|
新潟県警交通機動隊の幹部が警察官の速度違反をもみ消していた事件で、同県警は10日、元交機隊長で通信指令課長の笠原登警視(55)ら11人を犯人隠避の疑いで書類送検するとともに、このうち7人の現職警官を停職、減給処分とした。
前交通部長の田中稔警視正も監督責任があるとして、同日、国家公安委員会から減給処分を受けた。
また、速度違反をした警察官ら31人を道交法違反容疑で新潟地検に書類送検した。
違反者には新潟地検の検察事務官や他県の警察官も含まれていた。
交機隊では警察関係者の違反は自発的にもみ消すことが常態化しており、少なくとも3年前から恒常的にもみ消しを行っていた。
調べによると、笠原警視ら交機隊幹部らは過去3年間に、警察官ら22人が制限速度を53―31キロ超える速度違反をしていたことをオービスと呼ばれる自動速度違反監視装置で撮影した写真などで確認していたが、道交法違反容疑での捜査を怠り、違反切符も切らなかった疑い。
道交法では比較的軽微な速度違反は行政罰のみ科されるが、30キロ以上(高速道では40キロ以上)は刑事処分の対象となり、法定刑は「6カ月以下の懲役または10万円以下の罰金」となっている。
県警によると、オービスは1994年1月に導入された。当初は運転者の写真などの証拠に基づいて適正に処理していたが、警察官が公務中に速度違反した場合は例外的に刑事責任を問わず、減給や注意などの内部処分で済ませるようになったという。
しかし、その後、県警内に「間違った仲間意識」(種谷良2県警警務部長)のようなものが強くなり、交機隊内部では警察官が公務外で起こした交通違反についてもみ消すことが日常化していった。
交機隊では違反者が警察関係者と分かると、違反者側から連絡がなくても立件することを自発的に見送っていたという。
一連のもみ消し事件では、すでに8人の警察官が6月に道交法違反容疑で書類送検されており、同容疑で書類送検された警察官やOBらは合計39人になった。
中には新潟地検長岡支部の検察事務官や、警察庁国際捜査研修所警部補(埼玉県警派遣)、神奈川県警泉署警部補、山形県警酒田署警部補=いずれも当時=も含まれていた。
(2000.08.10 asahi.com)
|