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最近読んだ歴史書の中では出色のものだった。 書き始める前に、画像は本体とはずいぶん色合いが違う。 不本意ではあるのだが、本筋ではないのでそのまま書き進める。 まず、本書のきっかけは、大和地方の霊地に、出雲系の神々が祀られているところから始まる。 そこから記紀の解釈に至り、結論は表出のようになる。 魏志倭人伝の表記が曖昧なため、邪馬台国の位置は議論百出した今もまだ決着がつかない。 しかし、九州から東漸したのを、瀬戸内海ではなく日本海としたら、疑問は瞬く間に氷解する。 その結果、邪馬台国は大和であったという結論に達する。 しかし、筆者は邪馬台国と大和朝廷は連続しないと論ずる。 九州で起こった新勢力が、大和に攻め入ることによって、政権の交代が行われたとする。 それが、「国譲りの神話」であり、滅亡に至らずに出雲系の勢力から大和政権に権力が委譲されたとする。 結果、大和地方を巡る山々には、出雲系の特徴である磐座(いわくら)信仰が残り、大和の神々と共存することになったという。 記紀に卑弥呼が取り上げられないのは、政権が連続していないのだから当然であり、邪馬台国は滅亡したのだという。 何と斬新な、と感嘆した。 各地の神社の縁起を繙くことによって、その謂われをたどり、出雲系民族の足跡をたどる。 これほど綿密に、かつ斬新な発想をもって行われた古代史研究は、これまでなかったのではないか。 もちろんいくつもの疑問は残る。 九州で起こった政権が、なぜ大和に攻め入らねばならなかったのか。 出雲系の勢力が大和で覇権を持ったのはなぜか。 そもそも、なぜ日本史の中心が大和になったのか。 それらは、これから解き明かされることであろうと思う。 何より、視点を変えることでこんなにも説得力のある学説が生まれてくることに感動する。 発刊からわずかであるのに、版を重ねていることもうなずける。 さて、これからどう展開していくか。 |
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通りがかりの者です。面白そうですね。読んでみます。
2013/3/19(火) 午前 5:31
be12flowerさん、はじめまして。
邪馬台国に興味が有るものです。[邪馬台国]でブログ検索していて、be12flowerさんのブログに辿りつきました。邪馬台国以前の出雲王国論に賛成です。邪馬台国推定地は、人の夢とロマンの数だけ在り、様々な考え方にも興味が湧きます。魏志倭人伝を読んだ感じでは、私は、邪馬台国は九州に在った様な気がします。
2013/3/19(火) 午後 0:41 [ totoro ]
クラクラさん>コメントありがとうございました。久しぶりに骨のある歴史書を読んだと思いました。お勧めですよ。
2013/3/20(水) 午後 7:54
totoroさん>コメントありがとうございました。専門家ではないので良くはわかりませんが、説得力のある理論だと思いました。民間伝承や地名の由来を馬鹿にすることなく、丁寧に取り上げているところなども好感を持ちました。邪馬台国の本当の位置は、どうしたらわかるのか、また楽しみです。
2013/3/20(水) 午後 7:57