ドクターヘリパイロット(元)奮闘記

老いぼれドクターヘリパイロット(元)の繰り言

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 2017年8月 八尾空港から計器飛行方式で出発し、福島空港へ向かった高性能単発機、ソカタ式TBM700型がスパイラルに入って空中分解して奈良県の山中に墜落した事故の調査報告書が25日に発表されました。

 このソカタは速度こそ少し遅いものの、ほとんど旅客機のように高空を自動操縦で飛べるターボプロップの高性能の航空機で、エンジが単発で5.7トン以下なので基本の自家用免許で飛べるということでそれなりに事故も多いようです。

 ヘリの場合は昔は機種ごとに航空局の試験官による試験を受けて合格しないと,違う機種には乗れませんでしたがその後緩和されてタービンとピストンの区分はあるもののN類、たしか3トン程度までは乗れるようになりました。

 ところが固定翼の場合、基本の免許があれば5,7トンまで、ピストンエンジン、ターボプロップ、ジェットエンジンどれでも自由に乗れるということで、私が民間に出たときに固定翼のライセンサーがいて、T1に乗れると言って自慢していましたので、いい加減な免許だなと言う強い印象を持ったことがありました。

 今回の事故調査報告書は私が採点すると100点満点の出来で、ソカタの飛ばし方を全く知らないベテランの自家用パイロットが、離陸時のラダートリムの設定を巡行に合わせなおすことをせず、ヘッディングモードの自動操縦をセットしたため、高速になってラダートリムが強く効きだして、自動的にエルロンで方向を修正しようとして限界を超え、スパイラルに入って、制限荷重を超えて空中分解したと、見事に原因を突き止めています。

 事故調査が満点だから航空行政が正しく機能し、さぞや再発防止に役立つ大変有効に行政が行われていると褒めてあげたいところですが、残念ながら航空行政全体とすれば、全く劣悪で怠慢で無知で、亡くなったパイロットを含めて死んだ人は、航空行政の大穴に殺されたようなものです。

 航空最先進国のアメリカではこのような高性能機やタービンエンジンに乗るには別のライセンスや所定の訓練が必要なほか、様々な対策が取られているのに、日本の航空行政が間抜けだから早く改善しろと提言したそうです。

 見事に原因を突き止めて、このような素晴らしい報告書を書ける優秀な職員がいるなら、アメリカなどに倣って、このような事故が起きないような制度をあらかじめ作っておくべきでした。

日本の航空行政は 小型機、一般航空にはあまり関心がないように見えますし、ならば自由にさせるかと言うと偏ったことを執拗にこだわる規制をするようにも見えます。

 素晴らしい事故調査が良いのではなく、そんなことより、つまらない事故で人が死ぬことは未然に防いでほしいものです。

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アメリカほどいい加減な免許制度はないと思うのですが...
それが航空業界の発展の一助になってるのかもしれませんが。

2019/7/26(金) 午前 7:20 [ yossi ]


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