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僕の子供時代は都市伝説ではなく、噂だった。
子供のころに猛威を振るったのは、カシマさんの話で子供たちは恐慌状態に陥ったものである。ただ、ある時期を過ぎると汐が引くように消えていった。確か話を聞いてから一週間くらいで現れるというものだったからかもしれない。
本格的にオカルトというものを知ったのは大学時代で、オカルト研究会というものがあったり、心理学科の連中が擬似宗教をやっていたり(ある友人の実家の猫が教祖だった)、そんなものが周りにあったからだろう。
不思議なもので、高校時代、放課後怖い話をよくしていたが、実際には何もなかったので、現実味はなかった。
その後入った大学というところには、いろんな人物がいて、実際に見る、あるいは見た話を直接聞いたりすることがあった。
以前書いたドッペルゲンガーもそうだが、そのほかにも実家の自分の部屋に見知らぬ老人が座っているという話(話してくれた友人の弟がその後その部屋を引き受けたらしいが、今もいると大学に遊びに来た時に語っていた)そういう話は日常的にあれば聞けたので、好んで聞いていた。
ちょうどその時分に最初の「新耳袋」を手に入れて読んでいた。同じころだと思うが、実際に自分も間近に見る経験をして、より現実的に感じることになった。
20までに見ないと見ることはないというのは明らかに嘘で、まるで事故にあうようにそれは現れる。
僕は特別霊感というものはないし、ある知人たちは子供の時代に迷惑をこうむっていることを聞いていたので自分はそういう出会いがしらにあう程度で良かったと思う。
子供のころよりはむしろ大人になってからのほうが、そういう事故のように不思議な経験をする。時にはいたずらされる様な感じの時が二、三度あった。
二度と行けないとても感じのいい飲み屋の話や無くなってとんでもないところから現れたゲームソフトの話は書いたが、それらはいくら理屈で割り切ろうとしても、難しい。
もともとそういうことにはこだわらない人間だから、一時は不思議だったり気味が悪くなったりするが、そのうち気にならなくなる。
言葉で読んだりした怖い話で印象に残ったものは怖さがよみがえるが、自分のことは一時の気分が思い出されても、気味の悪さや怖さは薄れていくようだ。
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