ミステリ読書録

また来た。予約ラッシュ・・・。

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法月綸太郎「挑戦者たち」/恩田陸「失われた地図」

こんばんは。東京は桜の開花が宣言されましたね。でも、わが町の桜はまだまだ
蕾状態。今日も寒かったから、満開になるまでもうちょっとかかりそうですね。
今年はお花見出来るかなぁ。
現在、またも史上最強の図書館予約ラッシュ再来中。どーせいっちゅうねん・・・。
読めんのかー・・・。読むしかないけど!


読了本は今回も二冊です。


法月綸太郎「挑戦者たち」(新潮社)
お仲間ブログの方が読んでらして、興味を引かれたので借りてみました。
むむぅ。これはまた、なんとも変わった趣向の作品。ミステリ好きにはたまらない(?)、
それ以外の読者には何が面白いのかさっぱりわからん、という作品じゃないでしょうか。
なんと、この作品、本格ミステリにたまに挿入される、アノ『読者への挑戦』ばかり
99作品を集めた作品集。
んん?読者への挑戦って、そんなに種類ある?と思われたアナタ、ノンノン。
これが、あるんです。ちゃんと、99作、違った種類の『読者への挑戦』になって
いるのです。いやぁ、びっくり。よくもまぁ、こんなアホなこと考えつくもんだなぁ。
正直、途中でもういいよ、と思いかけたりもしたのだけど、その都度、「おおっ、
こういうのもありなのか!」って作品が出て来たりするので、なんとか最後まで
読み通すことが出来ました。かなり変化球ものも入ってましたけどねー。
個人的にウケたのは、11番目の『こんな「読者への挑戦」はイヤだ!』かな。
蛾の死骸がはさまってるとか私もイヤ〜〜〜(><)。京極さんの『厭な小説』
思い出しちゃった。相田みつを風とかは面白いと思うけど(笑)。
あとは、文章自体に仕掛けがあるやつとかも面白かったな。『渦巻き』状に
読んで行くのとか、逆さまに読むやつとか鏡文字になってるやつとか、迷路風に
なってるのもあったっけ。読むの面倒くさかったけど(笑)。暗号みたいになってて、
ちょっと頭使うやつとかもありましたねー。QRコードのやつは、もちろんスマホで
読み取って読みましたよ!(労力使った割には、普通の文章だったから若干拍子抜け
だったけど・・・)
ただ、中には意味がよくわかんないのもたくさんありました。自分、頭悪っ!と
思いました。って、私が悪いのか?^^;
『読者への挑戦』だけじゃなくて、ちゃんと本文も読んでみたいものがたくさん
ありましたね〜。何度か登場するキャラクターもいたりしたんで。警部補団藤光三郎
とか、作家蓮堂ルリのグルメ探偵シリーズものとか狩瓶以太郎の明神シリーズとか。
読者への挑戦なくてもいいから(おい)、普通に作品書いて欲しい(笑)。
とにかく、これだけバラエティに富んだ『読者への挑戦』を考えついたってだけでも、
作者の閃き力に感心しちゃいますね。しかし、どうせならあともうひとつ捻り出して、
100個にすればキリが良かったのに。99個ってところが作者の狙いなんだろうか。
ミステリ好きなら楽しめると思うけど、普通の人なら多分途中で飽きると思います^^;
私自身は、大のミステリ好きなので、もちろん大いに楽しませて頂きました。
まさに怪作、まさに労作。作者の引き出しの多さに脱帽でした。


恩田陸「失われた地図」(角川書店)
最近立て続けに回って来てます、恩田作品。もともと多作な作家さんなのだけど、
直木賞獲ってから更に新作が続々と出てますねぇ。今月、また新作出たらしいですし。
早く予約しに行かなくては・・・(多分かなり乗り遅れた・・・)。
さて、本書。またも、恩田ワールド全開。日本各地の旧軍都に突如現れる『裂け目』
繕い、そこから溢れ出て来る異形のモノたちを封じる能力を持つ一族に生まれた
男女の物語。
何か、企画もののアニメ映画のような内容。鮎観や遼平のキャラやビジュアルも
映像向きな感じですし。
アマゾンの☆評価に非情にばらつきがあるのが面白い。『蜜蜂と遠雷』を読んで、
受賞後第一作として読んだ人にはかなりガッカリする内容らしい。
私個人としては、非情〜に恩田陸らしい作品だと思ったんですけども。
作品設定や人間関係を全く説明せずに、いきなり独特の世界観に読者を引きずり込む
感じは、『夜の底は柔らかな幻』に近い。読者は第一話から、かなり面食らわされると
思う。最後まで私がわからなかったのは、鮎観や遼平と一緒に行動している浩平との
関係。多分一族の関係者だろうから、従兄か何かなんだろうけど。それか名前的に、
遼平の弟とか?一切説明がないままなので、謎で終わってしまった^^;シリーズ化
されそうだから、今後出て来るのかなぁ。
連作短編形式になってまして、錦糸町、川崎、上野、大阪、呉、六本木と、それぞれ
舞台となる土地を変えて、主人公一行(語り手は鮎観だったり遼平だったり)と
異形のモノ(グンカ)たちが戦いを繰り広げます。なかなか風呂敷を大きく広げた
な〜って感じ。最後まで畳み切れてない気がするけど^^;
遼平のキャラは、今までの恩田作品にはいなかったタイプですね。ビジュアルは
良さそうだけど、泣き虫で軽い。最初出て来た時は、そんなキャラだと思わなかった
から、すぐ泣くところには面食らわされた^^;感受性が強いのかもしれないけど、
ちょっと情けないような。ただ、個人的にツボだったのは、遼平が銀の風車(かざぐるま)
の簪をつけているところ。私も欲しくなっちゃった。ただ、その簪で裂け目を縫ってる姿は、
ちょっと画を想像すると、シュールでしたけど・・・^^;
鮎観に未練たらたらなのもね。最終話では可哀想なことになってしまったけど・・・。
鮎観の気持ちはどうだったんだろうなぁ。俊平のために仕方がないとはいえ、
ああいう選択で彼らは幸せなんだろうか。
カオルのキャラは、恩田さんらしかったですね。恩田さんって、オネェキャラ出すの
最近好きですよね。ついこの間読んだ『終りなき夜に生れつく』にも出て来たし。
『MAZE』の神原恵弥シリーズの恵弥もそうだしね。
なんかいろいろ説明不足なところも多いので、もうちょっと続けて読んでみたいですね。
鮎観と遼平の息子、俊平の力も未知数ですしね。
ちなみに、『蜜蜂と遠雷』のような恩田作品を読みたい方は、もうちょっと他の作品で
免疫つけてからの方がいいかもしれません・・・。作風が違いすぎて引いてしまうかも^^;

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