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   40年も昔ロンドンの時計店で買った
   機械の動きが見えて楽しい目覚し時計
   その頃は嬉しくて毎日使っていたが
   ネジを巻くのが面倒で埃にまみれた

   
   ソレを時計好きの友人が欲しいと言う
   彼の話ではキャリッジ・クロックと呼ばれ
   マシューノーマンはその代表らしい
   よくよく見ると確かに美しい

   
   ボンドストリートの高級時計店
   ショーウインドウを眺めていたら
   ガードマンに招き入れられた
   Coffe or Tea? などと上客扱いされて
   女主人の奨めるままに買った
   マシューノーマンの目覚し時計と
   高価なブレゲの腕時計

   
   プライスカードを見るのは男の恥だと
   値段も確認せずに・・・


....

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              かってはこんな豪勢なクラブで
              ゴルフを楽しんだが腕は最低だった
              古いゴルファなら驚き平伏す
              超高級クラブ "Kenneth Smith" の
              ハンドメイド・クラブである

              
              信じられ無いほど高価だったが
              出入りの百貨店の外商の男に煽てられ
              ウッドの色合いに始まって
              バランス・スタンス・ヘッドスピードなど
              測定してプロの様にオーダーメイド
              各クラブには僕の名前が彫刻されている

              
              205547は僕のクラブ仕様ナンバー
              25年も経った今でもこの番号を伝えれば
              同じ仕様のクラブが送られて来る筈だ

              
              でもゴルフは性格には合わなかった
              特にアプローチが苦手だった
              成城のオークにあった打ちっ放しで
              レッスンプロに付いて頑張ったが
              感情の起伏の激しかった僕は
              コースに出ると乱れた

              
              あの頃の身の程知らずが恥ずかしい



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壊れた時計

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   竜頭をねじ切ってしまったり
   動かなくなってしまった時計たち
   何故か捨てられないで大切に持っている
   ブレゲやジャガールクルトなどに
   慣れ親しんだ今の眼で見ると
   価値のない古い時計ばかりだが
   想い出が一杯詰っている

   
   修理してやろうとも思ったが
   壊れた時計は壊れたままでイイ
   過ぎてしまったあの時は
   もう二度と帰っては来ないんだから
   遠くにあって想う故郷のように
   そっと偲んでやればいい・・・
   


.....

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               英雄スターリング・モス氏の奥様に
               サインを貰ったハロルズギアのチョッキ
               この革チョッキは「お守り」として
               各種イベントでは常に身に付けていた
               
               世界のクラシックカー愛好家にとって
               伝説的ドライバー:スターリング・モス氏は
               神様の様な存在である
               
               海外のクラシックカーラリーで
               英雄モス氏と2度も一緒に走る光栄に浴した
               皆はモス氏にサインを頼んでいたが
               あえて僕は奥様にお願いした
               「サインを戴き今日は最高に栄誉ある日です」
               と僕がお礼を述べると
               奥様は「私も同じよ」と優雅に微笑んで下さった
               クイーンからナイトの称号を戴いた様な
               晴れがましい気分だった

               
               この革チョッキを買った
               バイク用品の店「ブルックランズ」前で
               ぺぺの前の愛犬ドナと一緒に
               あれから もう18年も過ぎた・・・


....

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               風を受けて波打ち膨らまないよう
               身体にピッタリと吸い付く様にスリムで
               破れそうに薄く柔らかな革を使った
               ライダーズジャケット

               
               昔はこんなジャケットを着込んで
               トライアンフを走らせるのが好きだった
               BSA/Norton/Velocette/AJSなどの
               ロゴ入りスカーフを埃避けに首に巻いて
               ゴーグルが好きで収集していたが
               これはフランスのAviatorのもの
               遠乗りは転んでも怪我しないと云われた
               ドイツ製で金色パイピングが入った
               厚い革ツナギを着ていた
               チャンとした革スーツは誂えるモノだが
               前傾姿勢で型取りをするため
               直立して立てない程シビアである

               
               転んだ姿を家族に目撃されて以来
               バイク禁止令が出て止めたが
               バーチカルツインの吹き上がり音を
               今でも想い出し血が騒ぐ・・・


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