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こんなに美しい物語を読んだことがない。 『博士の愛した数式』で数学の世界の美しさを描いた小川洋子が、今度はチェスの世界を描ききった。 たかが8×8しかない盤上で、数え切れない(正確に言うと10の123乗だが)棋譜が描かれ、人間模様が、そして世界を描く詩が綴られていく。 デパートの開業記念にインドからやってきて、あまりの人気に屋上から降ろす時期を逸してしまい、とうとう一生を屋上で過ごした象の話。 あまりに狭いところに入り込んでしまい、そこから出られなくなり、ミイラ化してしまった少女との交流。 登場する人物が、すべて美しい。 主人公は、誕生の時に唇が癒着していたため手術を受けるが、ずっと寡黙を通す。 しかし、それに対しても、老婆令嬢と美しい勝負をする場面に際し、祖母がこんな発言をする。 「あの子には言葉なんかいらないんだよ。だってそうだろう?駒で語れるんだ。こんなふうに、素晴らしく……」 どれだけ多くの場面で涙を流しただろう。 悲しいからではなく、感動して。 リトル・アリョーヒンが、初めてマスターに勝利する場面なんか、小川洋子の操る日本語の美しさとともに、決して忘れられない。 まず、多くの人に読んでもらいたい。
絶対に、感動します。 |
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こんにちは
ランダムで来ました!!
出来れば僕の所にも来て下さい
コメントも残して頂くと嬉しいです.
2009/2/8(日) 午後 9:39 [ 千秋 ]
毎日新聞の記事,私のブログで全文を紹介しました。そして
「こんなに美しい物語を読んだことがない」という書き出しで,
この本を読んだ感想をブログに書く人がいる。
http://blogs.yahoo.co.jp/bel2flower/46834366.html
と,このブログを紹介しました。読者が増えるといいですね。
2009/2/12(木) 午前 0:13 [ テオリア ]