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新潟県の女性監禁事件で虚偽発表を了承していた新潟県警本部長が、女性が保護された当日に、特別監察を受けた後の懇親として関東管区警察局長と温泉旅館で酒を呑みつつ深夜までマージャンをしながら、事件の指揮をとっていたことが発覚した。また、特別監察に出向いた関東管区警察局長も、監察そっちのけの物見遊山気分だったことが2月末に判明した。
新潟県警への特別監察が午後2時すぎまで県警本部で行なわれた1月28日は、行方不明の女性が9年2カ月ぶりに保護されるという日だった。本部長らは土砂崩れ現場や駐在所を視察した後、午後4時50分ごろ、刑事部長から女性保護などの報告を受けた。しかし、県警本部に戻ることはなく、そのまま温泉に投宿し、旅館では午前零時ごろまで宴会やマージャンを続けた。
宴会には県警の警務部長や総務課長、秘書室長らが参加。マージャンは、新潟県警本部長と関東管区警察局長、女性保護時の連絡態勢や容疑者の母親が4年前に柏崎署に相談した際の対応などで責任が問われている生活安全部長、生活安全企画課長で行なった。
他の管区警察局の担当者らは日帰りで監察に訪れていたが、同宿した関東管区警察局長は、あらかじめ「雪が見えるところに泊まりたい」と宿泊を希望していたため、県警が手配した温泉旅館に泊まった。この際、事件を耳にした関東管区警察局長は新潟県警本部長に「県警に帰ったらどうか」と力弱く打診しただけだった。
途中、午後9時ごろファクスなどで県警から記者会見発表文、想定問答の送信を受け、新潟県警本部長は虚偽報告の報道発表を了承。翌日、本部長は警察局長をハクチョウの飛来地として知られる「瓢(ひょう)湖」に案内し、JR新潟駅まで送った後、県警本部に寄らずに直接、家(公舎)に戻っていた。このため記者会見は刑事部長らによって午後9時半ごろ新潟県警で行なわれた。
特別監察の後に、監察に訪れた警察庁幹部が監察対象者である県警本部の幹部と宿に泊まって飲酒するのは、警察庁が監察にあたって監察を受ける側との飲食の厳禁などを管区警察局に指導していたといえども、百歩譲ってギリギリの許容範囲。だが、関東管区警察局長は、県警本部での監察業務をせずに訓示も別の幹部に代行させるという「職務放棄」を行なっていたばかりか、事件発生の報告を受けても署に戻らずにマージャンに興じ、宴席から事件の指揮をするという前代未聞のルール違反を犯している県警幹部を目の前にしながら、指導もできないばかりかそれらの行為を見逃して自らも宴に興じていたという、これまた前代未聞の特別監察の失態劇は百歩譲っても許容範囲を超えて、警察の信用は遂に、トコトン地に堕ちてしまった。
今回の「事件対応よりも宴会が最優先」「特別監察よりも温泉」という新たな失態の発覚で、警察不祥事を改めるための特別監察制度そのものも、警察の根腐れ体質に汚染されていることがまたひとつ明らかになった。
警察庁は、虚偽発表などの不手際を受けて2月20日に「特別検証チーム」を新潟県警に派遣、2月24日に調査結果を発表したが、こうした事実を全く把握していなかった。
これらの不祥事で辞任した新潟県警本部長および関東管区警察局長に対し、改めて処分を検討した国家公安委員会は、新たな処分の見送りを了承。国家公安委の体質も根腐れ状態にあることが判明し、国民の不信を増幅させるものとなっている。
(引用:News Direct)
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