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朝刊をめくっていると桜の写真が目に入った。記事を読んでみると脳梗塞の後遺症で半身不随のプロカメラマン・竹内敏信氏が新宿御苑で写した写真だった。 昨年、銀座で開催されていた同氏の個展を訪れた。受付で署名をして余り大きくないギャラリーに入ると、壁面に展示されている富士山の写真や数ある風景写真の中で、僕は桜の写真に釘付けになった。 パネル写真は購入する資金がないので、その写真が収録されている写真集で我慢をすることにした。ギャラリーの真ん中に同氏が車椅子に座っているのを見つけた。 同氏は右手が不自由なのは分かっていたが、奥さんと思しき受付嬢に厚かましくもサインを頼んでみた。プロは快く依頼を引き受けてくれ、左手でサインをしてくれた。 そのようないきさつも有り、それなら僕もと今年はまだ一度も足を踏み入れていない、午後の新宿御苑に出掛けた。 案の定、昨日の風雨でソメイヨシノの多くは、地面を花びらで埋め尽くしていた。花吹雪の舞う広大な御苑をまだ花を咲かせている桜を追いかけた。 一昨日、井の頭公園の後に新宿御苑を訪れる予定だったが、炎天下を歩き少々疲れていたのでそのまま帰宅をした。ピンク色の地面を見て、一昨日に訪れなかった事を後悔する。 桜の季節の新宿御苑には、35年ほど前から千駄ヶ谷門から入ることにしており、今日も千駄ヶ谷門から入苑をした。ゲート前で警備員が手荷物の検査をしていた。これは昨年までは無かった。 僕のカメラを要れたザックのファスナーを開いて中を見せた。検査の目的は危険物検査ならぬ、アルコール類の持ち込みを阻止するためだった。 若い警備員は「酒類を持っている人に入苑するなら没収、没収が嫌なら入苑はお断りです」と言うと、逆ギレする人が結構居るんですよと嘆いていた。
「アルコール類の持ち込み禁止の徹底は良いことです。頑張って摘発をしてください」と、エールを送り、自販機で入苑カードを買った。
前々から、アルコール類の苑内への持ち込み禁止の看板は、ゲート前や苑内の至るところに立てられていたが、それは守られることは無く、昨年までの苑内では、何処の公園でも見かける大宴会が繰り広げられていた。 それを見かねた苑側が今年から酒類の持ち込み禁止を徹底したようだ。そして、苑内では警備員が巡回をしていた。これで新宿御苑も、正統な花見客にとっては、少しは静かな花見が楽しめそうだ。 |

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