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花火は夏の風物詩だとばかり思っていた。昨今は一年中何処かで花火大会が開催されているようだが、昨年は震災の影響で中止された花火大会が多かったと聞く。 東京周辺の夏は、週末になると多くの花火大会が開催されている。夕刻の電車に余り着こなせていない浴衣姿の若者のカップルが多く乗り込んでくる。 花火は好きだが雑踏が嫌いな僕は殆ど花火大会を見に行かない。浴衣姿の若者たちの姿でそれを知ることが多い。 夏、我が家にいて窓を開け放していると、花火の炸裂音が風にのって聞こえてくる時がある。次の日に息子たちに「昨夜の花火は何処の花火?」と聞くと、昨夜のはどこどこの花火と教えてくれる。若者たちは花火が好きだ。 今月初めカミサンが何処で情報を掴んだのか知らないが、孫を連れて調布の花火大会を観る計画を立てていた。例年は夏に開催されていた花火大会で、昨年は例に漏れず中止された花火大会だった。 先週に尾瀬の紅葉に振られた僕は、花火大会当日に再度一人で尾瀬に行こうとして、夜行の直通バスを探した。シーズン中は多くの旅行会社が運行している夜行直通バスも、10月の20日ともなれば例年ならシーズンオフ、今年は1社だけ遅くまで運行していた直通バスも月曜日時点で満席、予約は出来なかった。やむなく花火大会に付き合った。 我が家からは少し遠くなるが、花火は会場の多摩川を挟んで対岸から観ることにした。予定より遅れて現地に到着、見晴らしの良い堤防の上は、春の花見と同様に隙間なくブルーシートが敷かれている。 堤防の下に降りて、河川敷の空いた場所に陣取り、暗くなりかけた中、急いで持参したお弁当を広げた。そして、花火大会の見学エリアとして張られたネットの川沿いに三脚を立てた。 僕は家族はそっちのけで、次から次へと絶え間なく打ち上げられる花火を写していた。花火大会も前半が終わった頃、花火にも飽きた孫は帰りたいと言い出した。僕は孫たちを先に帰した。 1時間10分、9000発の花火の競演を、お腹に響く炸裂音を聴きながらの、10月も下旬の川面を吹き抜ける秋の風を心地よく感じながらの撮影だった。秋の花火も中々良いものだ。 先に帰っていた、自称花火には一寸うるさい長男が「小規模だが中々まとまった花火大会だよ」と、宣っていた。
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