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ゴジラ対ヘドラ

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ゴジラ対ヘドラ

        1962年 円谷プロダクション映画   85分
監督  坂野義光 
脚本  馬淵薫 坂野義光
製作  田中友幸
出演者 山内明 川瀬裕之 木村俊恵 麻里圭子 柴俊夫 吉田義夫 
音楽  眞鍋理一郎
主題歌 『かえせ!太陽を』 麻里圭子withハニー・ナイツ&ムーンドロップス 


あらすじ
時は1962年の日本。高度経済成長期を突っ走る日本の大きな問題はいわゆる「公害」問題だった。
汚染にまみれた駿河湾の近辺に住む少年(矢野裕之)は汚いながらも駿河湾を愛して止まなかった。そんな時少年は海の中に巨大な生物(キングヘドラ)を目撃する。やがてキングヘドラは人間界にその姿を現し高度成長に浮かれる愚かな人間たちに自然の脅威を知らしめるがごとく暴れまわる・・特に巨大タンカーを襲う事件が続発し海洋の混乱は避けて通れなかった。マスコミもこの怪獣に「キングヘドラ」を命名し、日本社会はヘドロとキングヘドラの脅威にまみれて行くのであった・・
ゴジラが好きな少年は海に向かって「ゴジラの唄」を歌い始めるとやがてゴジラも登場。
ある夜スモッグを吐き散らす工場に向かってキングヘドラが突進しているところにゴジラが登場し、これがきっかけで2匹の因縁の対決が勃発するが・・・・



色々な意味で時代を風刺した映画だった「ゴジラ対ヘドラ」、もちろんオープニングも当時の次代背景を色濃くしていた。『かえせ!太陽を』 麻里圭子withハニー・ナイツ&ムーンドロップス の容姿、及びに歌は正にサイケデリックそのものだった・・
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ヘドラの解剖図なんていうのもあるんだな・・
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ゴジラの人形で遊ぶ少年、駿河湾は少年の大切な遊び場だったが。
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いきなり少年の前にヘドラ登場!少年は両親に事の事実を伝えるが始めは信じてもらえない・・
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暫くするといきなり訳の分からない環境汚染ソングが流れ出す。やっぱ60年代の影響か(´Д`;)
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ようやくヘドロの害毒に気がついた少年の父親は矢野研という科学者であった。彼はヘドラの正体を把握すべく日夜研究を続けるのであった。
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何故か場面場面に散りばめられるサイケデリックなシーン。当時先進諸外国では反ベトナム戦争とかヒッピーとか、もちろん日本も安保条約に端を発した内戦状態とか。円谷プロダクションも東宝映画社の期待に応えた!
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ヘドラが公害を撒き散らしながら駿河湾の上空を徘徊すると先ほどまで元気に体操してた少女たちが苦しみだす。すごい破壊力だ。
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ヘドラが町に襲来、結構格好いいな・・・
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ヒッピーたちが集会を開いたぞ!キャンプファイヤーに見えるが、彼らの訴えたい信念とは・・信念とは・・
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これがヒッピーの信念だったのか・・・残念。
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岡部アナウンサーの訴えも空しく・・
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最後はゴジラにボコボコにやられますが、時代背景から問題の一作となりました。
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レビュー
ゴジラが空を飛ぶというのは初めてお目にかかったが描写もグロいものが多いのも本作の特徴と言えるだろう。言い換えれば時代風刺をそのまま映画の勢いに生かしたいという製作サイドの気持ちの表れとも言えるかも知れない。
あまり知られてはいないかも知れないが初代円谷プロダクションの会長、円谷英二はこの作品が作られた10月より以前の2月に死去していた。残されたスタッフは中断を乗り越えてようやく1971年末に完成した作品だ。
時代風刺と言う意味合いが強い今作を監督したのは東京大学出身の坂野義光監督、元々彼はスキューバの免許を持ち水中撮影のプロフェッショナルだったことから公害問題の特に駿河湾という設定にこだわったのかも知れない。他にはゴジラシリーズの大半の製作にかかわっている。
Wikiなどで調べると分かるとおり当時の東宝(東宝映画者;東映)本社に深刻な制作本数の減少と売り上げの悪化をもたらし、「何をやっても当たらない」という状況となっていたらしい。そこで東映が売れ筋の円谷プロダクションに依頼して作ってもらったのが「ゴジラ対ヘドラ」と言うことだ。東宝の都合で極端に少ない予算から出来た映画としては秀作である、制作期間5週間。さすが円谷プロ。

 さて、今作はゴジラの行動にも一理ある、最後にヘドラを退治して去る直前に人間に対する怒りの表情を見せる。さらに象徴的なのが当時の先進国で話題になっていたヒッピーやサイケデリック、反戦、環境問題など時代背景を映し出そうとした一作ではある。『かえせ!太陽を』 麻里圭子withハニー・ナイツ&ムーンドロップス の唄がとにかく印象的で今作の主役は間違いなくヘドラと『かえせ!太陽を』と言っていいだろう。まず凄いのは少年が始めて駿河湾でヘドラの幼虫に出会うシーン、少年は持っていたナイフでヘドラの幼虫を退治してしまう。冒頭で少年が庭で塩ビのゴジラ人形で遊んでるシーン、庭にある小さな滑り台、私の家にも在りました。子供のころ庭に同じものが置いてあって、主に私の姉の時代のものだったらしく私が物心ついたときには処分されてしまいました。また、少年の父はマッドサイエンティストだ。ヘドラの幼虫を調査してるうちにヘドラ毒が人間を灰にしてしまうことなどを発見。じゃあ、何とかするのかと思ったら何も出来ずに最後はゴジラ頼み・・・まあ、そう言う映画だからな。
結構凄い描写がヘドラが空飛んで町を徘徊すると猛毒で人間たちが炭化してしまうことだ、ゾンビ映画っぽい演出がすばらしかった。ヒッピーは踊ったりキャンプファイヤーやったりポスターに落書きしたりと行動はつまらないが最後はヘドラに全員炭にされてしまう。運良く逃げた少年一家は最後にゴジラの帰還を見届けてハッピーエンド。

最後に、後のゴジラ作品にもここまで時代背景とグロさを強調した作品は出てこなかった。ゴジラ全般に言えることはいわゆる「少年向け」の娯楽映画だからだと思う。現代風に作り変えるとすると借金の怪物が日本のお金を貪り食ってゴジラが日本をデフォルトしちゃうって感じですかね?



それでは次回のレビューでお会いしましょう!

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