21世紀の邦画少年

邦画についての覚書ブログ。☆5つで評価します。

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第14話 東京氷河期

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鑑賞メディア:ABC・WOWOW
本放送:昭和41年(1966年)4月3日

監督:野長瀬三摩地
特技監督:川上景司
脚本:山田正弘

出演:佐原健二(万城目淳),西條康彦(戸川一平), 桜井浩子(江戸川由利子),有馬昌彦(沢村照夫), 田島義文(関デスク),佐藤秀明(沢村治夫)

怪獣:ペギラ

 「ペギラが来た!」から1年後という設定。監督・脚本が同人物なので話に一貫性がある。
 冒頭、羽田空港に着陸しようとしていた飛行機が空中で静止して墜落する。その後、黒煙をともなった球体が出てきたので、少年だった私は思わず「ペギラだ!」と、テレビに向かって叫んだ。あの飛行の様子はそれぐらい印象的。
 東京がペギラに襲われ冷やされてしかも破壊されていく様子は見ているだけでわくわくした。だって、真っ白になった大都会で学校も会社もお休みになるなんて子どもの理想だ。夏なのにホワイトクリスマスだぜ。こういうインフラや引いては社会規範の破壊願望の実現というのが怪獣映画の醍醐味だ。まぁ幼稚な願望ですけど。

 ペギラに対抗している自衛隊の戦闘機のシーンは映画「モスラ」の使い回しらしい。したがって、画質が異なっている。しかし、ミサイルを発射するタイミングは合っていて、画面の切り返しは完璧。編集作業が細かい。

 この作品が単なる子どもの破壊願望を満たすものでないことは、沢村照夫と治夫親子の話か絡んでくることで重層的になる。沢村照夫は大戦中は有名なゼロ戦のパイロットだったが今では出稼ぎ労働者から強盗をはたらく犯罪者にまで落ちぶれている。そんなことを知らない子どもの沢村治夫は父を捜しに東京へ出てきている。

 ペギラの攻撃を逃れながら治夫少年が真っ白な東京を逃げ回り、淳や一平のいる星川航空で父と再会する。このシーンも大してお涙頂戴なシーンでなくドライだ。突然改心した沢村照夫はセスナ機を乗っ取りペギミンHとともにペギラへ特攻隊のように突っ込んでいく。ここは、映画「ゴジラの逆襲」のラストと似ている。

 まだ、戦争の残滓が各地に残っていた昭和ならではの作品とも言える。ラストシーンも治夫が父照夫の遺骨を故郷へ持ち帰るところで終わる。

 ところで、ペギラが南極から日本へ上陸した理由が、地球温暖化ということになっていて、時代を先取りしている。南極では氷が溶け出したのでそれを嫌がって北極へ渡りをする途中に東京へ飛来したという説だった。ペギラはペギミンHだけでなく暑さも苦手なのだ。攻略法が又増えた。後日譚はシベリアで大暴れする様を見たい。

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