの群生地に向かう。

 晴れたり曇ったりの空模様の下、道路脇の所々にあるすずらんの形をした街灯には、群生地までの残りの距離が表示されていた。木陰を探しながらそれを頼りにすずらんの群生地まで歩いた。

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フデリンドウ

 すずらんは白樺の林の中に群生していた。日本スズランは西洋スズランより小振りで、背丈も小さい。北海道生まれのカミさんは子供の頃、すずらんを摘んで遊んでいたらしく、芦川に自生する日本すずらんの小ささにびっくりしていた。

 僕も一昨年帯広に墓参に行った時に、六花亭が運営する中札内美術村の柏の林の中で見たすずらんよりは、随分と小さいので驚いた。帯広で見たすずらんは西洋スズランか?

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 日本すずらんの群生に混じって咲くイカリソウや、日本すずらんよりも小さなフデリンドウの花色が目立つ。白樺の林を吹き抜けるやさしい風は、その小さなすずらんの甘い香りを漂わせていた。

 先週は、都内の公園でポピーや薔薇の強烈な印象を与える花たちを追いかけていたので、山深い場所にひっそりと咲く小振りなすずらんと緑の景色には癒された。

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幻のキンラン

幻のキンラン
撮影:2017年 5月17日
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キンラン

 僕が高尾山に足繁く通っている頃、キンランが一株咲いているとの情報を得て見にいったが、すでに盗掘されたのかキンランの姿はどこにも見当たらなかった。その幻のキンランに思い掛けず出会えた。

 先週の日曜日に某自然公園にカメラも持たずに散歩に行った。エビネランの花は終わったはずだが?ホウチャクソウのその後どうなっているか?等々が気になっていた。

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 目立つ場所に咲いているエビネランの花はほぼ終わり、散策路脇にホウチャクソウの群落があったはずの場所は、ホウチャクソウとともに下草が綺麗に刈り取られていた。

 管理事務所にクレーム?をと思い管理事務所に向かう途中、ボランティアと思しき人たちがミーティングをしているのに出会った。挨拶をしてリーダーと思しき人に、ホウチャクソウが刈り取られている旨を伝えた。

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 週に何度か作業に来るシルバー人材の人達が、散策路の草刈りをした時に一緒に刈り取ったらしいらしく、来年からは注意して作業をするように指導します。と約束してくれた。

 色々話をしている中で「この公園にもキンランが咲いていますよ」と教えてくれ、咲いている場所に案内をしてくれた。咲いている場所は余程注意をして見ないと、また知っている人に教えて貰わないとわからない。

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オカタツナミソウ

 以前、この公園にはキンランもギンランも咲いていたが、最近ギンランは見られなくなった。下草が刈り取られた南向きの斜面にはシュンランも沢山咲いていたが、下草が生える前に花を咲かせるので、一番最初に盗掘の被害にあって今はもう殆ど見ることが出来ない。

 山百合ももう少し経つと綺麗に咲くが、地元の人たちがお正月料理にゆり根を食べるために、大きな株は殆ど盗掘されてしました。と言いながら、まだ蕾を付けていない小さな山百合を指差しながら教えてくれた。

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 盗掘を避けるために今後はあまり綺麗に下草を刈り取らずに残しておく方針らしい。そして、盗掘をするのは勝手知ったる地元の人たちですとも。

 キンランをウキペディアで調べて見ると、何と1997年に絶滅危惧II種で環境省のレッドリストに登録されているようだ。キンランに知識のある人が盗掘をして自宅に持ち帰り上手に育てても、最大5年くらいしか育てられないらしい。

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夕化粧

 キンランは特に、特殊な菌類と共生をしているらしく、生育条件が極めて狭い植物なので、人間の管理下での育成は今の所望めないようである。

 キンランは人間が生育環境条件を変え、また盗掘をして一挙にその個体数を減らしてしまい、挙げ句の果てには絶滅危惧種にまでしてしまった。

 この指導員は、「折角の市民の為の自然公園ですが、これ以上荒らされないために、あまり多くの人に来てもらいたくはないんです。」寂しい本音を漏らしていた。

 
自宅近くにあったニリンソウの群落
撮影:2017年 4月8日、4月25日
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 晩秋にダイヤモンド富士を写すために、自宅から歩いて15分の小高い丘に登っていた。途中に落葉広葉樹の紅葉が夕日に映えて輝いている林があり気になっていた。

 梅の咲き始めた季節に、散歩がてら自宅近くで足を踏み入れたことのない地域を歩いた。自宅から5分のところに丘陵公園と彫刻された大きな木製看板を見つけた。気になっていた広葉樹の林はこの丘陵公園だった。

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咲き始めた花は光を探して、四方八方に向いている。

 その足で公園内に入ると左側にウッディな管理事務所が。園内は冬枯れた雑木林が丘陵一帯に広がり、丘陵公園の名前の通り、三つの小さな尾根に挟まれた谷が二つ、尾根を登りきると、僕がダイヤモンド富士を撮している散歩道に通じている。

 4月上旬に若葉が萌えだした頃の若葉と山桜を写したくて、雨上がりの丘陵公園を訪れた。雨上がりでスッキリしない天気だったので、撮影は諦めて公園内を散策することにした。

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明るい斜面に咲いたニリンソウ、花は同じ方向を向いている。

 尾根を越して大きい方の谷に下りると、まさかと思ったが目の前にはニリンソウの群落が幾つも目に飛び込んで来た。小さな沢の下から最上部までその群落は続いていた。

 1枚目から3枚目までは4月8日、雨上がりの曇天に写した。咲き始めたばかりのニリンソウはまだ一輪だけだったので、イチリンソウかと思ったが、二輪目の蕾が顔を出している。
 
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 2週間以上が経ち、そろそろニリンソウの花も終わりに近いだろうと思い、4月25日再びニリンソウの撮影に向かった。尾根の雑木林の樹間から漏れた午後の強い太陽が、ニリンソウの群落を照らし、折からの風に花は揺れていた。

 この季節、ニリンソウの撮影といえば裏高尾まで出かけていたが、自宅から10分も歩けばこの群落に出会える。灯台もと暗しとはこの事だった。

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 しかし、この界隈にはニリンソウは自生しないはずだと思い、撮影後に管理事務所を訪れた。午後4時閉園なので、管理人は帰り仕度を始めていた。

 自生したニリンソウなのか?植栽されたニリンソウなのか?を、少し耳の遠くなった管理人に聞いたが、彼が赴任前からこの群落はあったようで、結論は出なかったが、僕は植栽されたニリンソウでは?と思っている。

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 小一時間、このニリンソウを撮影していた。少し腰の曲がったご主人は杖をつき、二人とも80歳を過ぎたと思われる老夫婦が散歩をしていた。奥さんから「この花は何という名前の花ですか?」と聞かれた。

 「ニリンソウです」と教えると、「あの川中美幸の歌っているニリンソウですか?。名前が分かってこれでスッキリした」ご主人にも教えていたが、「僕はすぐに忘れるから」。「私はこの名前は忘れませんよ」。
 
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 言い争いながら去っていく仲の良い老夫婦に「ニリンソウのようなご夫婦ですね」と、声をかけたら奥さんは「そんなことありませんよ」と照れていた。

 ニリンソウは歌にもあるように、「ほうらごらん 少し遅れて咲く花を 愛しく思ってくれますか・・・」二輪の花が寄り添うように咲き、そして、先に咲いた花から散る。確かにニリンソウは夫婦のような花だ。

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 この場所はあまり知られていないので訪れる人は少ないが、植生保護の為、あえて撮影場所は書かないことにした。

 この見事なニリンソウの群落が、裏高尾のように多くの人に踏み荒らされないで、白い花でこの沢沿い一面が覆われているのを見たいものだ。

 

 
 

郷愁を誘うネコヤナギ

郷愁を誘うネコヤナギ
撮影:2017年 3月30日 府中市郷土の森
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 もう、咲き始めた初期の猫のような細く柔らかい毛はなくなり、花も終わりに違いが、久々に懐かしいネコヤナギを見つけた。ネコヤナギの花は川岸で春の到来を教えてくれ、花が咲き始めると川の温んだ水のせせらぎも何となくサラサラと聞こえてくる。

 ここは府中市郷土の森の中の湧き水?で作られた小川の傍に植えられたネコヤナギ。この界隈の昔の風景を再現したとされる郷土の森なので、この界隈の昔の小川にもネコヤナギが群生していたと僕は想像した。

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 田舎にいた頃、実家のすぐ裏を流れる川の両岸はネコヤナギで覆われており、川の淀みに生えたネコヤナギの根元は、台風などの増水で土が奪われて、根元に大きな窪みが出来て根は水中に垂れ下がっていた。

 川幅は10Mくらいの小さな川だったが、うなぎ、鮎、上流ではヤマメ(僕の田舎ではコサメ、又はアマゴ)が獲れ、小さい川だったが今考えると美味しい川魚の宝庫だった。

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 夏、葉が茂ったネコヤナギは適度に木陰を作り、増水で抉られたその窪みの下では形の良い鮎が舞う。小学校高学年になると、その鮎をヤスやヒッカケという漁具で獲る。その鮎は夕食の食卓に並んでいた。そして、その頃獲っていた鮎は大きくて、川の魚影も濃かった。

 秋、すっかり葉を落としたネコヤナギの太さが1.5cm位の、Y字状の枝を探してそれを伐り、冬の遊び道具の一つ、パチンコを作った。肥後守と表面を割れたガラスの角で削ると、ネコヤナギのすべすべした白い木肌は優しかった。

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 その川岸を守っていたネコヤナギも昭和40年代後半の河川工事で、すっかりコンクリートにとって替わった。それ以降、うなぎは居なくなり、鮎は小さく、川には葦が茂り、子供の頃親しんだ川の様相も変わってしまった。

 短い川の上流部にある我が家の裏には、まだ少しだけネコヤナギが生えており、そのせいか鮎も比較的よく育ち、ホタルも未だに飛んでいる。僕は未だにネコヤナギの群生する川は、そこそこ自然も保たれた良い川だと思っているが、そのような綺麗な川を、もう日本で探すのは難しい時代になった。

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ユキヤナギ

 今日本で起きている水害や津波被害、堤防や防潮堤のコンクリートは、水から人間の生命はある程度は守れるが、完全には守れない。コンクリートが全て悪いとは言わないが、川や海岸の自然や生態系を破壊していることは確かだ。

 ネコヤナギは子供の頃の僕にとっては、身近にあり生活に密着した植物で、いまは郷愁を感じる植物になった。

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