ドクターヘリパイロット(元)奮闘記

老いぼれドクターヘリパイロット(元)の繰り言

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  ここ1週間以上防災ヘリの事故に関する記事ばかりで食傷気味ですので、今日のこの記事でこの件は一応終わりとします。

 防災へりが墜落する事故は約30年の歴史の中で5件発生していて、順不同かもしれませんがその事故原因と共に列記します。

 1、奈良県防災ヘリ、 吉野山中で救助事案での偵察飛行中、低速降下飛行から上昇に移る時、パワーを上げる操作をしたところ、ファイバーブレードの特性で一時降下率が大きくなったのをセットリングウイズパワーと勘違いして不時着操作をして墜落。

 2、岐阜県防災へり、 3000メートル級のアルプスでホバリングによりホイスト救助作業中、山肌にローターが激突墜落、ホバリング限界性能を超えた条件でホバリングしたため

 3、埼玉県防災へり、奥多摩山中でホバリングによるホイスト作業中、テールローターを樹木に激突させ墜落、 後方不注意

 4、長野県防災へり、訓練飛行中、必要のない低空飛行中、山に激突

 5、群馬県防災へり、調査飛行中、ガスに突っ込んで制御不能に陥り山に激突、

 このほかには

 6、静岡市消防ヘリ、富士山で一旦吊り上げた要救助者を落として、再吊り上げに失敗し、翌日死亡確認、

 7、このほかには防災へりがホイスト訓練中に消防隊員を落下させて死傷した事例が複数ある。

 このように事故例を列記した場合、一番目立つのがあまりにも基本的なミス、初歩的なミスと言う事例ばかりに見えますので、まず対策としては基本的なことをちゃんとやると言うことに尽きるようです。

 防災ヘリの事故は救助事案中の厳しい条件下でのギリギリのホバリングなどに当たり、強風やガスなどの中での、必死の飛行作業中に起きるのではないかと、防災へり導入当初に懸念されたものでした。

 ところが実際に起きた事故を見てみると、当初の見込みとは大きく食い違っていて、基本的な安全意識が欠如していると取られかねない、運航組織事態にとっては大変不名誉となりかねないような事故ばかりとなっています。

 つまり原因の傾向ははっきりしていて、しかも解決策もほぼ明らかですので、現実から目を背けないで正しい解決策を国家的な方針で取り組むべきでしょう。

 運航会社が悪い、パイロットが悪い、県が悪いと責任を擦り付け合っていても一向に改善しないでしょう。


 

 

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