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実は聞き取りが困難な為補聴器を作る予定で、耳鼻科へ行きました。医師が症
状がまだ安定しないのでステロイド剤を飲んでしばらく様子を見ましょうと言
う事で入院中も飲んでました。音が拾えないのでテレビは字幕の出るニュース
かスポーツだけです。医療指示は耳元でいってもらってました。酸素をほぼ一
日中吸いベッドとトイレの往復の生活でした。
サッカーでオーストラリアに負けた日から益々悪化し、次の日昼に嫁さんが見
舞いに来ても低音なのでよく聞き取れませんので早々に帰しました。院長先生
の退院許可も良く聞き取れませんでした。
この日は隣の空きベッドに手術した人が入り、人、物の出入りが激しく落ち着
きません。夕食後耳はピークに達し自分の声が頭の中で反響し、外の音がほと
んど拾えなくなりました。周りはまだ騒然としてます。
7時のニュースの字幕眺め面白くも無いのでテレビを切るとやることがありま
せん。氣功をする環境ではないのです。それまでこの時間は氣功の時間でした
突然大きな不安と恐怖に襲われ、叫びだしたい気持ちになりました。このまま
補聴器をつくるまで、音と隔離されて、聞こえない状態で過ごす事に耐えられ
なくなったのです。パニックです。
すぐタオルと歯磨きセットを持ちベッドを離れました。動かないと叫びだしたでしょう。
談話室までたどり着くとそこに二女が立っていたのです。何で、今この時に居
るの?仕事が忙しくて帰宅は早くても9時、十時の娘です。大きな安堵感でパ
ニックは去りました。話によると見舞いの為昼休みを取らずにその分早帰りし
たと話してくれました。高温で、耳元で話してもらっても全てを聞き取れませ
ん。本を取りに家へ帰ってもらってるうちに長男も見舞いに来てくれました。
二女と嫁さんが本を手に現れ、8時過ぎまで談話室で過ごし、帰ってもらいま
したが。ベッドに戻っても周囲の出入りの気配は気にならなくなりました。
あの時心が体に支配されたのですね。
部屋に帰って頭の隅の不思議を呼び起こすと、パニックの時間になんでそこに
二女が居たのか?忽然と佇んでいたのか?天からの使いとしか思えないのです
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