ドクターヘリパイロット(元)奮闘記

老いぼれドクターヘリパイロット(元)の繰り言

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 ドクターヘリの日々の運用時間が日没までの基地病院では夏至のころが一番勤務時間が長くなります。

 救急救命センターはどこでも24時間体制なので、医師看護師は交代制で24時間勤務していますが、ドクターヘリの要員は運用時間の前後40分程度を含めた時間ですので、おおむね、7時半ころから19時45分が夏至のころの勤務時間となります。

 航空法上はパイロットの勤務時間は12時間までとされていますので、一番長いころは航空法違反となりますので、幾分早く終えているようです。

 ただし日没時間ぎりぎりまで飛行した場合は12時間を超えることになりますので、航空法違反となります。

 しかし24時間体制で動く救命センターでは、特に医師の勤務時間が極端に長く、パイロットだけがあまり不満を言い出せないような雰囲気です。

 ここで問題になるのは、連日続く長時間勤務のこともありますが、長時間の時間外勤務手当の支払いが正しく行われているかが少し気になるところです。

 ドクターヘリの出動の時間帯分布を調査した例はあまりありませんが、やはり、早朝と日没の時間に出動依頼が多いような気がします。

 それはやはり人間の体調の問題と、朝夕出勤などで人が動きだす時間に事故や急病が多いのでしょうか。

 となると夏至近辺の日の出時間から日没までカバーするには、早朝5時から夕方7時までなら14時間となり2交代制で従事すればよいことになります。

 ただしパイロットの絶対数が足りないため実現不可能ですが、将来の24時間運航を目指す第一段階は2交代制とするべきでしょう。

 また、現在でも24時間運用が可能なドクターカーの導入も救急医療には有効で、各救急救命センターはぜひ取り入れてほしいものです。
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 航空機の操縦士が搭乗してパイロットとしての業務をするには、定期運送用操縦士、事業用操縦士、や自家用総操縦士の基本的な資格のほか、一定以上の大きさの航空機の場合は機種ごとの限定免許が必要となります。

 昨日の記事で、消防防災ヘリの副操縦士として乗る若手の資格は、基本の資格と民間ヘリ会社社内の運送用操縦士の資格を有していればこの機種限定免許がなくても良いと言うことにするそうです。

 なぜならちょっとしたヘリでも限定免許を取るには、おおむね2000万円から3000万円かかり、副操縦士に該当するような年代の者が個人的に負担するにはあまりに巨額で自分で出せる者はいないということでしょう。

 採用してすぐにこの訓練をして取らせるということも良いのですが、採用して免許だけ取らせてもらって、すぐに退職、他の県へ転職という不届き者がいないとも言えないので難しいところです。

 今回の消防庁の、この無資格者を副操縦士として、パイロットの業務に当たらせる試みは、書き込みいただいたように今の制度では航空法違反となるほか、操縦士としての飛行経験として記録できることはありません。操縦すると違法になり、見ているだけでは技量はつかないでしょう。

 ヘリコプターパイロットの場合、この機種ごとの限定免許と言う資格のほかにさらに重要な資格と言うか経験と言うか、民間へり会社が訓練と経験で発令する業種ごとの機長発令があります。

 この資格は簡単に言えば農薬散布が出来る、物資輸送ができる、報道取材が出来る、ドクターヘリに従事できる、物資輸送の中でも木材搬出が出来るなど業種別に分けています。

 これはなぜかと言うと、ヘリコプターの場合は従事する業種によって業務内容や操縦方法などが大きく違っていて、専門的な知識と特有の飛行方法をマスターする必要があるからです。

 機種ごとの資格の試験認定を国家が行うのに、このような重要な資格制度をなぜ国家が行わないかと言うと、国の資格試験制度がなく、また航空従事者試験官自体がこのような知識と経験がなく、試験判定できないからとなっています。

 またさまざまな業種は技術的な難易度や従事に当たって訓練に必要な基本的な技量も大きく違っていますので、パイロットがどのような業種の仕事をしているかだけで、その能力と経験がわかるほどとなります。

 木材搬出をするパイロットはどのような仕事でもこなせる経験と能力があり、報道取材しかしていないパイロットは防災ヘリも物資輸送もほぼできないということが常識となり、報道取材を10年すればドクターヘリ程度はこなせるかなと言うレベルとなります。

 また業種の階段を上るように経験と技量の進歩に従って難しい仕事、より大型機へと移行していくのですが、年数が多くても、適性や能力のため、業種の階段を上がれないパイロットは普通に存在します。

 パイロットと仕事を数多く抱える会社はパイロットの仕事を適性や技量経験でうまく割り振りできますが、少人数の会社ではその選択が出来なくて、不適格者でも難しい仕事をやらせざるを得ないようになる可能性があります。

 パイロットがたりなくなると、下はCSや運航管理業務を行っていた、事業用操縦士有資格者がパイロットの業務に就くことになり、上は報道取材から防災ヘリに配置転換となるような移動が行われて、どこかで不適格者が事故の遭遇するような可能性があります。

 定期会社は、大型機も小型機も基本的に業務内容は同じなので難易度に差は少ないので、より大型機への移行だけがパイロットの経験技量を物語っていますが、ヘリの場合は業種がその基準となっていて、報道よりはドクターヘリ、ドクターヘリよりは防災ヘリ、防災ヘリよりは物資輸送と機種よりは業種がパイロットのステイタスの判断となります。

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 昨日は防災ヘリのダブルパイロット制についての記事を書きましたが今日は関連する内容となります。

 防災ヘリの運航上の問題点の改善は運航する各自治体にその責任がありますが、自治体に航空専門の組織的な部門はなく、また全体を統括する総務省消防庁にもそのようなものはありません。

 このようなことは警察が運航するヘリや厚労省が管轄するドクターヘリについても同じようなことが言えます。

 また航空を管轄する国土交通省航空局という部門はありますが、残念ながらヘリコプターを専門的に統括する行政組織はなく、いわゆる片手間にヘリを扱っているような状態と言えるでしょう。

 このようにヘリを統括する専門的な組織がないため、ヘリを導入して、パイロット整備士を訓練し、育成し、安全対策や無事故運航を推進するようなことも、十分なされない恐れがあるような体系となっています。

 その点ヘリを数百機単位、百機単位、50機単位で運航する3自衛隊。海上保安庁などは一元的に統括管理する組織的な運用を行っている点で、かなり水準が高いと言えるでしょう。

 このような点からみると、総務省消防庁の防災ヘリ安全性向上の有識者検討会で出される内容は、子供の戯言程度か,群盲象を撫ぜる程度であると言われても仕方がないかもしれません。

 しかしそのような提言でもないよりはまし程度かもしれませんが、同じような運航をする各組織が協調して、横断的な連携組織を作り、ヘリの導入から、要員の育成、安全性向上のための施策、さらには人事交流などなど、もっと有効で効率的な運用をできないものでしょうか。

 少なくとも一番困難なパイロットに養成や育成、経験技量の向上、人事交流と配置転換など、連携して組織横断的な部門を作るべきでしょう。

 ヘリが1機、パイロット整備士が2,3名、管理要員が2,3名の適切に管理監督されない、零細運行組織を全国に100か所も200か所も作るなどほとんど狂気の沙汰でしょう。

 そのような零細組織はヘリを売る商社やメーカー、運航要員を派遣して運航を請け負う民間ヘリ会社、組織を渡り歩く欠陥運航技術者たちの食い物にされ、ただの税金の浪費に終わっている可能性があります。

 何とかならないものでしょうか、、、、


 
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 総務省消防庁は11日の有識者検討会で、安全確保のため新たに定める運航基準の案を示した。操縦士を2人搭乗させる「ダブルパイロット制」の導入が柱。近く正式に取りまとめ、自治体に順守を求める。

 というニュースが入っています。

 防災ヘリの事故多発を受けて、安全性向上のためダブルパイロット性とするという方針を決め自治体などに順守を求めるということなのですが、事故の原因とこの対策があまりにもマッチしていないので、ダブルパイロット性の効果は限定的というか、起きた事故の原因に対する対策にはならないでしょう。

 しかも副操縦士として搭乗させるパイロットの資格は、運航機種の資格(限定)を有していなくても他の機種の運送事業操縦士資格、規定では500時間以上の経験があれば副操縦士として乗せるということです。

 となると機長の足手まといになるレベルであまり役には立たないレベルですが、機長が心筋梗塞などで操縦できなくなった場合などには基地まで無事に飛んで帰れる程度の技量ですが、過去にヘリでパイロットがこのような急病などで墜落した事故例は聞いたことがありませんので、ほとんど副操縦士を乗せる意味はなさそうです。

 ただ記事には書いていないのですが、副操縦士要員を同乗させて将来の機長要員として育成するなら効果は大きいので大変有効なのですが、ここで問題になるのが2点ありこれをどうするかを見定める必要があります。

 一つには副操縦士要員として採用、搭乗させるパイロットが将来的に機長として育つ可能性がどの程度あるかを見極めて、だめなら早期に首にする必要があります。

 そしてその副操縦士が機長として育つか、無理なのかを誰かが判断する必要がありますが、数少ない担当の機長にその判断を任せることが果して妥当かどうかという難しい問題があります。

 過去には機長として経験不足、教育訓練能力の欠如、リーダーとして、機長として問題がありながら、県や消防局内で誰も指摘、改善ささせるべき管理能力が欠如していて、ワンマン体制になったり、退職者続出の欠陥組織であった例などがありそうです。

 もう一つの問題点は副操縦士として搭乗させ、経験を積ませる体制のために費用を長年必要とする中で、育ったパイロットの離職、育ったパイロットが民間会社の所属であれば、育てたパイロットが費用を出してきた県で恩返しの勤務が果して保証されるかどうかの点です。

 防災ヘリの副操縦士で経験を積んで一人前になったとたん、所属民間ヘリ会社の他の業務に就くことはないのどうかなのですが、下手をすれば一回の事故で他社に入れ替われば使った費用はすべてパーになります。

 このように若手を副操縦士として乗せるにには、数多くの問題点があり、問題点にはそれぞれ解決策が必要なのですが、その点はあまり明示されていないようです。
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 ニューヨークのマンハッタンのビルの屋上へヘリコプターがー着陸失敗と言うニュースの情報を書き込みいただいて、その後フォローしていましたが、どうやら悪天候中にビルの屋上に激突した様子です。

 ニュース映像を見ると200メートル以上のビルの屋上付近は悪天候による雲にかすんでいるような天候ですので、いくら地域の様子を熟知していても300メートルのビルがあるマンハッタン地域をあの天候で飛ぶには無理なようです。

 着陸に失敗と言う情報が流れていましたが、着陸を失敗した程度ではあれほど期待がバラバラに壊れて乗員乗客が死亡するということは考えられません。

 またあの地域はハドソン川とイーストリバーに挟まれた地域で幅が3キロ程度ですから、もし機体に何らかの故障が起きた場合危険性の高いビルの屋上へリポートは避けて、川の中へ不時着することが一番安全でしかも3キロしかありませんので、1分も飛べば川まで到達します。

 機体はアグスタ109双発機で、通常VIPの自家用や社用機で、理解のないワンマンオーナーの命令で悪天候中をついてピックアップしろというようなよくあるパターンかもしれません。

 現実に日本では某鉄道社長が総理との会食に間に合わせるため、最悪の天候での飛行を強制し、パイロットなど2名が殺された例まであります。

 社用機、自家用オーナーの雇われパイロットをする場合は相当な技量と度胸がないと務まらない、命がいくつあっても足りないという宿命がありパイロットとしては特殊な立場にあるということが言えるでしょう。

 今回の場合、事故の原因はまだよくわかりませんが、アグスタがパイロットだけでヘリポートから離陸してマンハッタンへ飛んで事故になっということはだれかを迎えに行った可能性が高く、しかもほぼ飛べないような悪天候で飛んでいますので状況を想像してみました。

 ニューヨークはヘリの事故が連続していますが、それだけ飛んでいるヘリガ多いのでしょう。

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