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というわけで、ようやく私も、農業委員会に土地の所有を申請する段階までこぎ着けました。実際の農家での研修も終わりましたし、この先5年間の経営収支をまとめた「就農計画書」も作りました。あとは、来年1月下旬の美瑛町農業委員会総会で認めてもらうだけです。
で。この総会にはいろいろな書類が必要となります。就農計画書のほかにも、農業研修をしたことを証明するものやら、地権者の同意書やら。あとは、就農する地域の農家でつくる組織の同意書も必要なんです。つまり、私と地権者が同意していても、地域が反対したら就農することはできないのです。いやあ、いろいろありますねえ。
こうした提出書類は、ほとんど農協が作成してくれるのです。あれ? なんで? 普通なら役場じゃないの? と思うでしょ。違うのです。「本来は本人自身が農業委員会に提出するのが原則。でも、いろいろ煩雑だから農協が代行してくれる」のだそうです。というわけで、昨日は農協と農業委員会事務局に挨拶まわり。ここは、ひとつ、なにとぞ、よろしくお頼み申します。あ、こちらの御ア兄サン、お、そちらの御ア姐さんも、なにとぞよろしくお頼み申します。と、渡世の仁義をきってきました。
さて。これで農業委員会総会が通れば、めでたく農地所有者となり、その時点で農家と認められるわけです。先日書きました「農家資格が先」か「農地所有が先」かの大矛盾については、結局解決する方法がないらしく、「農地所用と同時に農家認定する」というかなり苦しい論理で決着するのです。まあ、つまりは現在の農地法は、農家子息以外が農家になることを想定してないのですね。たぶん。
しかし。総会が通っても、農地の売買契約はできないのです。美瑛では、最初の2、3年は賃貸しか認められていません。売り主、買い主が共に強く即時売買を求めても、これは認めてもらえません。これも例によって法定事項ではなく、慣習というか、農業委員会の権限の範囲内というか、まあ「昔からそうだから」というものです。私権の制約と言おうがなんと言おうが、ダメなのです。
理由はいろいろあるようです。「実際に2、3年耕してみて、あまりにも悪い土地だったら別の場所を探すことができる」というのが、就農者側にとってメリットある理由です。でも、私は知っています。本当の理由を。もちろん、それは、「本当にこんな素人に農業が出来るのか。アヤシイなあ。まあ、2、3年は様子見だな」ってとこでしょ。もしかしたら、過去には耕作放棄して逃げた就農者もいたかもしれません。まあ、このあたりのことを突っ込まれると新規就農者は弱い。「は、はい。がんばって成功します」としか言えないっすもんねえ。
かなり制約は厳しいのですが、それはすべて「農地は農地として後世に伝えていく」ということが原点であり、農業委員会(構成者は地元の農家)はその監視役なのです。乱開発なんてもってのほかですし、荒れて草だらけになることも許されないのです。まあ、この辺についても、折りを見て書いていこうと思います。
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