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EP1【天界境界修復】
山脈から顔を覗かせる朝日に目を細めながらナヴェージディは天空神殿へ向かっていた。
夏のはずなのに涼しい風が向かってくる。
その中で1人浮かばない顔をしている人物がいた。ヴィビロだ。
あそこには二度と近づきたくなかった。
だが、そんな事を言っていたら仕事にならない。王都と契約を交わしている身だ。行きたくないと言って行けなくなるわけではない。
すると先をグングン飛んでいたメイが叫んだ。
「見えたにゃ!天空神殿にゃ!」
ゆっくりと目を向けるとそこには陽に照らされて輝いている浮島があった。その上に厳かな雰囲気の白い建物がそびえている。
「天空神殿…。」
息を飲むほどの美しさなのに心は暗くなるばかり。
咄嗟に手から炎を出し、自分の顔面を鍛え上げたありったけの拳で殴った。
「ふぐぇぇぇっ!」
その声に一同の目線が自分に集中する。
「何やってんだ?」
右を飛んでいるチェゾが見つめる。顔が急に火照ってくる。
「?」
だが、そんな事に気付かないチェゾはまた前を向いた。
するとチェゾの目の前にアレンがいきなり現れていたずらっぽく笑った。
「気付かないフリしなくてもいいのにぃww」
チェゾは顔を背け、アレンの顔面に強烈な一撃を食らわせた。
気まずくなりヴィビロに目をやると完全に聞こえていたらしく、目を見開き口をパクパクさせながら見つめ返していた。
「っ!」
仕方なくその場にいたアレンを蹴飛ばしヴィビロにぶつけた。
「あぎゅっ!」
ヴィビロはまともにくらい吹っ飛んでしまった。すると肩に腕をかけながらラガが笑う。
「いやいや旦那ぁw愛の裏返しの値が並みじゃないねぇwwww」
チェゾはまた殴りかかるが簡単に避けられてしまった。
「このラガ様を舐めてもらっちゃ困りますぜぃ?wwww」
相変わらず相手を挑発するにはもってこいの口調だった。
すると気品のある落ち着いた声が響く。
「もう着きますわ。相手は天空を操りしお方よ。粗相のないようになさい?」
マリアだった。マリアはかなりの腕だがそれでもやはり天空神殿の長のルーフェスには頭が上がらなかった。
とうとう神殿の中に入り、真っ直ぐ進むと後ろから幼い声が聞こえた。
振り返るといつも下界に降りるとナヴェージディ本拠地による天使がいた。名前は掟のため明かせないらしいが皆は天使と呼んでいる。幼い少女の見た目だがかなりの年齢である。
そして天使がメイに抱き着いた瞬間キーーンという嫌な超音波の様な音が聞こえた。
メイがとっさに全員の聴力を著しく落とした。
音が止むと同時にメイが呪法を解いた。
「今のは…?」
テレーネが冷静に天使に聞く。
天使はいつもの様な柔らかい笑みを漏らさず話した。
「これが今回、ナヴェージディさんに頼みたい依頼です。
あの音の元凶を食い止めて欲しいのです。」
天空の異変…さらには天使でもどうにもすることの出来ないほどの…。
明らかにいつもの問題とは格が違うようだった。
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