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 去る1月21日に中国国家統計局が発表した2018年の国内総生産(GDP)は、実質で前年比6.6%増と、2年ぶりに前年実績(6.8%増)を下回って、大騒ぎになっている。

☆中国停滞の余波で日本電産の決算、急ブレーキ
 しかしその前兆は、その4日前の17日、兜町の優良児、日本電産の永守重信会長が記者会見で2019年3月期の業績予想の下方修正を発表したことに表れていた。この発表でマーケットを驚かせたのは、下方修正もさることながら、永守会長の次の一言である。
 「昨年11、12月(の中国での販売)は経験したことがない落ち込み。46年間経営しているが、こんなに落ちたのは初めてだ」。
 そして次のような不気味な警鐘も鳴らした。中国経済がさらに悪化すれば「リーマン・ショックに近い状況に世界経済が陥る。甘く見てはいけない」。

☆目標GDP成長率?
 今年は、中国大陸に共産党一党独裁政権が成立して70周年である。よくもまあ、こうした不法・暴力・血まみれ政権が生き残ったと思えるが、中国の経済指標は、この政権を揺るがしかねない停滞の兆しを見せつつある。
 厚化粧が施された共産党一党独裁中国の経済統計は、当てにならないとは、現首相の李克強が、2007年に遼寧省党委書記の時に駐中国アメリカ大使に述べた言葉だ(13年6月26日付日記:「『粉飾』経済国家=中国の統計数字は現首相の李克強も認めるほどの水増しが横行」を参照)。
 辛辣な言い方をする人は、目標GDP成長率だと言う。だから減速しつつも実質GDP成長率は、今年も6.6%を達成しそうだ。
 しかしこの数字の信頼性には、李克強ならずとも西側経済専門家からはずっと疑いの目で見られていた。最近、当の中国の経済学者からも、GDP成長率に疑義が出された。

☆中国のマクロ経済学者がマイナス成長かもしれないと疑義
 中国マクロ経済学者で、人民大学国際通貨研究所理事兼副所長の向松祚教授である(写真)。向教授は、昨年は12月16日、同大で行われた改革開放40周年経済フォーラムで講演し、18年のGDP成長率は1.67%、ひょっとするとマイナスかもしれない、と指摘したのだ。

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 同教授は、国家統計局と共有しているデータに基づいて独自に成長率を算出した。悪くても6.5%成長が実はマイナス成長だとは、にわかに信じがたいが、実は共産党一党独裁中国の公的統計には、対外発表用と内部向けの2つある、とされている。
 向教授の試算は、内部向けの統計でまとめたものなのかもしれない。中国の著名経済学者の指摘は、無視するわけにはいかない。

☆国家の投資主導の成長率蒸かし
 実際、共産党一党独裁中国の最近の経済成長は、民間需要投資というより国家の投資主導の無理矢理エンジン蒸かしのものである。それは、1970年代に「停滞の時代」を来たし、80年代後半にペレストロイカに踏み切らざるを得なかった(そして91年にソ連解体に至る)旧ソ連が1950年代から60年代にかけて実行した政策である。
 国家主導の無理矢理投資で、当初はめざましい成長率を記録したが、この間、生産性は一貫して落ち続け、ついにマイナスに転落した。
 その結果、いつも店頭に行列ができる極端な物不足なのに市場性の全くない商品が作られ、無駄な公共投資が積み上がり、自然をむしばんだ(14年10月21日付日記:「独裁政権の愚かな『自然改造』計画で死滅した中央アジアのアラル海;環境、地理学」を参照)

☆生産性はマイナスか
 共産党一党独裁中国も、誰も乗らない高速鉄道や車も走らない高速道路、人が住まない住宅団地(鬼城)が積み上がっている可能性がある。
 一橋大学の伍暁鷹特任教授らの研究では、中国経済の全要素生産性の伸び率は、2007年〜12年に平均で年率1%を超えるマイナスを記録したという(写真は伍暁鷹特任教授の自己紹介HP)。

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 もしこれが事実だとすると、ファーウェイなど表向き華やかなIT企業が目白押しの中で、中国経済には不良資産が大量に積み上がっていることになる。これが、米中戦争の激化でバブルが破裂すれば、一気に顕在化し、第2のソ連崩壊に至る希望も見えてくる。
 その前に、これまで誰も考えなかった驚天動地の政治激震が起こる。習近平の失脚・解任、である。今、僕は誰よりもそれを望んでいる。

昨年の今日の日記:「NZミルフォード・トラックを歩く(11);多くの湖沼がトレッカーを誘う道」

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