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めでたく百姓になることができたら、あとは自分の畑、田で作物を栽培するのみです。経営者であり、社長であるわけです。自分の才覚で勝負っす。
が、しかし。ほかの個人商店、零細企業と違って農業は、集落や各種団体とのつながりが比べものにならないほど強いのです。水田ならば集落全体で用水路一本を共同使用したりするわけなので、ヨコのつながりは否応なしについてくるのです。いわゆる「農村社会」ってやつです。
で。ホカホカの百姓の僕も、さっそく各種会合に加わっているのです。地区の農業者でつくる組織はすでに何回か出席しています。そして、先週末は美瑛町農協と美瑛町農民連盟ってのにも加入しました。
農協はみなさんご存じ。この加入方法は、取引契約にサイン押印し、株式会社の株に相当する出資金を支払えばOKです。農地を所有していれば正組合員、非農家でも一定の出資金を払えば準組合員になることができます。ちなみに出資金は一戸ごとに決められた額と畑の面積割りの2種類があり、僕の場合は合計約70万円。おおお。痛い出費ですな、この金の必要な時期に。農協と農家の関係については、書いても書ききれないほどの論点があります。で、おいおい書いていこうと思いますが、とりあえず一番ホットな話題は独禁法との絡みですな。公取委は農協の独禁法違反事例に本気で取り組む姿勢を見せています。これは僕も相当の関心をもって今後の展開を注視したいと思います。
農民連盟っていうのは、農家の納税事務関係を引き受けている団体です。たとえば、青色申告などもそう。昨今は農家も青色申告が奨励されており、青色申告をしたり、しようとする農家が集まって勉強会を開いたり、申請書記入方法についてアドバイスなどを行っています。僕なんか就農後数年間は税金を払うほどの利益は出ないだろうから、当面は必要ないのですが、まあ、簿記も青申もまったく素人なので勉強のため入ってみました。めざせ納税! うう、情けない…。
もちろん、これらは基本的に加入は任意です。どこの組織にも属していない農家も知っています。正直なところ、せっかく脱サラして組織から自由になれたのに、またぞろ新しい組織に属するというのは、いかがなものかとの思いもあります。ただ、何にも属さず、一人でやるというのは相当の覚悟と決意と努力と信念が必要です。だから、そのような農家さんには頭が下がる思いですし、深い敬意を表します。こっちはいかんせん力不足、一人では何もできないということは、この2年の研修生活でよく分かりました。相互扶助という農村ならではの精神もありますしね。このバランスが難しいですな。
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