ドクターヘリパイロット(元)奮闘記

老いぼれドクターヘリパイロット(元)の繰り言

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 日本のGPS衛星「みちびき」4号が打ち上げに成功し、アメリカのGPS衛星の精度を補完し、その誤差を数センチ程度まで向上させることが出来るそうです。

 きわめて正確なGPSは様々な使い方を出来るのですが、超貧乏国、北朝鮮はICBMの位置制御にGPSを使っている可能性があるのでしょうか。

 ドクターヘリはランデブーポイントを1県当たり数百箇所も設定していますので、一昔前の新米パイロットには手も足も出ないほど、飛行することが難しかったのですが、GPSがあるおかげで、ほとんど目をつぶっていても、目的地のランデブーポイントへ着いてしまいます。

 ただしGPSだけで飛べるかというと、地形は山あり谷ありで、山を越えるか迂回するかなど、必ずしも直線で飛べないところに、GPSだけではだめだと言うことが出てきます。

 つまりGPSがあっても地形に慣熟している必要がありますし、天候が悪い時には特に外を良く見て障害物を確認して、安全に飛行するワザが必要なので、GPSばかり見ないと飛べないということは、大変危険だと言うことになります。

 さて北朝鮮のICBMの飛行ルートの制御はウクライナ製の慣性航法装置などを使っていて、まさかアメリカのGPSで飛んでいるとは思えないのですが、貧乏な国なので日本のカーナビなどを使っていないとも限りません。

 GPSが民間使用に開放されたのは確か1980年代初めではないかと思いますが、日本の民間ヘリに最初に装備されたのが私が乗っていた204Bでした。

 車にはすでに高額のものが多く装備されていいました。

 ヘリで使い始めてまもなくのころ、木材搬出のフライトで一日中GPSがまったく正確に指さず、基地へ帰って同僚にその話をすると、新聞を持ってきて私に見せてくれました。

 それはカーナビメーカのパイオニアの広告記事で、その日は米軍がGPS衛星の整備のため電波を止めるので、ナビが指さなくても故障ではありませんと言う内容でした。

 GPSを使い始めて、その高性能、便利性に大変驚いたのですが、そのほかにも何か変な誤差が出るので少し調べてみたことがありました。

 それの結果はやはり米軍の軍用無線装置なので、どのようにも制御できて当然であると言う自分なりの結論になりました。

 北朝鮮のICBMがGPSで制御しているかどうかは、打ち上げ直後に微妙に位置情報のデータを変更し、飛行軌跡がそれに応じて変わるかどうかを調べればすぐにわかります。

 そして、戦争状態になって、北朝鮮がICBMに核弾頭を積んでアメリカへ向けて発射されたことを確認すれば、GPSの送信データを変更して旋回させ、ピョンヤンに落とすことすら可能でしょう。

 日本はいつものごとくまったくノー天気な平和主義一本やり、数センチ誤差の「みちびき」の位置情報データを変更するなり止めるなりすることなど、まったく考えもしていないことでしょう。

 そして「みちびき」の超正確な位置情報によって北朝鮮のミサイルは日本国内のどんな目標にも、数センチの誤差で落ちてくるのでしょうか。
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 今日はヘリコプターに着けられているスピーカーについての話です。  

 ドクターヘリには地上の人たちに注意喚起をするためにスピーカーとサイレンが装備されています。

 他府県ではどうなのかあまり知らないのですが、私はほとんど使ったことがありませんでした。

 特にスピーカーはヘリの大きな騒音を通して声を届けるために、大音響であり、近すぎるとほとんど聞こえない、遠すぎると呼びかけに対する人々の反応がよく見えないと言うことで、使いかが結構難しいと感じていました。

 ヘリのスピーカとの最初の出会いは、ドクターヘリに乗る30年も前で、ちょうど東京大震災が近いというニュースが流れていた時期で、ある大学教授が避難する大群衆が上空のヘリから流れる大音響の誘導に従って動けるかどうかの研究実験を行ったことがありました。

 確か東京中野の住宅街に1000人以上の被験者を集めて206Bに大型のスピーカーとビデオを積んで実験を行いましたが、効果の程は良く覚えていません。

 その後実用化されたという話をあまり聞きませんでしたので、どうだったのでしょう。

 その後、204Bで鉄塔建設を始めたころ、無線電気にマニアックな先輩パイロット自ら開発したスピーカーを、すべての物資輸送ヘリに搭載されました。

 この装置は無線では近すぎてヘリの雑音で聞こえない場合などで、急ぎの連絡や緊急のばあいなどに使う目的でした。

 山上の現場で自動フックが機上から切れなくなったり、生コンが排出できなくなったとき、「すみませーーん、フックはずしてくださーーい」などと使ったものでした。

 これもヘリがごく近くにいる時には大変聞き取りにくく、込み入った連絡は100メートルから300メートルくらいが良く聞き取れたようです。

 今では携帯電話が普及して便利なものですが、予定が変わったりした場合、いつもお世話になっている民宿の手前でホバリングして待っていると、しばらくするとお上さんが出てきますので、「今日3人止めてくださーーい」などとスピーカで呼びかけると「いいですよーー」と手を振ってくれた良い時代でした。
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 愛読者のpunpu0460さんから面白いものを教えていただきました。

 なかなか面白いもので非常によく出来た緊急用位置通報無線機で使い方によっては大変有効でしかも価格が非常に安く市販されています。

 ヘリコプターなど航空機に搭載されるELT(緊急位置通報装置や)自動車会社などがドクターヘリを巻き込んで実用化しようとしているD-CALL-NETよりはるかに実用性があるようにも思えます。

 送受信機ともで4万円以下で買えるようですから、徘徊老人やかぎっ子に持たせるには最適かもしれません。

 ただしココヘリというようなシステムを造って会員制で、山岳遭難に対応すると言うことには幾分無理があるように思えます。

 一番の弱点はヘリを契約して、昼間なら常時、遭難者の捜索に飛び立てるようになっているとは言うものの、R44のような小型ヘリでは山岳地帯の捜索は十分に出来ないでしょう。

 一部AS350も使用できると言うことになっているようですが、どの程度カバーできるかははっきりと書いていないようでした。

 防災ヘリや県警ヘリ自衛隊ヘリなどにこのヒトココの親機を無償で配ってしまえばヘリココの存在価値がなくなってしまいそうですが、公的ヘリの管理者はどう考えるでしょうか。

 このシステム自体は価格も安く、大変実用性が高く、山岳遭難や年少者や高齢者の行方不明事故には大変有効で、D-CALL-NETに比較して大変有効でしょう。

 常時車に積んでおくことも結構有効かも知れません。

 携帯電話のGPS機能を利用した同じような装置、捜索方法もあるようですが山岳遭難の場合は携帯電話の不感地域の関係もあって、すべての地域と言うことは不可能かもしれません。

 D-CALL-NETは天下りを多数抱える大企業がドクターヘリを呼びつけることをごり押しできても、零細ベンチャーは防災ヘリを呼びつけることが出来なかったので自前でヘリを契約したと言うことですが、果たしてどちらのシステムにより実用性があるかといえばいかがでしょう。

 いろいろなものが出てきても、最終的には実用性と費用対効果で最善のものが残るか、あるいは強引に監督規制官庁を巻き込んで残るか、見ものです。

 とはいえ航空機搭載関係と考えればこれほど安い装置もありえないということは最大評価点でしょう。
 
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 今日は航空機が飛ぶあいだ、無線が通じない空域があっても良いのかという基本的な事柄についての記事です。
 
 無線通信というものは本当に便利なもので、どこにいても所用の連絡が取れて、仕事の安全や効率に大いに寄与するものです。
 
 定期便の航空機は国内線でも8000メートルもの富士山の2倍以上の高度を飛行し、空港は通常広い平野か海上などにあってVHF(極超短波)の直進性の電波であっても飛行中、ほぼ100%通じないということはありえません。
 
 私がお世話になった電力会社の送電線部門では、通電 遮断の連絡がうまくつかないで感電死する事故が多発したのでしょうか、昭和40年代の早い時期から、送電線がある場所ではどこにいても、携帯無線や車載無線が通じるような無線網が整備されたようです。
 
 もちろん警察や消防関係も自己の管内ならどこにいても無線が通じるような無線網が整備され、警察関係は早い時期から。秘匿性の問題でデジタル化されていて、消防関係も、ごく近い将来全国的なデジタル化が終るようです。
 
 このようなほぼ完璧は無線網を持っている上、無線を補完しより緊密な連絡体制のため、消防警察関係者は携帯電話はもちろん山間部では衛星携帯電話を使っているようですが、これも地上で使うので違法性はまったくありません。
 
そして ヘリコプターの場合ですが、警察 消防のヘリは地上用に整備された無線網を空中からヘリも使う免許を受けていて、活動する空域内で電波が通じない場所は皆無ということになっています。
 
 さて ドクターヘリなどを含む民間の有視界飛行で飛ぶ航空機は通常運航の管理監督をする国土交通省航空局が設置する無線網がまったくない状態であったのですが、それではまずいということで昭和50年代に入って整備されることになり、全国の小高い山に20箇所程度無線局を整備することになりました。
 
 このときに時の担当者が小型機関係者に説明に訪れ、いかにも恩着せがましく説明を始めたときに、日本地図の上に電波がカバー出来る空域を描いた地図を提示しました。
 
 その地図には最低高度が6000フィートでカバーできる地域が書いてあったので、いきなり注文を着けたがありました。
 
 小型機ヘリは6000フィートもの高い空域を飛行することは少ないし、少しでも天候が思わしくないと少なくとも3000フィート程度の図を出してもらわないと話にならないと、そんな無線網作っても何の役にも立たないと厳しく言ったものでした。
 
 その後30年過ぎても、無線網の状況はほとんど、まったく改善されることなく、新たに出てきた携帯電話にたよることとなっています。
 
 さて ドクターヘリなどは消防無線を使えば良いではないかと言うことになるのですが、消防の組織は基本的に市町村単位になっていて、通過していく消防本部はそのときのドクターヘリの運航にはまったく関係ありませんし、飛行する情報も流れていません。
 
 県波や全国波という周波数も使えますが、全県的に指令、支援する県本部という消防組織があって電波を通じた管理をしているわけではありませんので、飛行するドクターヘリはほぼ着陸時の情報を得ることだけとなり、しかも車載の消防無線は直近の中継局へ飛ばす出力しかなく、10キロも離れるとヘリからは通信できない状況となります。
 
 ドクターへリは通常離陸すると5分で医療無線が聞こえなくなり、10キロ程度で、運航会社の社内無線も通じなくなり、着陸2,3分前に消防の車載無線がやっと聞こえる状態となります。
 
 それ以外の間はすべて携帯電話を違法使用するということしか連絡手段は一切なく、飛行中のパイロットからは殆ど通信連絡は出来なくなります。
 
 その点 警察 消防のヘリは独自の電波網を十分に使えるような設備と通信要員を基地局に配置していることでしょう。
 
 ドクターヘリの通信網はこれでよいのでしょうか、さらには通常、低い高度を飛行している民間のヘリ 小型機は常時使える通信網はいつまでも要らないということで良いのでしょうか。
 
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 ヘリコプターの飛行中の携帯電話の使用についての質問をいただきましたので、無線通信を含めて今日は取り上げてみます。
 
 ドクターヘリなど特殊な任務のヘリコプターを除くと民間ヘリには通常の旅客機や小型機などと同じVHF通話無線機しか着いていません。
 
 最近は同じものが2台着いていることが多く、管制と会社、2つの管制となどと、同時に2つを聞きながら、適宜、送信先を切り替えて通信を行うことになります。
 
 定期便の旅客機、小型機とも、離着陸は飛行場、巡航はかなり高い所を飛ぶことが普通なので、離陸から着陸まで殆ど無線通信できない空白の時間はあまりありませんが、ヘリコプターはそうは行きません。
 
 使っている周波数はVHF(超短波)なので、見通し距離通信と言って、テレビ電波と同じでいくら近くても一山超えて、隠れてしまえばまったく通信できません。
 
 つまりヘリコプターは今から着陸します、着陸しました、離陸します。離陸何分ですと言う、運航上の安全管理にかかわる基本的な通信がまったく出来ないという大変困った状態で運航しています。
 
 さりとて、運航の状態を監視追跡する業務を国土交通省航空局が行っていますので、誰かがどこかでこのような運航状態を報告する必要があります。
 
 これを通常定期便などがやっているように運航している航空機から直接無線で航空局の出先管制機関へ報告することが出来ませんので、当然電話か何かで離着陸の運航情報などを会社が一元的に情報収集、管理して航空局へ今はインターネット回線で報告しています。
 
 ただ 一番大事な航空機の離着陸の場合はヘリからの運航情報が無線で出来ないという、致命的な欠点がどうしても解決できない問題として、戦後ヘリが飛び出してから今も続いています。
 
 このようなことを画期的に解決できたのは、昨日の写真のような、ヘリにつけた携帯電話で、これは電話の通話もパイロットのヘッドセットから直接飛ばせるようになっていて、もちろん違法改造で、しかも通話することも今の電波法では違法となっています。
 
 これは某ヘリ会社の某パイロットが工業高校出身と言うすばらしい特技を悪用して、個人的にブラックボックスを作ってしまい、ヘリに搭載して使っていたものです。
 
 ただこの装置を使うとしても、ヘリが得意とする深い山間部へ着陸するときは結構使えない地域も多く、その場合は着陸する前に電波の様子を見て早めに連絡する、離陸は電波が通じてからするということですが、それにしても通常のVHFなら殆ど出来ない通信も難なくこなします。
 
 ということで違法通信がヘリの安全運航を確実に見守るなどとは、漫画みたいなことが何十年も続いているのですが、この違法状態を出来るだけ早く改善しようなどと言う奇特な善人は日本国中どこにも見当たりません。
 
 さてこのようなことを解決することは出来るのでしょうか。
 
 このような装置を合法化すればそれでほぼ解決なので、それを推進することも良いでしょう。
 
 インドネシアで40年以上前からやっていたような、HF(短波)無線を使うことも良いでしょうがそれではあまりにも時代錯誤なので、衛星通信システムを使えるようにすると良いでしょう。
 
 ドクターヘリは少し特殊なのですが、導入当初から患者さんの医療情報の通信が必須で割り当て電波を使っていない時代、関東平野で導入されたドクターヘリが行ったように、飛び立つと同時に、医療情報の通信がヘリ会社の運航管理用の無線を独占してしまってパンク状態が続きました。
 
 ということで医療無線の割り当てを受けて改善されたのですが、この電波も一山超えれば聞こえなくなり、携帯電話違法通信が日常的に行われているようです。
 
 携帯電話は最強で、これがなければヘリは飛べないという状況で、これがいつまで違法状態を続けるのか、その筋の行政責任者に聞いてみたいものですが、良い答えは帰ってくることはないでしょう。
 
 一応 日本は放置国家なのですが、、、字が違ったか、、、

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