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某匿名掲示板にて、当方がオークションに出品しているOPA627がAD744のコアを改変した偽物であるとの書き込みがありました。

関連の書き込みを見ていると、さも知識がある人が注意喚起をしているような雰囲気で有り得ない嘘ばかり書き込まれており、かなり悪質です。

たとえば、
「偽物としてベースをAD744を使っていて、抵抗値はレーザーでトリムしてOPA627の抵抗値と合わせている。
だから抵抗値を確認しただけでは本物かどうかはわからない」
というものです。

さて、そんなことが可能なのでしょうか?
まずは理屈で考えてみます。
シリコンウエハーの製造段階では抵抗をレーザーでトリミングすることは可能です。
が、ダイが完成後は表面のコーティング処理もされているのでその上からレーザー加工するのは不可能です。
コーティング処理しないまま仕入れてみましょう。
ホコリが乗ったらアウトです。クリーンルームから出たら使い物になりません。

100万歩譲って、ダイの完成後にトリミングできたとしましょう。
オペアンプIC内部のコアのサイズは数mm四方です。
その中の抵抗の部分だけにレーザーを照射して抵抗値を変えるのにどれだけの機械設備が必要でしょうか?
偽物を販売することでその設備の導入費用や稼働にかかる電気代、人件費などを稼げるでしょうか?

偽物の価格 4元 今のレートで80円程度
偽物の加工前の相場 0.5元〜1元 10円〜20円程度

この通り、販売価格の差は1個当たり70円程度です。
レーザー加工機械の償却、電気代、再パッケージ用機械の償却、モールド材料、
人件費、これらを引くといくら残るでしょうか??

ということで、流通している偽物は表面のマークを削ってリマークしているだけのものになります。
これだと機械は研磨機とレーザー加工機があれば可能なので設備費も数十万で実現できます。
ただのリマーク品では当然抵抗値が違いますし、FETタイプとバイポーラタイプの違いなんて気にしてないのでそもそも抵抗値が測れなかったりします。

↓左が本物右が偽物
イメージ 1イメージ 2

参考までに、各ピン間の抵抗値は下記の通りです。
1-5ピン間:42〜65kΩ
1-7ピン間:21〜33kΩ
5-7ピン間:21〜33kΩ
1-5ピン間は1-7、5-7の合成抵抗値となりますので、1-7の抵抗値と5-7の抵抗値を足して1-5の抵抗値になれば正常です。

一方、BPなどのBグレード(選別品)は注意が必要です。
APをリマークしてBPに打ちかえられたものが存在するからです。
生産品の中で特性の良い物をBグレードとしてマーキングして市場に出るわけですが、APと比べて高額ながら抵抗値は同じなので表面が加工されているかどうかで判断するしかないのです。

ちなみに、全く別のオペアンプを打ちかえた偽物には中古品がありません。
何故か?新品の方が安いのでわざわざ中古のチップを使う必要がないからです。
新品で10円程度で入手できるのに、中古のICを仕入れるでしょうか?
中古のICだと、機器から取り外して、動作チェックまでしないといけません。
それが1個10円以下だと、いくら中国だからと言って人件費出ませんから。

イメージ 3
偽物 パッケージ入り

イメージ 4イメージ 5
偽物 表、裏

当方の扱っているOPA627AU(ビンテージ品としての出品分)のチップは中古品です。
しかも通の方が好まれる1990年代以前のビンテージタイプです。
どうしても偽物だと言うのであればモールド割ってコア出すなど、明確な証拠を提示して証明していただきたい。

という事で、次回はカラ割りしたコアを本物と偽物を用意し、比較してご紹介します。

正規品OPA627をお求めはこちらでどうぞ。

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