ドクターヘリパイロット(元)奮闘記

老いぼれドクターヘリパイロット(元)の繰り言

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 昨日夕方6時ころ神奈川県愛川町で逃走犯事件の取材で飛行していたテレビ朝日のAS355F2型機が片方のエンジンが停止し不時着したそうです。

 機体の外板をコンプレッサーの部品が突き抜けている穴が見つかったので、どうやらコンプレッサーのタービンブレードが飛散してエンジンが停止したようです。

 ヘリを運航していたのは東方航空で最近は事故続きで大変不運と言えるでしょう。

 同社は片発でも安全に飛行を継続できるけれども安全のため予防着陸を行ったと言っていますが、たしか355F2は方発であらゆる条件でも安全に飛行できると言う、TA級の性能はなく、一定条件下では安全な非行の継続ができない性能構造なので、着陸できる場所があれば早期に不時着することが安全でしょう。

 NNNのニュース動画を見ると不時着するカットが放送されていて、それを見るとスムースに着陸したとは言えない荒い着陸となっていますので、片発では十分なパワーがないことが伺えます。

 このヘリに搭載されているエンジンは、ベル206Bに搭載されているエンジンとほとんど同じもので派生型 250-C20Fと言うエンジンです。

 206Bには、パーチカルセパレータと言う、吸入する空気のごみや砂を除去する装置が付いていますので、エンジンは異物から保護されていますがAS355にはこの装置はなく、また火山ガスやスモッグでコンプレッサーのブレードが腐食することが報告されていて、このような来歴があるエンジンは要注意で今回のような故障が起きる可能性があるようです。

 TA級とN類双発機の違いは、片発故障状態のシングルエンジンで、離着陸時やホバリング時での必要なパワーが出せるか出せないかの違いなので、ニュース映像の着陸動画で荒い着陸になったのはパワーが十分でなかった可能性があります。

 東邦航空は事故続きで不運続きではありますが、何とか大事故にならないで良かったと思います。

 テレビ朝日は米軍自衛隊のヘリや、オスプレイなどの事故トラブルには遠慮会釈なく叩いていますので、ざま見やがれと言う声がネットで結構聞かれるのは身から出た錆と言うことなのでしょうか。
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 パリ航空ショー2019の2019ニュースでスバル:ベル:412EPXが1機日本の警視庁に売れたというニュースが入っています。

 この機体は412の改良版で陸上自衛隊の多用途機として採用されすでに試作機が2月に納入されたようです。


 ベル212の原型機が1968年に初飛行して以来、改良に改良を重ね、1981年にベル412として型式証明を取ってからでもすでに38年が過ぎています。

 412はデビュー当初はとんでもない欠陥機として話題になって、ほとんどまともに飛べない時期があり、その理由はベル社のシーソー式のローターを2セット重ねて4枚ローターにした飛んでも構造で振動がコントロールできず速度制限して飛んでいました。

 当時からベル社は社運をかけてオスプレイに技術者の大部分を投入し、従来のヘリはこの412をはじめとして駄作ばかりでヨーロッパ勢にはるかに後れを取ってしまいました。

 私の勝手な想像なのですが、陸自が富士重から調達したAH64が政府自衛隊の都合で少数機だけで頓挫してしまったため、富士重に300億円近い保証をしただけでは借りを返すことが出来ずに、何らかのヘリを富士重から調達しなければならなかったのでしょう。

 富士重はベル社などアメリカ一辺倒なので、複数機あるヨーロッパ勢をライセンス生産できなくて旧式の412に可能な改良を加えてお茶を濁して、生産することで自衛隊が飲まざるを得なかったのではないでしょうか。

 パリ航空ショーは新造機の契約のニュースが一番の宣伝なのですが、日本のスバルが日本の警視庁から412を発注されたニュースはあまりにも出来レース、あまりにも内部取引もどきで、ヨーロッパ製のヘリばかりを買う警察が日本製品を忘れていませんよと言う姿勢を見せただけなのでしょうか。

 MRJの破綻の中でスバル412EPXが世界中から50機発注を受けたというニュースなら明るいニュースなのですが、日本国内から1機程度ならまだ言わない方がよかったかもしれません。

 日本製のへりはヨーロッパとの共同開発のBK117D2のみがあるだけで、MH2000失敗、OH1失敗 噂では富士重が412に独自のハブローターを積んで開発に失敗と碌な話がありません。

 この原因はここ30年40年の間に世界各国の経済規模が2倍以上に成長を遂げている中、日本だけがほとんど成長できなかった、エコ、リサイクル、温暖化の術中にはまったためでしょう。

 今後10年20年先まで日本製のまともな新型ヘリが市場に出てくる可能性はゼロで50年前の412をいまだに製造しているようでは世界市場で太刀打ちはいないでしょう。

 


 
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 昨日夜10時22分ごろ新潟県山形県で強い地震があり、村上市では震度6強の記録、9人がけがをしたというニュースがありました。

 被害が比較的少なくて済んだようですが、大規模な被害が出るかどうかのぎりぎりの強さの規模でやれやれと言うところでしょうか。

 ツイッターなどでは夜間にもかかわらず多くのヘリが飛んで現地へ向かったというような目撃や音を聞いたという情報があります。

 夜が明けると報道各社の空撮映像が公開されることでしょう。

 私たちが勤務していた地方ローカルテレビ局の取材ヘリは通常、震度5程度で決めて自動的に出勤するというような決め事があるのが普通でした。

 社用の専用の車で宿泊ホテルから通勤するようになっているのが普通ですが、道路が普通になる場合などに備えて、自転車を常備したり、専用の携帯電話や無線機を備えているところあったようです。

 出先の出張地で実際に緊急に出勤したことはありませんでしたが、阪神大震災の時には、奈良の住まいから八尾空港へ国道を避けて、信貴山を超えて、早朝に出勤した経験があるのみです。

 今回のような夜間の地震などでは、パイロットの夜間飛行経験や、能力が懸念されるところで、ヘリパイの定期的な夜間飛行訓練などが必要なのですが、貧乏なヘリ会社ではなかなかむつかしいようです。

 その点自衛隊は十分な予算と計画性を持った定期的な訓練を行っているようですから、今回のような事例では強みがあるようです。
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 富山県のドクターヘリがゴルフ場に着陸する訓練を実施したことがニュースになっています。

 ゴルフ場では心臓疾患や脳疾患で心肺停止になるゴルフ客が結構発生していて、急死される場合も良くあるそうです。

 ゴルフは結構激しい運動で、真夏や炎天下では大変体に負荷がかかる上、昼食時などに少しアルコールを取って体に負担がかかるようです。

 またこれは冗談ですが、ニギリの額が大きいと精神的な負担も大きいようです。

 ゴルフ場は障害物が比較的少ないうえ広いコースや着陸に最適のグリーンや駐車場、クラブハウスの前のパット練習グリーンなどどこにでも着陸できます。

 またバブル時代にヘリポートを整備したゴルフ場も多くあり、ドクターヘリが着陸するには最適な場所で、5年間に10回以上着陸し、重症の心肺停止患者が救われたこともありました。

 患者はゴルフ客のみならず、近隣の地域のランデブーポイントとしても有効で、このような搬送も行いました。

 患者がコースやグリーンに倒れている時、離着陸に注意が必要なのは、着陸面が平らに見えても結構傾斜している場合があり、斜面角度の制限値を超過しないことと、リジットローターでマストモーメントの制限値がある機種は要注意です。

 私はゴルフができないというか経験がないのですが、ヘリの仕事では何回もゴルフ場で離着陸した経験があり、若い時にはゴルフ場の松くい虫の防除散布をしました。

 当初はなぜ松くい虫防除をするのかわからなかったのですが、コース設計でコースに障害物として大きな松の木が植えてあり、これが枯れるとコースとして大変困るということだそうでした。周辺地域を含めて早朝2時間程度で散布飛行を行い、朝開業時間ころにはクラブハウスで朝をごちそうになったものでした。

 バブルの時代には各地のゴルフ場に夜間照明を設置することが多くなり、各コースに5,6本の電柱を立てて照明灯を取り付けるのですが、重機が入ると芝生がダメになるので、ヘリで電柱を吊り下げて、あらかじめ掘った穴に立て込むという、なかなか面白い仕事でした。

 あとは晩年、某電話会社の社長をただひとり、都心から千葉のゴルフ場へ送っていったことがあったのも懐かしい思い出です。
 
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 ニュースによると16日羽田空港で着陸態勢に入った航空機の使用する滑走路を別の滑走路に着陸した航空機が横切るという重大インシデントがあったそうです。

 管制官は両方の航空機に許可を出していたそうですので、一人で両方の航空機を扱っていたらど忘れで、2人の管制官が別々に許可を出したのなら連携不十分と言うことになります。

 ただし着陸する航空機は自分の降りる滑走路は常に見えていますので、最悪の場合でも着陸復行すれば衝突は回避できそうです。

 ただ接地後、速度を落としていた時に突然横断されると避けようがなく、最悪の事態になったかもしれませんが、この場合でも横断する航空機の方から見えますのでやはり、パイロットの判断で避けることが出来そうです。

 つまり管制官が間違った指示許可を出したとしても、パイロットが基本的な注意を怠らなければ、ほぼ事故は回避できますが、天候が極端に悪くて霧でおおわれているとか、夜間で航空機の位置がよくわからない場合などは即事故につながる可能性があります。

 霧の場合の事故は583名がなくなったテネリフェ空港ジャンボ機衝突事故が有名ですし、夜間の場合は名古屋空港でF86Fの編隊離陸機が追突した事故で管制官が有罪の判決を受けています。

 事故原因を調べるために事故調査官4名が指名され調査をするそうですから、担当した管制官は何らかの処分を受けそうです。

 羽田の場合は忙しすぎるという事情があり、管制官のぼんやりポカミスとパイロットのぼんやり注意散漫が重なると悲惨な事故に直結しますので十分に注意すること、ダブルチェックを怠らないことを願うしかなさそうです。

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