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今やLIC(低強度紛争)の時代が既に到来している。冷戦が終わったときにアメリカ国防総省ペンタゴンの長官が直ちに言った。
「もう、これからは大国間の戦争は無い。大きな国同士が宣戦布告して戦うといった形での戦争は無くなったが、決して世界は平和にはならない。何故なら低強度紛争が頻発するからだ」と。
これは防衛予算をカットされないためや軍需産業の失業防止のための発言だったという側面もあるのだが、しかし言っていることは正しかった。ご存知の通り、テロやゲリラが暗躍する時代に入っている。
世界中の何処かで常に紛争が起きている時代なのです。アメリカという大国に向かって宣戦布告して勝てる国は世界中には存在しない。仕方が無いから、テロやゲリラ活動を行っているようなものだ。彼らの多くは反米路線の傾向が強い。
アメリカ側からすれば「正々堂々とかかってこい、ダメなら潔く日本のように降伏して言う事を聞け!」と言いたいところなのでしょうが、潔く降伏して言う事を聞くような国は特別に立派な国民性のある国であって、実は世界中にはほとんど存在しない。
負けが決まっていても、あの手この手を使い撹乱し続けるのが世界的常識で、その1つの作戦がテロやゲリラなのです。この問題については、アメリカだけでなく世界中で対応に手を焼いている。
ベトナム戦争が泥沼化したのは、米軍がゲリラ戦に対応できなかったからであり、痺れを切らしたアメリカは枯葉剤の散布という非人道的手段に出たことは有名だ。今回のイラクの泥沼化もゲリラ戦やテロ行動に手を焼いており、彼らへの対応が難かしいことを証明している。
以前、日本が国連常任理事国になるべきだとマスコミで報道されていた時、報道されなかったことがあった。それは急激な国連の内部変質なのです。
昔の国連は立派だったが、ガリ国連事務総長になってから「国境を越えた義務」が最優先だといい始めた辺りから別の組織になってしまった。ガリさんは国連の正規軍が紛争国に出て行けば必ず鎮圧し勝てるという信念の持ち主だった。
しかし、既に時代は大きく変っており、ゲリラやテロに国連正規軍が負けてばかりいた。そのため国連が要請してもアメリカやイギリスは動かなくなった。
ガリ国連事務総長は怒って総指揮権を自分に持たせてくれ、と主張していたが時代が変ってしまっては今まで通りの戦略や指揮をしても勝てないということを最後まで理解できなかったようだ。
そこでガリさんは日本の自衛隊に目を付け、明石康さんや緒方貞子さんを持ち上げて、日本を国連常任理事国にしようと画策した。
日本のマスコミは「これは名誉なことだ」と報道したが、このような見通しの甘い策略に乗ってしまった場合、自衛隊員の犠牲者が大勢出るだけである。
何故、世界各国の正規軍がゲリラやテロに負けてまかりいるのか。それは正規軍にはルールやエチケットが存在するからだ。武器は相手に見えるようにして行い必ず軍服や制服を着て戦う。
相手が投降してきて捕虜にしたら「捕虜は報復の対象としてはならない」と国際法に書いてあるので出来るだけ守ろうとする。しかし、ゲリラやテロリストには何でもありでルールやエチケットも無用で全く通用しないのである。
アフリカのソマリア内戦のとき、アメリカ海兵隊が出兵し、その様子をCNNテレビに放映させた。この出兵の目的は飢えた乳幼児に粉ミルクを配るためであったのだが、彼らソマリア側からみれば明らかな侵略行為だった。
ソマリア側は「そんなことは頼んでいない」と言ったし、国連の決議も無かったからだ。父ブッシュ大統領の個人的な命令で軍隊を動かし海兵隊がソマリアに上陸したのである。CNNテレビまで同行させたのは、一種のパフォーマンスだったのだが、形は侵略なのだから相手も攻撃してくる。
アイディッド将軍率いる武装ゲリラ集団は、ルール無用でエチケットのかけらも無い何でもありの行動をしてくる。だから掴まった現地人女性を何人か十字架に縛り付けて先頭に立たせて押し寄せてくる。アメリカ兵は驚いて下がる。
十字架の女性に向かって「撃て!」とは指揮官もさすがに言わない。撃たないのでドンドン迫ってくるので恐れをなして逃げる。するとゲリラは執拗に追いかけてくる、そして結果的に逃げ遅れが原因で18人の犠牲者を出した。
このようなクダラナイことはやってられないと思って、次のクリントン大統領は直ちに引き上げを命令した。これが低強度紛争というものである。ところが、当時のソマリア北部では平和な地域が存在していた。
そこはPKO活動が完全に成功していた地域である。それはフランスの外人部隊であった。彼ら雇い兵部隊で正規の軍隊ではない。しかし、彼らが行く場所は平和が訪れている。
当時、日本の外務省の役人が単身で現地へ行ってみたという。そこでフランス外人部隊の指揮官に会って話すと理由はわかった。彼らは泣き叫ぶ民間人の人質を前面に押し出して迫ってきても全員撃って相手のゲリラ部隊も壊滅させるような勢いで攻撃をするという。
だから二度と向こうはこの手は使わなくなるのだという。その人質には気の毒だが、ゲリラ側もフランス外人部隊への攻撃は無駄だと判断して範囲には入ってこない。これが低強度紛争の現実である。
我々は国家の正規軍では無いから何をやってもいいので、一番最短距離で平和を取り戻す方法を行ってい…という説明だった。
何故、このようなゲリラが世界中の後進国で活発化したのかといえば、原因の1つとして日本が後進国や発展途上国にODAなどの資金援助をたくさん送ったからだという。
その援助された資金に、地方マフィアや山賊や盗賊のグループが「俺たちにもよこせ」と言い出して、政府を倒せば援助資金が手に入ると錯覚したことも一因であり、その動きを素早く察知したロシアや中国や中東の武器商人が大量の武器を売りつけるからゲリラ武装集団を多く発生させてしまう。特に最近ではイランの武器商人が多いという。
最近のアメリカによるイランへの強行的な対応は一部には、このことも関係があるのかもしれない。日本は援助をすることは良いことだと思って行っているつもりのようだが、実は武装集団をいくつも発生させているのは、渡し方に問題があるように思う。
それは渡す側に心がこもっていないという理由が大きい。どうやら日本は相手国の政府が全て善良だと思っているフシがある。
例えば、日本の大使がソマリアの大領領に多額の援助金を送ると、向こうは「とても感謝いたします。国の発展のために使います」などと表面的に口では言うが、そのカネの大半はスイスのプライベート銀行の口座に入れられてしまう。
このことを後から知った日本は反省して現物を送ることにした。それは粉ミルクの缶なのだが、それは1ヵ月後ににはポーランドやハンガリーやルーマニアなどの東欧諸国で販売されていた。しかし大使は送った後のことは知らないと言うし知ろうともしない。
日本の政府や国民も良いことをしていると思っている。全てが自己満足で完結してしまっている。肝心なことは乳幼児の口には入っていないのだから、考え方としては父ブッシュ大統領が海兵隊を使ってまで「宅配便」の行動を起こしたことは確かに日本の行動よりも一歩進んでいた。
一方で、フランスはアフリカ諸国の多くを植民地にしていた経験からか、アフリカの現状がわかっているようで、物資を送るよりも健全な政府機能を持たせ平和を実現するほうが先決!という考えを持っているからこそ、正規軍ではないフランス外人部隊によるPKO活動を行っている。
フランスほどではないがイギリスもそれに近い民間会社の武力部隊を使ってPKO活動を行っているようだ。戦争とは現実的なものであり、テロリストやゲリラ部隊は何でもありのルール無用で来るから、こちらが紳士的にルールとエチケットを守る軍隊では負けるのが現実なのである。
ココのところを最近の国連はよくわかっていないようだ。だから日本は常任理事国を目指してPKOに自衛隊を派遣するのではなく、日本の国家や世界で活躍している日本人を守るため以外に自衛隊を出すでべききではない。
それを日本は先ず国連で宣言したほうが良いだろうが、煽てに乗って未だに常任理事国入りを目指しているようでは困るのです。
続く…http://blogs.yahoo.co.jp/beautyhappinesshide/59999038.html
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