ドクターヘリパイロット(元)奮闘記

老いぼれドクターヘリパイロット(元)の繰り言

ドクターヘリ

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 ドクターヘリが出動して基地病院へ帰着するまでの間、様々な無線機器を使って主に地上と交信し、情報の交換をします。

 離着陸の情報は航空無線の社内専用周波数、空港なら空港の離着陸管制用周波数で行いますが、それぞれ専用となっていて地上の会社局は空港用の周波数は出せないことになっていて、空港は会社用の周波数を出せないことになっています。

 無線機の使用は周波数と相手局が決められているからと言うことになります。

 次にヘリに積んでいるのは、医療無線と言う無線機で、地上の医療関係者などとヘリのフライトドクターが患者さんの情報などをやり取りするためのものです。

 最近デジタル化されて全国的に新しい物と更新された消防無線は、消防本部や離着陸場所の救急車や消防車と着陸情報の交換をするためのものです。この無線には全国波と県波、そして地域消防本部の周波数が内蔵されていて、場所や目的で切り替えて使うようになっています。

 そして普通に使っているのが、携帯電話や衛星電話で、一部通常の携帯電話は空中で使うことは違法となっているようです。

 このようなばらばらの無線連絡系統をパイロット一人がすべてを扱うことが難しいのですが、情報としてはすべてを掌握しておきたいところです。
 しかし、ほぼドクターや同乗の整備士にしか使えない、医療無線、携帯電話、消防無線の情報交換はリアルタイムにパイロットには入りませんので、機内通話によって又聞きすることと、伝言ゲームで送信を依頼することになります。

 このような状態で飛んでいるドクターヘリですが、先日のような多数機出動の可能性や、大災害時の場合、そして、空港や社内無線との通信連絡で改善できるものがあるとすれば、航空無線にドクターヘリ専用周波数を設けることが大変有効性がありますがほとんど検討すらされたことがないようです。

 もちろん今現在航空無線を使用できる、航空会社の運航管理、いわゆるCSが使う社内無線機の使用可能な周波数にドクターヘリ専用周波数を追加することです。

 もちろん空港の管制塔など、航空管制当局もドクターヘリ専用周波数による管制や情報の交換をこの周波数で行います。

 そして、消防無線に代わる周波数としてこのドクターヘリ専用周波数を出せる無線機を消防本部や救急車、支援車両などに搭載、整備することです。

 今現在の無線体系では、医療、消防、航空のそれぞれの周波数を使うため、いちいちヘリの方で使用する無線機や周波数を変えるためにリアルタイムの情報共有が全くできない欠点があります。

 今回のような京アニの事例で5機も6機ものドクターヘリが狭い地域に集中して救命活動する場合には、一つの周波数で関係ドクターヘリ、消防、医療、運航会社がすべて相互の情報を把握できることになり大変安全で効率的な運航を実施できることでしょう。

 つまり今の状態は各行政機関の縦割りの制度に従って、ドクターヘリの狭いキャビンの中で3つも4つもの無線機を切り替え切り替えあちらことらと通信をしながら飛ぶことになります。

 この状態は、何かの行政手続きで役所へ行ったときに、あちらの窓口、こちらの窓口へとたらいまわしされているようなもので、例えば121,4MHZなどMHZ周波数を決めて、必要各所がその周波数を送受信できる無線機を整備すれば、厳しい状況で飛び回るドクターヘリとしては大変安全で確実な運航に資することでしょう。
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 昨日 の入院中の京都アニメーションの被害者の方が1名亡くなられて死亡者が35名となったというような報道がありました。

 犯人の転院搬送にドクターヘリが使用され、これも昨日でしたか、犯人の容体は依然予断を許さないものの、意識が回復したというニュースが流れる中、被害者の方が一名亡くなられるとはドクターヘリの使用に関して釈然としないものを感じます。

 凶悪犯にドクター^ヘリなんか使うべきでないというような書き込みも多く見られます。

 この京アニのニュースをずっとフォローしていますが、やはりドクターヘリがこの事件で使用されたのはどうやら犯人の転院搬送一件だけのようで、元ドクターヘリ関係者としては大変残念な思いです。

 この事件発生から最終的に最後の方が搬出救助されるまで、時間経過とともにどのような被害者の方たちがどの程度の症状で脱出したか、あるいは救出されたかは十分調査してみないとはっきりはわかりませんが、この経過の中でドクターヘリの特性が生かせる場面がなかったかどうか非常に気になります。

 このような多数の熱傷患者が一時に発生するこのような事件の場合、理想的なことを言うとすれば、119番の第一報で一番近いドクターヘリが出動し、現場の直近のランデブーポイントに着陸して患者搬送に備えることでしょう。

 着陸後、ドクターナースは救助脱出してきた患者のトリアージを行って、現場で救急処置を行って最適医療機関へヘリ搬送の準備をすることになります。

 運航クルーは多数機の導入に備えて、自ら着陸した場所以外に着陸可能な場所を選定し、消防関係者と連携して着陸場所の確保をし、後続機の着陸への情報を流すことでしょう。

 重症の熱傷患者の受け入れ可能な病院は数が医師の専門性や診療科目や設備の関係で、限定されているので、近隣各府県のドクターヘリの出動要請とともに、搬入病院の確保を各県ドクターヘリの運航管理部門と調整し、各県のドクターヘリを迅速に離陸させ、現場へ投入することが理想であったことでしょう。

 ニュースをフォローしていても、どうもドクターヘリは1機も飛ばなかったようで、これが事実かどうかは確信はないですが、京都府には現在ドクターヘリがなく、消防ヘリがあるだけですので、ドクターヘリを使うノウハウがなく、実際にドクターヘリを飛ばすということが頭が回らず、と言って他県のドクターヘリ運航管理がおせっかいに要請もないのに飛ばすことがなかったのでしょうか。

 ドクターヘリや防災へりが大災害などで遠方の他府県へ飛んでいくようなことが過去、東北震災を含めて複数件あったので、そのような事例には対応する意識があり、訓練も一部行われています。このような事例には事案発生の次の日の早朝などにどっこらしょと飛んでいくようなのんびりしたものとなっています。

 しかし今回のような近隣地域での大事故などに際して、5.6機のヘリを短時間に集中投入するような、非常に高度な判断と短時間のうちに連携体制取るような事例や訓練はあまりないようです。

 京アニ事件はドクターヘリに大きな課題を突き付けているように思いますがいかがでしょうか。
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 ドクターヘリの日々の運用時間が日没までの基地病院では夏至のころが一番勤務時間が長くなります。

 救急救命センターはどこでも24時間体制なので、医師看護師は交代制で24時間勤務していますが、ドクターヘリの要員は運用時間の前後40分程度を含めた時間ですので、おおむね、7時半ころから19時45分が夏至のころの勤務時間となります。

 航空法上はパイロットの勤務時間は12時間までとされていますので、一番長いころは航空法違反となりますので、幾分早く終えているようです。

 ただし日没時間ぎりぎりまで飛行した場合は12時間を超えることになりますので、航空法違反となります。

 しかし24時間体制で動く救命センターでは、特に医師の勤務時間が極端に長く、パイロットだけがあまり不満を言い出せないような雰囲気です。

 ここで問題になるのは、連日続く長時間勤務のこともありますが、長時間の時間外勤務手当の支払いが正しく行われているかが少し気になるところです。

 ドクターヘリの出動の時間帯分布を調査した例はあまりありませんが、やはり、早朝と日没の時間に出動依頼が多いような気がします。

 それはやはり人間の体調の問題と、朝夕出勤などで人が動きだす時間に事故や急病が多いのでしょうか。

 となると夏至近辺の日の出時間から日没までカバーするには、早朝5時から夕方7時までなら14時間となり2交代制で従事すればよいことになります。

 ただしパイロットの絶対数が足りないため実現不可能ですが、将来の24時間運航を目指す第一段階は2交代制とするべきでしょう。

 また、現在でも24時間運用が可能なドクターカーの導入も救急医療には有効で、各救急救命センターはぜひ取り入れてほしいものです。
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 いまだに展示行事や公開訓練に実任務を持つドクターヘリが参加させられているとは思いませんでした。

 知事や県幹部が導入されて活躍するドクターヘリを展示行事や航海訓練に参加を強要し、自己の業績の誇示や県民へのPRに使う気持ちは理解できないことはありませんが、実際に任務に就いているドクターヘリを基地病院から離れた場所へ呼び出して参加させるとは情けない限りです。

 このようなことをさせるのはドクターヘリの任務に就いている様子や実情をよく理解しているとは思えません。

 私自身も何回も訓練や展示に呼び出されて参加したことがありますが、その途中で実際の出動要請がかかり、慌てて離陸したことが複数回ありました。

 普通訓練展示をするためには、ドクターナースはヘリから医療器材を持ち出して、普通に患者に処置するようなことをデモしますので、このようなときに実働がかかるとどうしても離陸に手間取ることになります。

 医療クルーがヘリから離れていると出動の連絡がうまくつかないことがあったり、医療器材を救急車内に忘れたりと、実働の障害になるようなことが起こりがちとなります。

 また燃料搭載量の調整や、出動に際しての天候確認や患者情報の連絡など通常と違う体制のため遅れが出たことがありました。

 また関西空港での訓練では、緊急出動のための離陸許可に手間取り遅れたり、遠く機体から離れた医療クルーが空港内の移動に手間取りました。

 もともとの契約でどの県のドクターヘリにも予備機が運航会社で確保していますのでみょびきを使うことが普通なのですが、このようなことが実施されることはほとんどなく、実際の任務中のヘリが訓練などに使用されています。

 同じように参加する防災ヘリには、急な出動は日常t気にほとんどなく、また防衛庁のヘリは何機も所有していて、訓練参加中のヘリが急きょ飛ぶなどということはあり得ません。

 訓練や展示行事には必ず予備機を使うように厚労省から通達を出して、実任務のドクターヘリが余計なことに拘束されないようにするべきだと思うのですが、いい加減改めてほしいものです。

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 ニュースにはなっていませんがツイッターの記事で5月29日にドクターヘリ議連が開催されたようです。

 この議連は超党派の国会議員がドクターヘリの普及を進めたり、課題を解決することを目指している議連で、その討議される内容が国家として将来のドクターヘリの理想を目指すような重要なものです。

 今回のこの議連の会議では、ドクターヘリの配備が、全国的に進み、配備する意思のない東京都を除くと香川県と福井県の2県を残すのみとなったということを自己評価していました。

 次は民間病院の運航するドクターヘリ(医療ヘリ)の重要性を認めるようなことが取り上げられていたそうですので、近い将来補助金を付ける布石としたいのでしょう。

 そしてもう一点はドローンとドクターヘリの連携と言うわけのわからないことを取り上げたようですが、世間の各方面が実態をよくわからないままドローンの夢の実用化に浮かれている風潮に乗り遅れるなという意思表示をしたようで、これも補助金が付くことでしょう。

 ツイッターの内容では出ていなかったのですが、今ドクターヘリなど公的へリの緊急最大の課題であり、その解決の糸口さえ見当たらないパイロットの確保については何の情報もありませんでした。

 まさかその議題話題が出なかったと言うことは考えられないのですが、もし出なかったということなら、この議連はドクターヘリの普及発展にはほとんど役に立たないということになります。

 

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