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近年の有名なえん罪事件をみてみましょう。2007年に無罪が確定した鹿児島の志布志事件と富山えん罪事件です。

 ◇「行きすぎた取り調べ」と全員無罪 鹿児島・志布志事件

鹿児島県議選をめぐる志布志事件で、全員無罪の判決にわく元被告たち=2007年2月 2003年4月の鹿児島県議会議員選挙で当選した県議らが住民11人に191万円を配った疑いで、志布志市に住む15人が県警に逮捕された事件。13人が公職選挙法違反の罪で鹿児島地方裁判所に起訴(刑事裁判に訴えること)された。

 ところが、県警の行きすぎた取り調べが明らかになり、地裁は07年2月、「強圧的な取り調べによって引き出された被告人たちの自白は信用できない」として、被告人12人全員(1人死亡)に無罪を言い渡した。検察側は控訴をあきらめ、無罪が確定した。

・控訴……第1審(最初の裁判)の判決を不服として、取り消しや変更を上級裁判所に求めること。

■有罪判決を受けた「踏み字」……志布志事件の取り調べ中、警部補が容疑者の男性に強要した「踏み字」が明らかになった。警部補は取調室で「お前をこんな人間に育てた覚えはない ○○(父の名)」「早く正直なじいちゃんになってください ○○(孫の名)」などと書いた紙を、男性の両足首をつかんで踏ませた。この行為は犯罪に問われ、2008年3月、元警部補(07年退職)は「取り調べの方法としてまともではなく違法」として有罪判決を受け、刑が確定した。

 ◇誤った判決で2年以上刑務所に 富山えん罪事件

富山えん罪事件で無罪が確定した男性。顔と名前を公表し、警察の行きすぎた取り調べが法律違反であると訴えた=2008年9月 富山県氷見市で2002年1月と3月に女性への暴行事件などが発生。富山県警は4月にタクシー運転手の男性を逮捕した。男性は長時間の取り調べを受けて自白をせまられ、裁判にかけられて懲役3年の判決を受け、2年1カ月間、刑務所に入れられた。男性が仮釈放された後の06年8月、別の男が「自分が氷見市の二つの事件をやった」と自白。男性は07年10月、再審(裁判のやり直し)で無罪が確定した。

・懲役……刑務所に入れられ、作業を科せられる刑。

・仮釈放……刑務所に入れられた人が罪を悔い改めた時、裁判で言い渡された刑期が終わる前に社会にもどす制度。

ニュースがわかる 2009年4月号

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