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私が住んでいる今の家に引っ越しして来てから
早くも11年に成ろうとしている。
何の変哲もない静かな住宅地の建て売り住宅。
でも、人が住む限り人間ドラマが繰り広げられる訳だ。
どこに住んでいるのか分からないが、いとりのバリ人ローカルばあちゃんがいる。
「おばあちゃん」と言う感じではなく、日本語の「ばあちゃん」と言う言葉が
ぴったりなばあちゃんで有る。バリ語ならダドンとでも言うのかな。
実はこのばあちゃん、私にとっては
いつもうんざりする様な出来事を運んで来る存在なのである。
どこに住んでいるのか分からないし、家族がどういう人なのか?
果たして家族がいるのだろうか?も全然分からない。
ばあちゃんは家々の廻りを早朝ウロウロし、ゴミ箱からアクアのボトルとか
売ったらお金に成りそうなものを集めて暮らしているようだ。
インドネシアにはこう言った事で生計を立てている人が沢山いる。
私的には分別ゴミのシステムや考えのないこのインドネシアで
この人たちの存在は、タダでゴミを分別してくれるありがたい存在だと思って
歓迎している。勿論お金に成りそうもないビニール袋等は拾って行ってはくれないが
空き缶やペットボトルを拾って行ってくれるだけでも
少しでもゴミが分別されるなら、されないよりはずっとマシだ。
が、こう言う人たちはゴミを漁った後で
せっかく奇麗に袋に入れて捨ててあったゴミをぐちゃぐちゃにし
おまけにそこに野良犬達が生ゴミを漁ったりするから
家々の前のゴミ箱は大変な事に成ったりする訳だ。やれやれ。
それを奇麗にするのは家の家主。
このばあちゃんも例外にもれず、朝早くにゴミ箱を漁りゴミ箱をぐちゃぐちゃにしてくれる。
そして、ばあちゃんは花泥棒でもある。
バリ人は毎日チャナンと言うお供えを沢山作るのだが
多分それ用の花として使うのだろう。我が家の道側に突き出ている
黄色いプルメリアの花を毎朝ちぎって行く。
花は一日で散るので、有効に使ってくれる人が居たら
それもそれで良い事なのだが、困るのは塀に登り壊された事だ。
「ばあちゃん、ペットボトルは一つの袋に入れて捨てておくよ。だから他の袋は
開けないで。生ゴミだから。花も摘んで行っても全然かまわない。
でも、塀に登るのは止めて欲しい。花は庭の方にも沢山落ちているから
必要ならば言ってくれれば、いくらでもあげる」と何度か会話を交わしたが
その度にばあちゃんはニコニコしながら「はいよ。ごめんなさいね」と言うけれど
一向に実行してくれる気配はなく、相も変わらず私のゴミ箱はぐちゃぐちゃ。
塀はどんどん壊れて行く。
道ばたでばったり会うと、どこから「持って」来たのか大きな木切れやトタン板等を
持っている事も有る。どうやら花泥棒だけではないようだ。
家だって花以外のものを盗まれている可能性はあるはずだ。
そんなささやかな日常の中、3週間位前から
「そう言えば、ゴミ箱が荒らされた様子もないし、花も道ばたに落ちたままだ」
と気がついた。
「ばあちゃんは病気に成ったのだろうか?それとも???」
近所のローカルに事情を聞けば、様子は分かるのだろうが聞きたく無い。
本当を言えば、このばあちゃんとは
ばあちゃんがゴミを漁らなければ、花を盗まなければ
知り合うはずもない、全くの接点も無い人なはず。
あんなに、「もういい加減にしてよね〜〜!」と
ぐちゃぐちゃゴミを見る度に、怒っていたはずの相手なのに
この寂しさは何だろう?
この様な気持ちは、インドネシアで暮らし始めてから
何度も味わった事が有る。
憎むべき相手なはずなのに、こう言う事に成ると
寂しく成ったり、悲しく成ったり、切なく成ったり.....
私の心の中に、ひと風の嵐が吹く。
それは、そんな事をしなくても食べて行ける道は他にないのか?
と言う思いに至るからだ。
もしかしたら、私にとっての神様はこんな人たちなのかもしれない。
仏陀やキリストなんて言う、偉大な神様が私にとっての神様ではなく
私の魂を揺り動かす神様はこんな人たちなのかもしれない。
やっぱりばあちゃんがどうしているのか、誰かに聞くのは止めよう。
聞かなければ私の心の中のばあちゃんは、相も変わらずゴミを漁り
花を盗み、でも金目のものや迷惑のかかるものは盗まず
ささやかに、そしてたくましく生きていてくれるから。
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そのばあちゃんも確実にバリ社会の一部なんですね。なくてはならないかどうかはわからないけれど、何かの役割を持っている…。ばあちゃんは何事もなかったかのようにひょっこり戻ってくるのかもしれないし、いつのまにかまた別の人が現れるようになるのかもしれない。バリでの生活の一部を見せていただいたような気がします。
2009/10/15(木) 午後 1:57
いや、気持ちはわかるしBijouさんの人間性も素晴らしいなぁと感じますが、
ばあちゃんは神様ではなくて、ただのばぁちゃんだと思います。
神が宿るのはばぁちゃんにではなく、それを見て色々な思いを巡らすBijouさんの心の中のだと思います。・・・・・お、なんだかいいこと言っているっぽいぞ!
通勤の交差点に立っていたミンタばぁちゃんは元気かなぁ・・・と、思っちゃいました。
2009/10/15(木) 午後 6:59
逞しい“ばぁちゃん”ですね。
手段はともかく自立してるじゃない!?
どうしたんでしょうね^^;
ばぁちゃんが神さまではないはず。
Bijouさんの想いそのものが神に導かれてるのですよね。
私もよくお花を黙っていただき(?)ます。
駅から帰り道、花を愛でてる振りをして・・・今年の夏は家の中が
毎日、ジャスミンの匂いで充満してました。アハハ・・・
2009/10/15(木) 午後 7:37 [ - ]
バリの“ばぁちゃん”は年齢不詳ですね。
上半身裸の“ばぁちゃん”は大体分りますけど、
小さな子供を小脇に抱えたミンタウアンの“ばぁちゃん”
もしや私と同じだったりして・・・。
2009/10/15(木) 午後 7:40 [ - ]
意外と本物の神様は、時々こんなばあちゃんの姿で下界に現れては、人の心をかき乱し、天上界からその波紋の広がりを楽しんでいるのかも。
今はちょっと天上界へ帰ってるだけかもしれないし、そのうち違う姿で現れるんじゃないですかね。
2009/10/15(木) 午後 9:09
pelupaさん、ばあちゃんはもしかしたら、亡くなったのでは無いかなと言う気がするんです(泣)だから、近所の人に聞きたく無いかなぁ...なんて(号泣)
出会いがあんななのに、何でか寂しい。
で、既に今日、新しいおっさんを発見しました。縄張りとか、有るのかなぁ...
2009/10/17(土) 午後 10:45
さくらすたぢおさん、でしょう?ミンタばあちゃんの事、思い出したでしょう?インドネシアって、そう言う国だと思いませんか?
って、何だか良く分からない言い方だけれど、さくらすたぢおさんなら、分かってくれると思う。
このくそ馬鹿やろう(しつれい!!)とか思うんだけれど、なんか心に刺さっていると言うか...うーーん、言葉にすると難しいけれど、人間関係が濃いいと言うか...
2009/10/17(土) 午後 10:49
グーピーさん、そうそう、逞しいよね。自立、確かにしてる。
きっと悪気が無いから、馬鹿ヤローとか思っても、憎めないんだな。
馬鹿ヤローって思って直ぐに、「そうだ、家の中にいらないアクアのボトルが有ったっけ」なんて思っている自分がいるし(笑)
ばあちゃん、元気だったら良いんだけれど(泣)
2009/10/17(土) 午後 10:55
電気猫さん、うんうん、こちらでもそう言う事を言う人が居ます。人間を試しに、物乞いとかに成ってやって来るって。
ばあちゃん、天上界に帰っているのかなぁ。
本当は、昔のバリの話しとか、してみたかったんだけれど。
違う姿で現れても、私に分かるかなぁ...
2009/10/17(土) 午後 11:53
年を取ってもそんな風に暮らすのは哀れですね〜。
おばあさんに文句を言いながら、その人生を切なく思うビジュウさんの優しさに共感します。
少年を引き取ったり、動物たちがたくさん集まったりするのもお人柄。
たくさん徳を積まれているのですね。
昔、父に『損して徳取れ』と口癖のように言われました。
情けは人の為ならず…徳を積めば必ず自分に帰ってくるとも…
ビジュウさん、これからいいことありますよ〜(^_-)☆
2009/10/18(日) 午前 7:11 [ inago ]
その気持ちすごくよくわかる〜〜〜
2009/10/19(月) 午後 9:42
なんかさぁ 試されてるときってあるよね。それがこのおばあちゃんなのか 猫ちゃん達なのかは 私たち下界の知った話じゃないけどさ
でも 今 この世で生きてる限り 神様にいろんな意味で 色んなことで 試されてるのは、事実だよ。今回の私 神様に対して何回叫んだか・・もういい 何を言いたいのか 何を伝えようとしてるのか 全く前が見えなかったもん でも なんか今回は お客さんが 励ましてくれたわ
すごいこと あぁ〜〜 皆 一体になってきてると 思ったわ
これが いいたかったんや と 改めて 感じた私です。
2009/10/19(月) 午後 10:45
いなごさん、やっぱり、こう言う状況は見ちゃうと辛いもんが有りますね。いなごさんもこんな様な事、沢山経験されているから共感していただけるんだと思います。事実、住み始めたばかりの頃は、怒るだけで、そこから先の考えなでてこなかったと思います。だから、私にとっては神様です。
こう言うのを徳と言うのなら、避けて通れずに目の前に来てしまうここでの生活に感謝ですね。
2009/10/21(水) 午後 6:42
グラサさん、ポルトガルにも似た様な出来事有るよね。人間同士の濃いい場所では、目をつぶりたくてもつぶれないシチュエーションに、否応も無く出会うよね。サングラスをかけて、見て見ぬ振りをしたいと思う日もあるけれど、心にとげみたいに刺さる切なさは、見て見ぬ振りをしてもうずくよねぇ...
2009/10/21(水) 午後 6:52
やっちゃん、試されっぱなしな私です。
そろそろ前は見えて来たのかな?神様何が言いたいか、分かって来た?
やっぱり、試された?
下界の人間...(笑)
そうそう、過ぎ去ってから「ああ、この事か」と分かれば幸い。
分からない限り、試され続けるのだろうなぁ。
2009/10/21(水) 午後 11:09