ドクターヘリパイロット(元)奮闘記

老いぼれドクターヘリパイロット(元)の繰り言

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ヤフーブログサービス終了に備えてFC2ブログを開設しました。今のところ7月いっぱいまで両方に記事をアップします。不具合がなければ8月以降はFC2のみとする予定です。


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 ニュースによると昨日朝8時過ぎ茨城県で農薬散布のヘリが墜落し、パイロットはドクターヘリで搬送されたものの軽症で済んだようです。

 農薬散布のヘリが事故を起こすのはずいぶんと久しぶりで、まだ飛んでいたのかと逆に懐かしいくらいです。

 ニュース映像を見ていると、ヘリはJA9252 AS350で朝日時代に乗った経験があり、もしかすると限定変更試験を受験した機体かもしれない上、事故を起こした会社 佐賀航空には友人もいることで大変気になりました。

 軽症で済んで不幸中の幸いで何よりでした。

 事故の原因は送電線に接触したことのようですが、動画をみると送電線がほぼ直角に交差している場所の近くのようですから、散布飛行でも難易度の高い状況で、しかも朝8時ころの晴天なら、逆光状態なら相当なリスクがありそうです。

 送電線は普通導体がアルミで芯に強度の高い鋼線が入っていて、500馬力程度でたたいてもなかなか切れないようで、映像を見るとアルミはほとんど切れていますが交信が残っていました。

 ですから、高回転のローターがたたいても、ヘリの方が負けてしまいますので、絶対に触れないようにする必要があります。

 低空飛行中に送電線などの線状障害物との距離を判定することは大変むつかしく、ぶつからないように飛ぶには線と平行に飛びながら散布するように計画するのですが、直角に交差しているとそうもいかないところが出てきます。

 農薬散布のルールでは送電線との距離30メートルの場所に黄色い旗を立てて目印とするのですが、正しく旗が立ててあるかは前日の調査確認と、当日の散布飛行前の調査飛行で確認することになります。

 計画地域の散布飛行が終わった時点でうまく農薬が散布できたかどうかを確認する調査紙が回収され、すべてを点検し、かかり方が薄い場所への補正散布を行うことがあり、特に送電線付近の再飛行を求められる場合もあり、そのような場合は基本の散布方法から外れて危険性が増す可能性があります。

 農薬散布ヘリ事故≒送電線衝突の図式は今回の事故で打ち止めとしたいものです

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