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インドは呼ばれないと行けない、とよくいわれますが、私の“その時”は、急にやってきました。
2005年1月、カルマの解消のため、南インドに祈りの旅に一人ででかけることになったのです。
インドの占星術で、自分の人生の目的を知りたい!と思ったのがきっかけでした。
インドの占星術では、自分の生年月日と正確な時間、そして生まれた地点の緯度と経度から、その人のホロスコープチャートを作り、人生の各時期ごとに星の運行状況をみていきます。
これは、9つの惑星と、その惑星に属する3つの星からなる29の惑星団が、12ある星座のうち、どこに入っているかで運勢をみるのですが、この配置は自分の前世やご先祖様のカルマ(魂的な負債)とダルマ(徳や善行をつむことによって獲得する魂的な貯蓄のようなもの)の相関関係によって決まると考えられています。
インド占星術家が提示してきたカルマ解消の方法は、全部で3つありました。
その一つ目が、南インド、アーンドラ・プラデーシュ州にあるティルパティ聖地にお参りにいくこと。
ティルパティ聖地は、その規模、参拝者数、お布施額ともに全インドで一番とのこと。ことお布施の額から言ったら、実は世界一(!)なのだそうです。
折りしも、ちょうど数ヶ月前にヒンズー教徒を狙った擬似テロがあったとのことで、入り口では、持ち物検査とボディ・チェックが厳重に行われていました。
携帯電話もデジカメもノー。
(そんなわけで、まったく写真は取れない状態でしたので、今日の写真は、別の寺院の写真を代わりに使っています)
とても不安でしたが、運を天にまかせることに。
さすが、規模でも、参拝者数でもインド1ということで、途方もない広さ・・・絶句です!!
まず、参道入り口から待合所(といっても、甲子園球場くらい広い)まで、歩いて15分以上。
参道で目に付くのは、骨と皮だけになった、裸足の集団・・・。
きけば、この聖地にお参りするために、ずっと断食をしながら、家から裸足で歩いてきたのだそうです。
なんという、信仰心。
待合所は、いつくかの大部屋に仕切られており、そこで順番がくるまでじっと待ちます。
が、待てど、暮らせど順番はまわってきません・・・。
待合室に据え付けてあるテレビでは、猿の顔をしたインドの神様ハヌマーンの物語をオートリバースで何度も流しています。
もう、何度同じ場面を見たことか・・・。
結局、3時間近く待った挙句、ようやく順番がやってきました。
この待合室は、大学の階段教室のようなつくりになっており、ざっとみただけでも200人以上はいる様子。
そして、民族大移動のはじまり、はじまり〜。
しかし、それで安心してはいけません。
他の待合室からも、どどど〜っと人の波が押し寄せてきて、初詣の明治神宮のような様相になってきました。
そこから、階段を降り、待合所となっているビルを出て、本堂に向かう通路に下ります。ここまで、約30分。
美しい彫りのほどこされた石の回廊をくねくねと曲がりながら、人の波にもまれつつ、のろのろと牛歩で前に進んでいきます。
更に30分ほど進むと、やっと、本堂の塀がみえてきました。
人々の興奮がいやおうなく高まっていきます。
人々は、口々に「ゴーウィン・ダス!(神様、万歳)」と唱え、その声は大きなうねりとなっていきます。
本堂の塀も含め、本堂は銀でおおいつくされています!
そのゴージャスさといったら、もう、インド人もびっくり!(元祖)です。
そして、本堂におまつりされているご本尊のブラフマ神は、なんと金でできています。
数え切れないくらいたくさんの僧侶がとなえるマントラのコーラスのなか、必死になってご本尊さまに手をあわせます・・・
日本から準備してきたお祈りは、ひとつだけ。
心のなかで、夢中で唱えます。
目を閉じると
本堂を中心にして、祈りの渦が世界にひろがっていくかのような感覚につつまれます。
世界のおへそ。
そんなイメージがありました。
実は、世界各国の国家元首クラス級の人も、おしのびでお参りにくるのだそうですよ〜。
チェンナイ(元マドラス)から、車で1日かけて来た甲斐がありました。
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