新宿御苑と外苑
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新宿御苑を訪れ、この薔薇園に辿り着いた時には、時計の針はもう3時半を廻っていた。冬の太陽は大きく薔薇園に陰を落とし、日が射している薔薇は少なかった。まだ、多くの薔薇が花を咲せてくれていた。 先月末には薔薇園の周辺のプラタナスの並木道は奇麗に褐葉していたが、殆どのプラタナスはその褐色の葉を落として裸木になり、10日間で景色は一変していた。 ゴールド・バニー '84 冬薔薇と書いて「ふゆそうび」と読む。 冬薔薇 かたくなに濃き 黄色かな と、長谷川かな女も詠んでいるように、晩秋から冬にかけて咲く薔薇の花色が種類によっては、春薔薇よりは色鮮やかに発色をする薔薇もある。 しかし、冬薔薇には若葉の緑に囲まれて咲いている春薔薇のように、うきうきとする華やかさはない。 プリンセス・アイコ この日も昼間は小春日和だったが、薔薇園に辿りついた頃から冷たい風が吹き始めた。日が傾いたの薔薇園は、訪れている人も少なく寒々としていた。 エバー・ゴールド 東京の冬は暖かいので、日当りの良い場所に置いておくと、一年中花を咲かせている。それを避けるために我が家のバラの鉢植えは、先月に小さな蕾は摘み取り、一輪だけを咲かしていた。 その最後の一輪も今日摘み取り、早速、午後から早く花を終えていた株から植え替えを始めた。薔薇と他の植木用の培養土も準備が終わったので、年内には全ての鉢の植え替え作業を終えようと思っている。 |
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新宿御苑の新宿門を入ると、右側に大きな銀杏の樹がある。その大きな銀杏の樹はもう殆ど葉を落として、地面の雑草を覆い隠していた。 銀杏の葉が染めた黄色い絨毯の中には、季節のバトンを渡すかのように、白い水仙・ペーパーホワイトが咲き始めていた。 夕刻の逆光の太陽に少し強引だったが、黄色をバックに白い水仙を写して見た。露出の設定が今一、インパクトの無い写真になってしまったが、季節は確実に秋から冬へと移っている。 暦の上でも既に12月の上旬が終わろうとしており、北国からは雪便りも聞えてきた。東京の今日は気持のよい寒さだった。 先日まではまだ晩秋だと思っていたが、暦の上でも、気候もすっかり初冬になった。冬が来ている事をいち早く知った新宿御苑の水仙は、もう咲き始めていた。 しかし、銀杏の黄色い絨毯の中に、水仙の花が咲く光景は始めて見た。
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新宿御苑の大木戸門に向って歩いていたら、歩道に落ちた黒に近いこげ茶色の木の実を見つけた。幾つかは踏まれて砕け、白い実が歩道にこぼれていた。 団栗?椎?・・・僕は椎の実と確信して、拾い上げた実を歯で噛んで殻を割り、薄皮を剥いで中の白い実を出した。その実を噛み砕いたら、子供の頃に食べた仄かに甘い懐かしい椎の実の味がした。 歩道に落ちた大きい方の椎の実を拾っていたら、10M程前方でスズメが4,5羽歩道で何かを啄ばんでいた。何を啄ばんでいるのかと思って近寄ったらスズメが飛び立った。 そのあとには、椎の実の踏まれて砕けた白く細かい破片が散らばっていた。 歩道にしゃがんで椎の実を拾っていたら、公園の職員が通りかかった。 「その実を拾ってどうするのですか?」 「この椎の実は、食べようと思っています」 「この実は食べられるのですか?」と聴かれたので、椎の実を一つ皮は剥いで公園の職員に手渡した。 恐る恐る口に入れて噛み砕いた職員は「結構おいしいですね。明朝少し集めて食べてみます」と云って去っていった。 山茶花 僕の田舎の裏山には、備長炭の材料になるウマベガシや椎などの照葉樹が沢山生えていた。そこは所謂、薪や落ち葉を集めて腐葉土を作ったりする里山の類だ。 子供の頃、そこで椎の実を拾ったり、木に登っては椎の実を取って遊んでいた。近くの公園でも団栗などは沢山落ちているが、まさか都会のど真ん中で椎の実が拾えるとは夢にも思わなかった。 神宮外苑でカミサン、息子夫婦と待ち合わせをしていた。テーブルに椎の実を一掴みポケットから出して、皮を剥いだ椎の実を一つずつあげた。全員「結構美味しいね」と云ってくれたが、二個目が欲しいとは誰も言わなかった。 おやつに事欠かない昨今、もう椎の実などを食べる人はいないだろうな?と思いながら、ベンチに座って、斑に黄葉した銀杏を眺めながら、昔懐かしい椎の実を齧っていた。 写真は二種類の椎の実を写している。大きいのは2CM位、小さい実は1.5CM位の大きさで、白いのは小さい椎の実の外皮、薄皮を剥いだ実を写した。 同じような大きさ、形をしている団栗も沢山ある。齧ると団栗は渋みがあるので直ぐに判るが、不用意には食べない方が良い。
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この季節の新宿御苑に行くと殆どの人が写してくるのが、このフランス式庭園に植えられているプラタナスの並木道の紅葉の写真だ。この日もこの場所で記念撮影をしている人が多かった。 このプラタナスの並木道は被写体としては最適の景色だが、どうしてもこのような定番の構図になってしまう。特に殆どのカメラマンは3枚目の構図で写している。僕の創造力の無さを露呈した一枚だ。 プラタナスは鈴懸の木とも呼ばれ、東京では街路樹に多く植えられている。夏はその広い葉っぱが街路の太陽を遮り、秋にはこのように奇麗に紅葉をする。そして、木肌も美しい。 木枯らしが吹き始める頃になると、街の中を大きなプラタナスの枯れ葉が舞う。これも風情があるが、落ち葉の掃除も大変な作業だ。 この並木では奥の方から紅葉が進み、プラタナスの大きな落葉がベンチの脚が埋まる位吹き溜まっていた。 この場所の落ち葉は片付けられていなかったが、この日は9時開苑を待って入苑した。9時を過ぎても通路の大量の落ち葉の清掃や、花壇に水遣りをしている作業中の職員が多数いて、開苑に向けて朝早くから準備をしている苑内の準備の様子が垣間見えた。 今朝の東京は雨が降っていたが、昼前から太陽が顔を出した。何処かへ紅葉の撮影に行こうかと思ったが踏み止まって、落葉した桜やハナカイドウ他、5鉢の植え替え作業を行った。 その鉢植えの中で3鉢は、夏以降に鉢土が増え、赤玉土の小粒で作った鉢土の粒が崩れて表面の土が細かくなって落葉も早かった。植え替えを数年しないで置くと表面の土は崩れて細かくなってくるが、昨年秋に植え替えたばかりで、それには早い。 DIYで買った安い赤玉土が原因?・・・用土を足さないのに何故鉢土が増える?・・・不思議な現象が起きるものだと思っていた。 八重桜を鉢から抜こうとしたら幹だけがスポッと抜け、根が殆ど無くなっていた。もしやと思って植木鉢を逆さにして鉢土を新聞紙の上に全て出した。 細かくなった土の中からカブトムシの幼虫を少し小さくしたような白い幼虫が4匹も出てきた。他の植木鉢も同様だった。何の幼虫かは判らないが、この幼虫が桜やハナカイドウの根を食べ尽し、土を食べて細かくした。 腐葉土や堆肥の中にカブトムシなどの幼虫を見つけることは多々有るが、狭い鉢の中では幼虫が食べる物は根と土しかない。僕が作った鉢土は栄養分が豊富にあり、幼虫の成育に適していたと云う事か? 僕も長年ガーデニングをやっているが、こんな現象には初めて遭遇した。これも今夏の猛暑の為せる業か? まだ別の秋口から少し元気が無くなった鉢植えが数鉢残っている。今後植え替えに際して、それらの鉢からは、また同じ幼虫が沢山出てくる可能性が大きい。 |



